今回は前記事に続いて、絶滅危惧種の紹介です。
注)nobaraさんから、キノクニスズカケでは?とのお知らせがありましたので、画像を添えたe-Mailでつくば植物園に問い合わせました。
10月26日にやっと回答があり、トラノオスズカケの白花ではなく、キノクニスズカケだと確定しました。
植物園では、「現在、絶滅危惧植物区ではスズカケソウの仲間を一度すべて撤収し、再度植え込む作業をしております。その際には今回のような混乱が起こらないよう、匍匐をガードするように工夫して植栽したいと思います」とのことでした。
ミズキンバイ(水金梅)
アカバナ科チョウジタデ属の抽水性多年草。絶滅危惧種(VU)
中国から有史以前に帰化したと考えられている
千葉県、神奈川県、高知県、宮崎県で生育が確認されているのみ

花径3cmほどの5弁花だが、状態の良い花がなかった

以上は、絶滅危惧植物区画で見たものですが、以下は絶滅危惧温室で見たものです。
ツガルミセバヤ(津軽見せばや)
ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の多年草
原産は白神山地周辺の青森県・秋田県。絶滅危惧II類(VU)

後ピンだった

マルヤマシュウカイドウ(丸山秋海棠)
シュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草。絶滅危惧II類(VU)
台湾以外では、石垣島、西表島のみ。日本に分布するベゴニアは、
本種と、近縁のコウトウシュウカイドウ(紅頭秋海棠)の2種のみ

ちょっと失礼して・・・。雌雄異花。花弁は4枚が基本だが

ハマトラノオ(浜虎の尾)
オオバコ科クワガタソウ属の多年草。絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
日本固有種:九州南西部・奄美大島・琉球(慶良間列島の座間味島)

9月に新宿御苑で見たものは赤っぽかったが、これが本来の色か

ツルウリクサ(蔓瓜草)
アゼナ科ツルウリクサ属の多年草。絶滅危惧IB類(EN)
原産は日本(琉球)、台湾。花の長さは3cm位


ケサヤバナ(毛鞘花)
シソ科サヤバナ属(プレクトランサス属)の多年草
日本では与那国島にのみ分布。個体数が少ない。絶滅危惧IA類(CR)

花弁にも細毛がある

次回にも絶滅危惧植物温室の花を取り上げます。
(つづく)
この記事へのコメント
イッシ-
秋月夕香
いつもありがとうございます。
長さん
シュウカイドウの6花弁、突然異変ではないでしょうか。この形質が遺伝されれば、変種として登録されるでしょうが、果して?
長さん
植物園の良いところはこうした珍しい植物を見る事が出来ることです。ですから、年に何度も通います。
目黒のおじいちゃん
珍しい花ばかり、
特筆はトラノオスズカケの白花。
ミセバヤ、見たいね。みたいよ~。
目黒のおじいちゃん
編集で自動改行できない場合はを入力すると
改行出来るようです。団子問題解決しました。
いつもご指導、有り難うございます。
river
見たことが無いような花が並びましたね。
nobara
紀国鈴懸(キノクニスズカケ)というのが筑波実験植物園にあるそうですが?
ひょっとして、ソレの可能性は???
ツガルミセバヤですか?絶滅危惧種なんですね。
我が家に今は、ヒダカミセバヤが咲いています。
他のミセバヤに先駆けて咲きますね
ツルウリクサはサマーウェーブの先祖かしら?
ケサヤバナ(毛鞘花)、初めて見ました。
興味津々です((((^Q^)/
長さん
トラノオスズカケの白花、名札の下ですから間違いないと思うのですが、もしかするとキノクニスズカケカモしれません。
ミセバヤの名は、吉野山の法師が奥山で見つけて和歌の師匠に贈ったがその添えた詞の「君にみせばや(誰に見せようかという意)」に由来するそうです。
改行の問題ですか。もしかして、記事作成画面の一番右下に、「編集機能」というのがありますが、「改行HTMLタグ変換」が「変換しない」になっていませんか?もしそうなら、「変換する」に変更すると、文末でいちいち<br>を付ける必要はありません。
長さん
自然教育園で再発見されたのがトラノオスズカケです。赤紫の花なのですが、トラノオスズカケと書かれた名札の下で白花が咲いていたんです。もしかすると、キノクニスズカケかも知れません。
長さん
トラノオスズカケの白花はネット検索すると何件か出てきます。確かにキノクニスズカケが白花で、つくば植物園にもあるようですが、私は見たことがありません。トラノオスズカケと書かれたな名札の下で咲いており、キノクニスズカケのなふだはありませんから、そのよう書きましたが、キノクニスズカケの可能性もあるでしょうね。
ヒダカミセバヤは北海道固有種ですね。
ツルウリクサはトレニアに似ていますが、しべの様子が違いますね。
なおさん
ミズキンバイは神代植物公園の水生植物園で、ハマトラノオは武蔵丘陵森林公園のボーダー花壇で見たことがあるのですが、それ以外の花は初見です。絶滅に瀕している植物を繁殖させる取り組みも大事なことですね。
信徳
なるほど、絶滅危惧種だけあって見るもの見るもの初見のものばかりです。
良くぞ集めたものですね。
こんな種類がゾロゾロと出てくるつくば植物園です。
驚きました!
寿々木
長さん
ここでは、日本の絶滅危惧種2155種のうち555種を栽培保存しているそうです。
トラノオスズカケは赤紫の花なので、白花が本物かどうか調べて見ます。
ミズキンバイやハマトラノオはご覧になりましたか。
長さん
絶滅危惧種が250種類以上栽培されているそうなので、これはほんの一部ですね。
長さん
絶滅危惧種の保存栽培はこの植物園が力を入れていることの一部だそうですが、私たちはその殆どを見る事が出来ません。
月奏曲
こうやって保存して株分けして維持していくんですかねぇ?
shuuter
池などに咲くのでしょうが、池の植物少なくなっていますね。
長さん
ここでは説滅危惧種が沢山栽培されています。私たちはその一部を見る事が出来るだけです。
枯れたら困るので、同じ品種を2ヵ所以上で育てているのではないかと思います。
長さん
ミズキンバイの自生地はごく限られた場所ですから、探して見つかるようなものはないようです。
eko
初めて見る珍しい花ばかり、絶滅危惧種なんですね。どの花も可愛いですね。シュウカイドウの6枚の花弁、よく見つかりましたね。
ロシアンブルー
絶滅危惧種のためか珍しい花ですね。
ベンケイソウがそろそろ咲き始めてきました。
ミセバヤが同じ科ですね。
すーちん
絶滅危惧種が増えていき
悲しいことですが
植物園でしっかり受け止め
ですね
長さん
過去にアップしているものもありますが、珍しい植物ですよね。
マルヤマシュウカイドウの6弁は1枚目の左下に移っていますが、一番手前なので、すぐ目につきました。
長さん
絶滅危惧種は植物園ならではの展示ですよね。
お宅でもベンケイソウが咲きましたか。乾燥気味に育てるそうですね。
長さん
もともと個体数が少ないものもありますが、絶滅危惧植物の増加が、人による環境の破壊が影響していたら残念ですね。
トトパパ
知らない名前の花ばかりですが、みんな可愛いくて綺麗ですね。
長さん
絶滅危惧種は植物園でもなければ見る事は出来ませんからねー。
藍上雄
ツガルミセバヤ、初めて見ました。今年、ヒダカミセバヤ見に行こうと思っていましたが、もう、時期的に終わりみたいです。来年、アポイ岳の方、出掛けてみようと思っています。
長さん
魅力的な植物だから人間が取り尽くしてしまって絶滅危惧種になったものも多いでしょうね。
ツガルミセバヤやヒダカミセバヤは寒冷地に対応した変種のようですね。ヒダカミセバヤは今年、新宿御苑の大温室で見てきました。