宝暦年間(1751~1764)、肥後藩主が文化政策の一つとして栽培を奨励したことに始まります。
一つの花序(偽花)を構成する花数(花弁)の数が極めて少なく、一見すると一重に見えるシンプルな花容となるのが特徴です。肥後朝顔などとともに「肥後六花」に数えられています。 (頂いたリーフレットから引用。以下同様)
「肥後六花」は、他に肥後椿、肥後芍薬、肥後花菖蒲、肥後朝顔、肥後山茶花。
江戸時代に盛んに栽培されていた菊で、外周に平弁の舌状花が伸び、中心の筒状花の花弁が大きく発達して盛り上がって咲きます。この盛り上がった形が、香料の丁字(クローブ、フトモモ科の植物)の花に似ていることから名づけられました。アネモネ咲きとも呼ばれています。
以上で、古典菊の紹介を終わります。
以下は、苑内で見た花や実です。
チャノキ(茶の木)
ツバキ科ツバキ属の常緑低木
原産地はインド、ベトナム、中国西南部とされるが詳細は不明
斑入りスダジイ(すだ椎)
ブナ科シイ属の常緑高木
黄色の覆輪なので、‘安行イエロー’ではないだろうか
コクサギ(小臭木)の実
ミカン科コクサギ属の落葉低木。雌雄異株
シロダモ(白梻)の実
クスノキ科シロダモ属の常緑中高木。雌雄異株。別名:シロタブ(白椨)
昨年咲いた花の実(後ピン)
クコ(枸杞)の実
ナス科クコ属の落葉低木
こんなに実の付きの良いクコは初めて見た
ノコンギク(野紺菊)
キク科シオン属の多年草
コウシンバラ(庚申薔薇)
バラ科バラ属の落葉低木。中国原産。別名:ロサ・キネンシス
次回は、サザンカの色々を投稿します。
(つづく)
この記事へのコメント
river
クコはよく見ますがこれはまた実付きが良いですね。
コウシンバラは四季咲きのバラでモダンローズの品種改良に重要な役割を果たしたバラですね。
寿々木
イッシー
肥後菊の花びらの形、シンプルでいいですね。
種類とか名前とかあまり考えてなかったんですけれど
より深く知るとまた面白そうですね。
信徳
ようですね。菊、ダイヤモンドリリーが候補NO1.2だったのですが•トルコギキョウ(福島県産)•ヒマワリ(宮城県産)
•リンドウ(岩手県産)•ナルコラン(福島県産)•ハラン(東京都産)のようです。
東日本大震災応援が一つの課題だったのでしょうが菊が外れたのは残念です。ダイヤモンドリリーは8月に咲かせる難しさがあったのでしょう。
目黒のおじいちゃん
クコの実が鈴なりでしたか。
中華の杏仁豆腐が好きでよく食べます。なんでも不老長寿の薬果と言われているそうですが、生もシロップ浸けで売られていますね。
実際は甘味がなく小さな種が多いので、グミのように旨い
ものではないようです。
羽村の堰で沢山自生していたのを思い出しました。
秋月夕香
昔の人はやはりすごいです。クコもすごく沢山実をつけています~。
やはり何か育て方があるのでしょうか。どちらにしても植物苑ですか。専門家ですね。
はるる
よく名前がついたものと思います。
名前と花を見比べると、なるほどとおもったりします。
実もこの時期、楽しいですね。
なおさん
江戸時代、戦がなくなり太平の世になると、園芸好きなお殿様やら武士やら町人やらも出てきて、園芸ブームになったのでしょうねえ。
お茶の花とお茶が片親の炉開の花は、うちでも今も咲いています。コウシンバラはかなり古くからある薔薇ですよねえ。
shuuter
牧野植物園でも見たのですが、取り上げるべきか迷っています。
もこ
mori-sanpo
クコの赤い実、こんなに多くの実がついているのは珍しいですね。こちらでは、花は咲きましたが実は僅かしか付きませんでした。
nobara
肥後のお殿様は植物に独特の文化を取り入れたですね。
ヒゴツバキもしかりですよね。
クコの実、大好きです。
オーギョーチの中に入ってるのが特に好き
コウシンバラも素朴でいいですね(*^-゚)⌒☆
うふふ
こんな風に実が付くのですね。
家の近くのはどうも実が出来そうもありません。
残念です。
長さん
肥後菊の松の雪、今日、見せて頂きました。
クコの実の付き方が半端じゃないですね。どうやったらこんなに付くのでしょうか。
コウシンバラは馴染みがなく、本物を見たのは初めてでした。
長さん
春興殿はご存じでしたか。イナノギクの写真をネットで探しましたが、花色は違うものの、舌状花が筒になっていますね。和名はツツザキヤマジノギクとしてありました。ヤマジノギクの変種だそうですから、他人のそら似?
長さん
肥後菊はシンプルな花ですが、良く見ると花弁が細いものだけではなく、筒弁もあったりして、変化に富んでいますね。
長さん
東京オリンピックのビクトリーブーケに菊は入っていませんでしたか。それは知りませんでした。ダイヤモンドリリーは分かるとして、菊は夏でも流通していますからね。
長さん
クコの実の付き方が半端じゃないので取り上げましたが、クコのシロップ漬けが売られていますか。杏仁豆腐の上に乗っているのは食べたことがありますが、シロップ漬けは食べたことがありません。
長さん
キク科キク属は原種だけで200種類くらいあるそうです。これから園芸種が作り出されるので、その数は膨大になります。
こんなに実のたくさん出来ているクコは見たことがありません。土の栄養が良いのかも。
長さん
菊の名前、何か法則とか言うものがあるのかもしれないし、作出者のイメージから付けられたものも多いんですかねー。
長さん
江戸時代、平和になると武士はやることがなくなってしまって、当時、流行っていた園芸ブームに乗る藩主も出てきたのでしょうか。
コウシンバラ、名前だけは知っていましたが、実物は初めて認識しました。
長さん
牧野植物園にも古典菊がありましたか。是非取り上げて下さい。
長さん
これは古典菊です、として売っている花屋さんはあまり見かけませんから、目にする機会も少ないのでしょう。
eko
丁子菊は可愛くて好きなキクです。キクの種類も豊富ですね。
チャノキの花は清楚で良いですね。
クコ、実付きの良い木ですね。
長さん
肥後菊は他の古典菊から比べると、ちょっと地味な感じがしますね。でも、細弁だったり筒弁だったり、色も違うし、奥が深そうですよ。
クコの実、こんなに多いのは初めてです。ウォーキング中に見るクコは長い枝に、せいぜい2,3個です。
長さん
お殿様ご推奨となれば、藩士は一生懸命育てなければなりませんね。ヒゴツバキというのはしべが長く、広がっているタイプでしたっけ。
オーギョーチというのは知りませんでした。ゼリー状のスイーツなんですね。
コウシンバラ、初めて認識しました。
長さん
クコの花をアップされたのは今月初め頃でしたっけ。通常、花は長い期間咲くのですが、実はあまり見ません。これは実の付き方が良すぎます。
長さん
肥後菊は素朴というか、シンプルですね。肥後のお殿様はこういうタイプがお好みだったのでしょうか。
古典菊の中で、街中では、丁字菊が植えられていることが多いようです。
クコの実が鈴なりでピックリしました。
トトパパ
ときのはね、朱鷺の羽ですか。
ほんと朱鷺の羽のようですね。
すーちん
ノコンギク購入しました
増やしたいです^^
長さん
ノコンギクを植えられましたか。菊は寒さにも強いですから、今の花が終わったら挿し木にしても良いですね。