くらしの植物苑にて(5) キビ、アワ、ハトムギ、ヒエ、ゴマ、エゴマ、トロロアオイ、鷹の爪、オオボウシバナ、シュウカイドウ、ヤブミョウガなど

 千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館の「くらしの植物苑」で開催されている特別企画「伝統の朝顔展」を見に行った折、苑内に1条ずつ植えられている雑穀や、苑内の花を撮ってきました。

キビ(黍、稷)
イネ科キビ属の一年草。原産地は諸説あり、はっきりしていない
日本では五穀の一つとされる
IMG_4090.JPG
 日本の五穀は一定しておらず、現在では、米・麦・粟・豆・黍(きび)または稗(ひえ)を指す

ホウキキビ(箒黍)
イネ科キビ属の一年草
草丈2mにもなる。種を落とした穂が箒作りに用いられる
IMG_4092.JPG

アワ(粟)
イネ科エノコログサ属の多年草。アジア原産。五穀の一つ
種の大きさでオオアワとコアワに分けられ、日本にはオオアワが多い
IMG_4086.JPG

ハトムギ(鳩麦)
イネ科ジュズダマ属の一年草。熱帯アジア原産。ジュズダマの栽培変種
IMG_4088.JPG

ヒエ(稗)‘赤ヒエ’
イネ科ヒエ属の一年草。東南アジア原産のイヌビエの栽培種
IMG_4105.JPG

ゴマ(胡麻)
ゴマ科ゴマ属の一年草。アフリカ大陸原産。インドが栽培ゴマの発祥地
種から、生成する必要が無いほど良質な油が採れる
IMG_4096.JPG
IMG_4094.JPG

エゴマ(荏胡麻)
シソ科シソ属の一年草。シソ(青紫蘇)の変種。東南アジア原産
体脂肪になりにくい油なので、毎朝、サラダに小さじ1杯かけています
IMG_4107.JPG

トロロアオイ(黄蜀葵 )
アオイ科トロロアオイ属の多年草。中国原産。別名:ハナオクラ
主に根部から抽出される粘液はネリと呼ばれ、和紙作りのほか、蒲鉾
や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形、医療用潤滑剤などに利用される
IMG_4098.JPG

トウガラシ(唐辛子) ‘鷹の爪’
ナス科トウガラシ属の多年草(一年草扱)。メキシコ原産
鷹の爪は日本で改良された品種
IMG_4102.JPG
IMG_4100.JPG

オオボウシバナ(大帽子花)
ツユクサ科ツユクサ属の多年草。露草(別名:ボウシバナ)の栽培変種
江戸時代に中国から渡来。別名:アオバナ(青花)
7月末に鉢植えを紹介しましたが、地植えはやはり元気が良いです
IMG_4110.JPG
IMG_4109.JPG

シュウカイドウ(秋海棠)
シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)の多年草
中国大陸(山東省以南)、マレー半島に分布
IMG_4129.JPG

ヤブミョウガ(薮茗荷)
ツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草。東アジア原産(日本では関東地方以西)
IMG_4133.JPG
IMG_4132.JPG
 8月4日撮影。
(つづく)

この記事へのコメント

  • 寿々木

    懐かしい植物が登場しました。食糧難の時代父を手伝ってキビ、アワ、ごま、トウキビ、小麦を作りました。ゴマと小麦は毎年作って食べましたが、アワは後処理が大変で1年でやめました。ゴマは乾燥させるまで実は落ちないので楽です。キビは実を石臼で粉にして。きび団子です。大麦は髭が刺すので処理が大変で1年でやめました。
    2020年08月18日 14:38
  • 信とく

    キビ、アワ、ヒエなど昔は良く見て植物ですが今では目に出来ません。
    ゴマ、トロロアオイ、タカノツメは散歩道で見られます。
    シュウカイドウは庭に生えて来たものを今年は引き抜かなかったので花が咲き出して来ました。
    2020年08月18日 16:37
  • nobara

    キビ、ホウキキビ、アワ、ハトムギ、ヒエ、など、
    たてもの園で栽培されるのですが?
    今年は見かけません、ハト麦だけは零れ種から出てた?
    お米を作ってるとき、中のヒエ抜きをしました。
    稲より抜きんでていましたから、抜くのは簡単でした。
    ゴマの花、可愛いですね。イヌゴマも可愛いですが。
    エゴマもお花が咲くのでしょうね。シソみたいな??
    近くの庭先販売で青じそは水に差して売っていますので
    それをビニール袋に水を入れてカップに挿
    上から更にふわっとビニ袋かけて冷蔵庫に。
    葉っぱを千切って食べています。
    オオボウシバナもお花が大きくて見ごたえありますね。
    シュウカイドウは我が家もあちこちから出てきています。
    2020年08月18日 18:19
  • river

    群馬は2毛作と言いコメを収穫した後には麦を播きました。小麦の生産地で高崎には大きな製粉工場がありました。古くから粉食文化のある所で「おっきりこみ」や「すいとん」などは主食でもあったのです。今でも「うどん」「パスタ」「まんじゅう」など粉食は盛んです。
    キビ、アワ、ヒエなどは観賞用に作ったことがあります。
    2020年08月18日 18:20
  • はるる

    キビとかアワなど見たことがありません。
    こういうものも楽しめるようになっているんですね。
    エゴマは食べていますが。
    オオボウシバナ、生き生きとしています。しっかり生きているという感じです。
    トウガラシの花もきれいです。実のほうが有名ですが。
    2020年08月18日 18:47
  • なおさん

    米、麦、蕎麦以外の雑穀と呼ばれるものも、それなりに需要はあるようで、細々とでも生産されていますね。
     種子がばらばら落ちてしまう野生種は効率的な収穫には不向きなもので、作物として栽培するには、実っても種子がそのまま穂にとどまるような形質のものを選別して、雑穀というものに淘汰されたのでしょうね。

     きびだんごひとつ調べてもいろいろ興味深い事柄がありますので、好きなひとにはタマリマセンねえ。
    2020年08月18日 20:16
  • イッシー

    ヒエ・キビ・アワなど、名前はもちろん知っていましたが、
    どんな植物かは全く知らず、ここでそうなんだ~と。
    作っているところあまりありませんよね。
    2020年08月18日 20:55
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    終戦後、雑穀を作って食されましたか。私の家では水団とか薩摩芋が多かったです。2歳の頃上京したので、雑穀が植えられているのは殆ど記憶にありません。
    2020年08月18日 21:13
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    ゴマやトロロアオイ、トウガラシの花はブログを始めてから知りましたが、雑穀の花はここで初めて実物を見ました。
    お宅のシュウカイドウ、元は植えたものなんですね。
    2020年08月18日 21:16
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    たてもの園では雑穀を毎年植えていたのですか。今年はコロナの関係で中止でしょうか。
    雑穀の花は幼い頃見ているかも知れませんが、記憶には全くありません。
    エゴマの花はゴマの花とそっくりらしいです。
    青じその葉はスーパーで何枚か輪ゴムで止めて売っていますね。シソの葉は最近食卓に上りません。
    オオボウシバナ、やはり地植えは元気が良いです。
    シュウカイドウの花、今年はここがお初でした。
    2020年08月18日 21:26
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    江戸川近くの田園地帯は早場米の産地で、稲刈りも早いですが、その後、麦を植えているところは見かけません。
    戦後の食糧難の時代、水団はよく食べましたよ。
    2020年08月18日 21:28
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    くらしの植物苑は生活にかかわってきた植物を中心に展示されているので、毎年、このような雑穀などが植えられているようです。
    オオボウシバナ、先日投稿したのは鉢植えですから、地植えの方が生き生きしているのがよく分ります。
    2020年08月18日 21:32
  • 月奏曲

    十六茶の中身のような内容になってるwww

    鷹の爪、存外お花可愛いw
    2020年08月18日 21:33
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    雑穀は人間と言うより、主として鳥とか家畜の餌になるんですかね。
    私の実家は農家ではないので、物心ついた頃は畑があっても野菜とかトウモロコシくらいしか記憶にありません。
    2020年08月18日 21:36
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    雑穀の花など、私も見た記憶がないので、ここで初めて知りましたよ。ウォーキング範囲に田んぼや畑はありますが、雑穀を作っているところはないですよ。
    2020年08月18日 21:38
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    十六茶の中身、確かに(笑)。
    トウガラシの花も意外に可愛いですよね。
    2020年08月18日 21:39
  • うふふ

    題名を見て、子供の頃に飼っていたジュウシマツの餌を思い出しました。
    これらを配合したのを買ってきて、コマツナやハコベを添えて食べさせましたよ。懐かしいです。
    昔はこれは人間の食糧だったのですね。
    今は白米に混ぜて炊くために五穀米とか十穀米と呼んで雑穀を配合したのを売っていますね。
    昔の方が健康食だったような気がします。
    2020年08月18日 21:50
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    そうそう、ジュウシマツの餌はヒエ、アワ、キビなどの雑穀でしたよね。米は水田が必要ですが、雑穀は畑で出来るので、育てるのは簡単だったのでしょう。
    今は良質のお米あ主食ですが、糖質の摂り過ぎが問題になっていますよね。我が家は玄米を混ぜたご飯を食べています。
    2020年08月18日 22:18
  • eko

    キビ、アワ、ヒエなど名前は知っていても実物を見たことはほとんどありません。
    ゴマは可愛い花が咲きますね。
    エゴマはシソの変種なんですね。シソと同じような花が咲くのでしょうか。私もサラダなどにかけています。
    トロロアオイは別名ハナオクラ、野菜のオクラと同じような綺麗な花ですね。
    シュウカイドウも咲きだしましたね。可愛い花です。
    2020年08月18日 23:26
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    雑穀の花、こんな機会でないと見られませんね。
    ゴマの花は見たことがありますが、以前見たものと印象画違うのですが・・・。
    糖尿病なので、油は控えていますが、エゴマなら大丈夫なようです。
    トロロアオイの花はオクラの花とそっくりですね。
    シュウカイドウ、今年は初めて出会いました。
    2020年08月18日 23:42
  • すーちん

    おはようございます
    イネ科の植物は庭の
    アクセントになるよい
    材料ですね
    ゴマの花可愛らしい^^
    2020年08月19日 07:25
  • mina

    こんにちわ
    エゴマは身体に良いと言われますね
    シュウカイドウは可愛いお花ですよね
    好きなお花の一つです
    2020年08月19日 09:03
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    イネ科は一年草で、草丈が高くなりますね。そういう特性を生かして、庭にアクセントを付けると良いかもね。
    2020年08月19日 09:11
  • 長さん

    minaさん、コメントありがとうございます。
    エゴマは健康に良い油だそうです。私は糖尿病ですから、油は控えていますが、エゴマ油だけは摂取しています。
    シュウカイドウ、ベゴニアの仲間ですね。
    2020年08月19日 09:22
  • 草凪みかん

    アワってエノコログサ属なんですね。
    どうりでネコジャラシ(エノコログサ)の親玉のような…。(^^;
    猫じゃれるかな?
    2020年08月19日 09:56
  • ロシアンブルー

    こんにちわ。
    昔から五穀豊穣と言われますが、五穀を全部言えずにボーっと生きてきました(笑)
    一定ではないのですね。
    今、中々稗・粟・キビの実物を見ていないので貴重ですね
    ゴマには嫌な思い出、ゴマに付く虫嫌いでした。
    2020年08月19日 11:50
  • 長さん

    草凪みかんさん、コメントありがとうございます。
    アワがエノコログサの仲間とは知りませんでしたよ。こんなに大きかったら、猫は怖がって逃げるかも知れませんね。
    2020年08月19日 22:29
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    私も五穀を正確には言えませんでした。黍とか稗は漢字では書けません。やはり、チコちゃんに叱られますね(笑)。
    ゴマにつく虫は何だろう。青虫(蛾の幼虫)なんかはゴマが好きそう。
    2020年08月19日 22:37

この記事へのトラックバック