世界らん展日本大賞2020(1) 日本大賞は黄色いパフィオペディラムに

 2月15日、東京ドームで開催中の「世界らん展日本大賞2020~花と緑の祭典~」(今年で30回目)を妻と見に行ってきました。土曜日なので混むかと思いましたが、新型コロナウイルスの影響か、予想よりは空いていたように感じました。
会場の全景です(スマホのパノラマ写真)
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 たくさんの蘭で飾られた「オーキットゲート」を潜るとトロフィー賞の作品が左右に並び、突き当たりに「日本大賞」に選ばれたランが展示されています。
 ゲートの奥に、ピンクの山のような「シンボルモニュメント~桜蘭~」が見えますが、100万輪のオンシジュームで満開の桜をイメージしています。


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 では、早速、個別部門の日本大賞など、上位作品を紹介します。
 個別部門の審査対象は、洋蘭、東洋蘭、日本の蘭など、あらゆる蘭を対象に花そのものを審査。形態は、鉢物、切り花、葉芸物。この部門の最優秀賞が「日本大賞」となる。
 

< 日本大賞2020 >
パフィオペディラム ツクバ スウィート ‘ヒサシ’

Paph. Tsukuba Sweet ‘Hisashi’
太田 精一(茨城県・つくば洋蘭園)
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 太田さんは初の日本大賞受賞です。つくば洋蘭園の園主で、栽培のプロ。また、パフィオペデルム育種研究会の会長も務められています。
審査委員長(スーザン・ウエッドガートナー氏)の講評
 今年の日本大賞は非常に美しく上手に育てられた花が受賞しました。花はうまく形作られており、各部分が見事に完ぺきに整列されています。花の中心にある黄色を見る度に、空へ登る太陽の様子が思い浮かぶような花姿です。本当におめでとうございます。


< 優秀賞・世界蘭会議委員会特別賞 >
カトレア ウィッチギアナ ‘ピンクムーン’

C. wittigiana 'Ping Moon'
原 幸康(群馬県)
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< 優良賞 >
パフィオペディラム ギャラクシー ストーン ‘カオル’

安田 成喜(東京都)
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< 奨励賞 >
パフィオペディラム ミクランサム ‘ピュア ウォーター No.2’

Paph. micranthum 'Pure Water No.2'
清水 柾孝(栃木県)
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< 奨励賞 >
リカステ バージナリス ‘アキコ’

Lyc. virginalis 'Akiko'
斉藤 正博(茨城県)
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斉藤先生、5度目の日本大賞ならず。大輪のリカステで美しいが、バランスに欠けたか

< 奨励賞 >
カトレア(ルイス ジョウジアナ x アール)‘クリア ホワイト’

C. ( Louise Georgianna x Earl ) 'Clear white'
矢作 文夫(埼玉県・ヤハギ園)
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< 奨励賞 >
パフィオペディラム マカーブ ‘シミズ’

Paph. Macabre 'Shimizu'
清水 照夫(茨城県)
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< 奨励賞・英国王立園芸協会特別賞 >
バンダ ラメラタ ‘ナカ’

V. lamellata 'Naka'
名嘉 義明(沖縄県)
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< 奨励賞 >
カトレア ロディゲシー ‘メッチェン’

C. loddigesii 'Mädchen'
斉藤 正博(茨城県)
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< 奨励賞 >
シンビジューム ゴエリンギー(春蘭) ‘白鷹(ハクタカ)’

Cym. goeringee 'Hakutaka'
宮崎 勝久(富山県)
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 2月15日撮影。
 次回は、個別部門・奨励賞の続きを紹介します。
(つづく)

この記事へのコメント

  • river

    昨年に引き続き今年も大賞はパフィオペディラムでしたね。今年は30回目ですがパフィオペディラムは7回目の大賞受賞です。
    最盛期に比べると最近の観客動員数は5分の1になってしまいました。新型コロナウイルスの影響はさらに拍車をかけるかもしれませんね。私は水曜日に出かけるつもりです。
    2020年02月16日 12:48
  • トトパパ

    こんにちは

    東京ドームでするんですか。
    賑やかなんでしょうね。
    2020年02月16日 12:57
  • 秋月夕香

    こんにちは。カトレア見事ですね。クリアホワイトが好きです~♫
    やはり純白はすてき~です。
    2020年02月16日 13:05
  • 目黒のおじいちゃん

    長さん
    東京ドームのラン展オープンですね。
    楽しみに拝見させていただきます。
    2020年02月16日 13:36
  • ROKO

    待ってました。
    日程合わず、見ないで東京から帰ってきましたが、きっと長さんがアップされると思ってました。さすがに豪華ですね!個人的にはクリアホワイトがいいなと思いました。
    2020年02月16日 14:52
  • なおさん

    ランの愛好家には毎年一番楽しみにしている祭典ですから、CP+のように中止になるとがっかりされる方も多いことでしょう。開催直後の土曜でも前のように激混みというほどでもないですか。それでも多くのひとが写っていますね。
     最高峰の展覧会にふさわしく銘品・優品が多く出て、ディスプレーも素晴らしいものばかりだったことでしょうね。

     僕も前は毎年のように行きましたが、あまりにひとが多いのに辟易して、もういいやとこの頃は行っていません。今年のように、ひと混みはなるべく敬遠したい、というひとも多いのでしょうね。
    2020年02月16日 15:03
  • mina

    こんにちわ
    やはり素晴らしいですね
    天皇皇后陛下も見に行かれたとTVの
    ニュースでやっていました
    シンボルモニュメント~桜蘭~も素敵ですね
    2020年02月16日 15:17
  • 寿々木

    黄色いパフィオ、純白のカトレア素晴らしいです。日本大賞2020は素晴らしい花たちが並んだと感じます。
    2020年02月16日 15:28
  • eko

    今年も世界らん展始まりましたね。もう30回なんですね。
    日本大賞の黄色のパフィオペディラムは流石に見事ですね。
    どの花も素晴らしくて目の保養をさせて頂いています。真っ白なカトレアも美しいです。
    2020年02月16日 16:06
  • 無門

    こんにちは

    新聞にも
    天皇皇后両陛下も
    ご覧になったと
    写真が載っていましたが・・
    2020年02月16日 17:29
  • nobara

    "世界らん展日本大賞2020"に今年も行かれたんですね~
    今年で30回なんですね。最近は皆勤賞でしょうか。
    門外漢の私は大賞作品というか?
    清水 柾孝さんの(奨励賞)
    パフィオペディラム ミクランサム ‘ピュア ウォーター No.2’
    が素晴らしいと思いました
    好みもあるかと思いますが・・・
    プロの見方と違うのでしょうね。
    全景がさすがですね~~
    大変な時、よくこのイベントなさいましたね(*^-゚)⌒☆
    2020年02月16日 17:35
  • イッシー

    行かれましたかやはり!
    私は14日の夜に妻を誘って行ってきました。
    料金は安くなってていいんですが、ライトアップはつまらなかったです。普通に光があるほうがずっといいです。
    夜は空いてましたね~。
    2020年02月16日 18:01
  • 信徳

    最近のラン展(長さん他の人)情報ではパフィオペディラムが
    良い成績をおさめているようです。
    新しい色、花姿が改良されているのでしょう。
    美しい花ばかりですね。
    2020年02月16日 19:29
  • 月奏曲

    東京ドームで豪勢なwディスプレイも凄いですね。

    斎藤さん残念。
    2020年02月16日 20:19
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    昨年の大賞もパフィオペディラムで、桜井さんでしたね。
    土曜日だったからかも知れませんが、団体さんが少なかったようです。新型コロナウイルスの影響か、マスクをしている人が多かったです。
    2020年02月16日 20:59
  • 長さん

    トトパパさん、コメントありがとうございます。
    世界最大のラン展ですから、大きな会場でないとね。
    2020年02月16日 21:00
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    カトレアがお好きですか。今回の上位賞にはカトレアが少なかったです。
    2020年02月16日 21:01
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    初日には天皇ご夫妻もご覧になったとニュースで知りました。
    2020年02月16日 21:02
  • 長さん

    ROKOさん、コメントありがとうございます。
    今年も何回かに分けて、出来るだけたくさん紹介しようと思っていますから、ご期待ください。
    カトレアのクリアホワイト、ライトの関係で黄味を帯びていますが、純白です。
    2020年02月16日 21:05
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    午前中は混むだろうと、11時頃会場入りしました。食事を中で済ませて写真を本格的に撮り始めましたが、昨年よりは苦労しませんでした。混雑がいやだという方は19時からのナイト割引が良いかも知れません。
    2020年02月16日 21:10
  • 長さん

    minaさん、コメントありがとうございます。
    私も天皇ご夫妻がご覧になる様子をニュースで見ました。やはりランがお好きな高円宮妃がご一緒でしたね。
    100万輪のオンシジューム、このために増産したんですかねー。
    2020年02月16日 21:14
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    今年の個別部門は質が高かったように感じました。また長くなりますが、順次報告します。
    2020年02月16日 21:16
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    私が見に行ったのは7年連続です。30回というと、その4倍以上ですね。
    パフィオペディラム、素人目には違いが分かりませんが、審査委員長の解説を見ると、なるほどなと思います。次回は、特別なパフィオペディラムを紹介します。
    2020年02月16日 21:19
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    展示休憩室と高松宮妃らが昨日の午前中に訪れたとニュースで流れましたね。
    2020年02月16日 21:21
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    7年連続で見に行きました。パフィオは成形された丸に近い花が良いとされていますが、大賞受賞花は玄人好みなのでしょうね。
    2が打つ27日からの、cp+というカメラや映像機器関係のイベントは中止になりましたが、このラン展は既に動き出していたから途中で中止というのは影響が大きすぎると判断したのでしょう。
    2020年02月16日 21:29
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    妻の予定に合わせ、2日目に行ってきました。
    16時を過ぎると撮影には殆ど支障がないので、夜までいたことはないですが、ライトアップイベントがありましたか。
    2020年02月16日 21:34
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディラムが大賞を受賞したのは30回中8回目ですから、比率は高いです。このような大輪で丸い花形のものを作り出すのは難しいようです。明日は評価額250万円のパフィオをご覧戴きます。
    2020年02月16日 21:39
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    会場の装飾デザインはよく考えられていますが、使われている蘭の本数が半端じゃないです。
    斉藤先生の作品は池袋の方が良かったような気がします。審査日に合わせて咲かせるのが大変なんです。
    2020年02月16日 21:42
  • こんばんは♪
    東京ドームの『世界らん展』にお出掛けだったのですね。
    見事な蘭が並んでディスプレーも圧巻です。
    シンボルモニュメントは『桜蘭』
    100万輪のオンシジュームで満開の桜をイメージされたそうですね。
    『日本大賞』のパフィオ、純白のカトレア、素晴らしいです。
    以前、行きました時は凄い混雑でした。
    14日には天皇皇后両陛下、高円宮妃もご覧になられたようですね。
    2020年02月16日 22:10
  • bunko

    「世界らん展」が始まりましたね、こうして居ながらにして素敵な蘭を見られるので最高です。30回になるのですね、初めの頃見に行ったことがあるのですが、あの階段の登り降りも難しいと思います。ゆっくり楽しまして戴きます。
    2020年02月16日 22:22
  • うふふ

    世界らん展は30回になるのですか。
    1月2月はドームの恒例のイベントが続くのですから、すごいことですね。
    受賞なさった方々の中には、知ったお名前が出ていますね。
    さすがです。
    コロナウィルスの影響はここにもありましたか。
    一日も早く治まりますように~。
    2020年02月16日 23:14
  • 長さん

    心さん、コメントありがとうございます。
    会場に5時間ほどいました。それだけ、見るものがあったと言うことですね。天皇皇后両陛下や、高円宮妃の来場がTVニュースで流れましたが、もっとご覧になりたかったのではないかと思います。
    昔は9日間で40万人以上と大変混雑したそうですが、2011年からは10万人台になっていて、今年は10万人を切るかも知れませんよ。
    2020年02月16日 23:14
  • 長さん

    bunkoさん、コメントありがとうございます。
    ラン好きとしては外せないイベントで、7年連続です。今年もたくさん写真を撮りましたので、順次ご紹介しましょう。
    確かに、スタンドの最上階からグランドまでの昇降は高齢者にとって辛いものがありますね。
    2020年02月16日 23:17
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    東京ドームは広いですから、野球がない冬場に大きなイベントで利用されることが多いですね。
    やはり、各賞を受賞される方はラン展の常連さんが多いです。
    この所、このラン展への来場者が少なくなり続けていますから、今年はどうなるでしょうね。
    2020年02月16日 23:21
  • ジュン

    優雅に咲き競うと
    新聞で拝見しました
    ピークを出品に合わせる技術の
    高さと努力がうかがえる
    優良賞素晴らしいです
    2020年02月17日 09:20
  • すーちん

    こんにちは
    TVでもやってました
    会場以前よりさらに少ないようですねー
    見やすくて良いでしょうねー
    2020年02月17日 11:03
  • 長さん

    ジュンさん、コメントありがとうございます。
    出展作品の審査は13日の木曜日に実施されたそうですが、過去、どんなに素敵な花が咲いたとしても、同日花が咲いていなければ評価されません。所が、東洋蘭は花が咲いていなくても葉の姿だけで評価できるそうなんです。
    2020年02月17日 12:21
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    以前は、日本大賞の作品までたどり着くのが大変でしたが、今回は楽々いけました。でも、写真を撮るのは大変。スマホが上にニョキニョキ伸びてますから(笑)。
    2020年02月17日 12:23
  • はるる

    お出かけになると思っていました。
    見せていただくのが楽しみです。
    すごいですね。
    驚くようなすばらしいものばかりですね。
    2020年02月17日 12:23
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    ラン好きには欠かせない展覧会なので、7年連続で通っています。今回も長いレポートになりそうですが、お付き合いいただけると幸いです。
    2020年02月17日 14:00

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