9月5日に行ったつくば植物園で見た花などを紹介しています。
今回は熱帯雨林温室で見た花の続きです。
ムニンセンニンソウ(無人仙人草)
キンポウゲ科センニンソウ属の多年草。花期は7~9月
日本固有種(小笠原諸島の父島と母島にのみ分布)。絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
小笠原諸島の固有種には「ムニン」と付くものが多い
クレマチス・マンジュリカ
キンポウゲ科センニンソウ属の多年草。原産は中国北東部
センニンソウの近縁種で、木立性であることが相違点
花期は6~8月。花径は3~5cm
タッカ・シャントリエリ
タシロイモ科タッカ属で、インド北東部~東南アジア原産
和名はクロバナタシロイモ(黒花田代芋)。流通名はブラックキャット
英名はBat(こうもり) Flower、Devil(悪魔) Flower
花は6枚の黒い苞葉に包まれ、長い髭は花のない花柄とのこと
ホンコンシュスラン(香港繻子蘭)
ラン科ルディシア属の多年草(常緑地生種)。インド~中国南部に分布
濃い緑の葉と赤い筋が綺麗なので、ジュエルオーキッドとしても知られている
コンロンカ(崑崙花)
アカネ科コンロンカ属の蔓性常緑低木。熱帯アフリカ、アジア、太平洋
諸島原産。白い萼と黄色い花の対比が鮮やか。別名:ハンカチの花
クレロデンドルム・カラミトスム
シソ科(←クマツヅラ科)クサギ属の常緑低木。ジャワ島原産
別名:ホワイト・バタフライ。花径は2cmで良い香りがする。 初見です
バンダ・コエルレア(バンダ・セルレア)
ラン科ヒスイラン属の多年草(着生種)。原産は中国南部~スリランカ
エスキナンツス・グランディフロルス
イワタバコ科ナガミカズラ属のつる性常緑小低木。ニューギニア島原産
別名:エスキナンツス・パラシティクス
カンカケイニラ(寒霞渓韮)
ヒガンバナ科ネギ属の多年草。香川県小豆島の固有種
絶滅危惧種IB類(EN)。花被片よりも雄蘂が長く、飛び出す
次回は、熱帯雨林温室で見た花の続きと、屋外の花です。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシー
センニンソウの違いがどこなのか。その次のも(笑)
nobara
タッカ・シャントリエリ、花博・咲くやこの花館で見た事があります。
コンロンカも今の時期? 温室だと季節感がないのかしら。
クレロデンドルム・カラミトスム、好きなお花です。
クサギ属のお花って、興味深いんですよね(*^-゚)⌒☆
カンカケイニラ、なんだか、ヤブミョウガの花っぽくないですか?
雌蕊が飛び出たとこだけかな、にてるのは(^o^)丿
river
我が家のコンロンカは今でも花が咲いています。
寿々木
はるる
私などには難しいですが、そういうものが多いのですね。
クレマチス・マンジュリカというのも、似ていますね。
珍しいものばかり、さすが植物園、見たこともないようなものがたくさんあります。
なおさん
クレマチスにもマンジュリカがあるのですね。スミレのヴィオラ・マンジュリカならお馴染みです。マンジュリカは満州の、という意味だそうですね。
小豆島の寒霞渓は、ミセバヤでも有名ですね。
長さん
ムニンセンニンソウは、内地のセンニンソウとくらべ、「花が大きい、花数が少ない、葉に光沢があり、茎や葉に毛がない」などが異なるとされています。その下のものは旧満州が原産ですが、日本のセンニンソウに良く似ています。
信徳
「ムニン」は「無人」の意味で小笠原諸島が古く「無人列島」と呼ばれていたからである。これは英語による呼称「Bonin Islands」(ボニン・アイランズ)の由来でもある。小笠原には、ほかにも「ムニン」のつく植物が多く、ムニンノボタン、ムニンツツジ、ムニンノキなど50種近い植物があるそうです。
長さん
クレマチス・マンジュリカの花は在来種のセンニンソウとそっくりですが、木立性であるのが大きな違いです。
コンロンカの花期は7月~9月ですから、今頃でも屋外で咲いているでしょう。
クレロデンドルム・カラミトスムはクサギの花を純白にしたみたいで、綺麗ですね。
カンカケイニラは、雄しべが突き出しているほかに、ニラに比べ葉が短く、花茎も短いなどの特徴があるそうです。
長さん
小笠原諸島には独特な進化を遂げた植物が多いですね。
コンロンカ、まだ咲いていますか。優秀ですね。
長さん
ムニンセンニンソウは、内地のセンニンソウとくらべ、「花が大きい、花数が少ない、葉に光沢があり、茎や葉に毛がない」などが異なるとされています。
青いコチョウランは2014年の「世界らん展日本大賞」で見ました。やはり、警備員が付いていました。ツユクサから抽出した青の遺伝子を使って色を出したのですが、成功するまで10年もかかったとか。
長さん
小笠原諸島のことを昔はムニンシマと言っていたので、小笠原諸島固有種にはムニンと名が付くものが多いのです。
流石に日本に駐留の植物園だけに、世界から多くの植物を集めていますね。
長さん
小笠原諸島が世界遺産に登録されたので、植物好きに限らず、行ってみたいと思う人は多いのではないでしょうか。
クレマチス・マンジュリカを検索したら、スミレにもマンジュリカがあることを知りました。
寒霞渓にはカンカケイマイマイやらショウドシマレンギョウなどという固有種もいるようですね。
長さん
ムニンについては、信徳さんがお調べになったとおりです。これまでに、当ブログでも、ムニンシャシャンボ、ムニンタイトゴメ、ムニンシュスラン、ムニンネズミモチなどを紹介しました。
月奏曲
バンダ・コエルレア、これはまた派手なwww
クレロデンドルム・カラミトスム、どんな香りなんだろ?甘い感じかな?
長さん
タッカ・シャントリエリ、この花はクロが薄いですが、黒猫の耳に似ているという人もいます。
バンダは蘭の中では珍しい青い花が咲く品種です。
クレロデンドルム・カラミトスムの花には鼻が届きませんでしたが、良い香りだそうです。クサギの仲間だから甘い香りでしょう。
うふふ
無人は小笠原諸島の歴史そのものなのですね。
そう言えば昔は流人の島でもありました。
ムニンとつく植物は、島独得のものでしょうから興味深いです。
降魔成道
長さん
太平洋に孤立した小笠原諸島では植物が特異な進化を遂げたものが多いそうです。江戸時代はムニンシマと呼ばれていたので、小笠原固有種にムニンが付けられたそうです。
長さん
小笠原諸島には、植物に限らず、動物も独特の進化を遂げたものがあるそうですね。江戸時代にはムニンジマとよばれていたので、固有種の名前にムニンを付けるようになったそうです。
すーちん
センニンソウが咲いてますが
毎年
髭ができる前に刈り取られて
しまいます
長さん
毎年秋になると、地方自治体の委託業者が雑草を刈り取りますね。我が家の前の通りも先週、刈り取りが行われ、アメリカフウロの実が見られません。
コスモス
センニンソウは花の付き方が凄いですし、ムニンセンニンソウの方が花が大きくて見栄えがするようですね。
コンロンカの黄色い花は可愛いですね。
長さん
ムニンセンニンソウはセンニンソウより花は沖井ですが、花付きはセンニンソウに及びません。たくさん花が付けば見栄えがするでしょう。
コンロンカの花は小さいから、白い萼で昆虫を誘うのでしょうね。