日比谷公園の首かけイチョウ & つくば植物園野生蘭コレクションから(2)

 11月27日、所用のついでに立ち寄った日比谷公園で撮ったイチョウです。
 松本楼の近くにあるイチョウは園内最大で、首かけイチョウと名付けられています。幹周6. 5m、樹高21. 5m、推定樹齢350年だそうです。丁度黄葉が見頃で、通りがかった多くの人がスマホを構えていました。
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首かけイチョウの名の由来
 この大イチョウは、日比谷公園開設までは、日比谷見附(現在の日比谷交差点脇)にあったものです。
 明治32年頃、道路拡張のため、この大イチョウが伐採されようとしているのを見て驚いた、日比谷公園生みの親、本多静六博士東京市参事会の星亨議長に面会を求め、博士の進言により移植されました。
 移植不可能とされていたものを、博士が「首にかけても移植させる」と言って実行された木なので、この呼び名があります。(以上、案内板による)
 本多静六博士は、新宿区の明治神宮、福岡市の大濠公園など全国の多くの公園の設計者として知られており、「日本の公園の父」と言われています。中でもその代表作がこの日比谷公園です。

 こちらは、鶴の噴水がある池のイチョウやモミジ、ケヤキ等です。
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 左下、大噴水の東側のイチョウにはまだ緑が残っていました。右下、日比谷花壇の店頭では、電飾が瞬くクリスマスツリーが飾られ・・・。
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 店内では真っ赤なポインセチアが目立っていました。
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つくば蘭展(その5) つくば植物園野生蘭コレクションから(2)

 11月21日、つくば植物園で開催されたつくば蘭展を見に行ってきました。
 多目的温室に展示された、筑波実験植物園 野生蘭コレクション展示の中から、今年のおすすめを紹介しています。囲みは、つくば植物園の説明文です。

(今年のおすすめ 4)
リパリス・ジャバニカ (リパリス・ジャワニカ)
Liparis javanica ラン科クモキリソウ属(リパリス属)の多年草
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 見た目の通り、クモキリソウやジガバチソウの親戚ですが、インドネシア・ジャワ島の固有種で山地の涼しい森の中に生えます。この株は当園の温室で自然に出た実生が育ったものです。すべてのランは特定の種類の菌と共生しないと種子が発芽一生長できないので、自生地から遠くはなれた温室でランの実生が出ることはめったにありません。近くに展示しているハベナリア・クルキアタ類似種も温室で実生が育ちますが、これらのランはどこにでもいる菌の種類と共生する性質を持っているからだと考えられます。

その他のリパリスです

リパリス・コルディフォリア
Liparis aff. cordifolia ヒマラヤ~中国、台湾
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リパリス・ストリックランディアナ近似種
Liparis aff. stricklandiana ヒマラヤ~中国南部
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リパリス・ラティフォリア
Liparis latifolia
中国の海南島、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、ニューギニアなど
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 11月21日撮影。

 日本のクモキリソウ(蜘蛛切草)です。リパリス・ジャバニカなどに良く似ています。
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2012年7月、蓼科御泉水自然園の高山植物園にて

 (つづく)


この記事へのコメント

  • river

    大イチョウは伐採を免れた幸運の木ですね。神社や公会堂の庭にも大きなイチョウがありました。最近、枝が落ちてけがをしたらだれが責任をとるのかと言われ伐採されてしまいました。それは自分の責任だと思うのですが今は通用しません。
    リパリス・ジャバニカは以前栽培したことのあるクモキリソウによく似ています。
    2018年11月29日 14:40
  • eko

    首かけイチョウは移植されて生き残った木なんですね。立派な木で黄葉が綺麗です。
    噴水池のイチョウやモミジ、ケヤキなどの紅葉も綺麗です。
    落葉が困るとイチョウが切り倒されているようですが、何か違うと思います。
    リパリスはユニークなランですね。種類も色々あるんですね。
    2018年11月29日 15:52
  • 無門

    こんにちは

    本多博士は
    銀杏の木の精霊と
    会話していたのかもね
    2018年11月29日 16:36
  • なおさん

    首をかける、などと大見得を切ってしまうと、もしダメだったらどうしよう、とさぞかしイチョウ(胃腸)がキリキリ痛むような想いだったことでしょう。でも無事に生きながらえて綺麗な黄葉を楽しませてくれるのは良いですね。

     クモキリソウやスズムシソウは見たことがありますが、日本のは控えめでおとなしいですよね。外国産のリパリス類はそれなりに見どころがある雰囲気です。
    2018年11月29日 17:33
  • shuuter

    忙しくなって洋ランの栽培 放置したままです。
    惰性で栽培を続けている有様です。いい花はさきません。
    ほしい人がいたら譲っています。
    洋らん展まわることもありません。
    2018年11月29日 18:36
  • 寿々木

    クビカケイチョウですか、なるほどそう言うわけですか。凄い老木のようで幹が凄い。クリスマスが近くなるとポインセチアが現れますね。
    2018年11月29日 19:04
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    植え替え当時、既に樹齢が230年もあったわけですから、移植なんて言ったらできっこないと思うのが普通ですよね。大きなクレーンがない時代、どうやって450mも運んだんでしょう。
    リパリス・ジャバニカはクモキリソウによく似ています。3年前に撮ったクモキリソウの写真を追加しておきました。
    2018年11月29日 21:12
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    当時、既に樹齢230年も経っていたイチョウを移植させるなんて言ったら、基地外圧回されたかも知れませんね。こうした巨樹は大切にしてほしいものです。
    イチョウは落葉が始まると早いですね。1日に全体の半分の葉が落ちることがあるそうですよ。
    2018年11月29日 21:15
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    本多静六博士は造園家である前に林学博士であったそうですから、移植には絶対の自信を持っていたのでしょう。
    2018年11月29日 21:18
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    本多静六博士は林学博士だったので、絶対の自信があったに違いありません。そうでなければ「首をかける」なんて言えませんよ。イッチョウやってやろうじゃないかとね。
    同じリパリス属でも、形だけでなく、色もかなり大きな変化がありますね。
    2018年11月29日 21:23
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    ラン栽培の熱が冷めるとそんなものですか。見るだけなら負担にもならないし、良いのじゃないですか?
    2018年11月29日 21:24
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    移植当時、既に230年の樹齢があったのですから、現在でも大変なことですよね。
    今、花屋さんにはポインセチアやシクラメンがあふれています。
    2018年11月29日 21:32
  • うふふ

    東京の木はイチョウでしたね。
    歴史あるイチョウが今も訪れる人の目を楽しませてくれるのはありがたいです。
    首をかけて移植してくださった本多静六博士に感謝ですね。
    野生ランの静かな雰囲気が良いですね。
    近くで見てみたいです。
    2018年11月29日 22:03
  • nobara

    首かけイチョウですか。
    小金井公園などで時々起こるような?事かと思いました。
    説明を見て~ そうなんだ~と安堵しました。
    樹齢のあるのを移植するって大変なことですよね。
    我が家のアイスブルーはリフォームでちょっとの間、移動しただけでどうやら枯れてしまったようです。悲しいです。
    やはりいろんな配慮が要ったのでしょうね。
    花屋さん。Xmasカラーに染まり始めましたね。
    蓼科御泉水自然園のクモキリソウ覚えています。
    私も現地で見ましたもの。
    2018年11月29日 22:09
  • 月奏曲

    噴水とイチョウが綺麗ですね。

    あ~移設できるかできないかに首かけたのか…
    枝に首掛けるのにちょうど良いのかと…それじゃホラーか(-_-;)
    2018年11月29日 22:10
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    東京都の木はイチョウで、葉の形がシンボルマークになっていますね。
    都内で最大のイチョウは元麻布にある善福寺の者ですが、首かけイチョウも本当に巨樹で立派です。
    野生蘭はあまり見る機会がないので、らん展は毎年楽しみなんです。
    2018年11月29日 22:13
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    公園の樹木をそんなことに利用されたら困りますよね。
    移植当時で樹齢230年ですから、根張りも相当広かったでしょうに、良く移植できましたよね。林学博士の本多博士の指導があったればこそです。
    蓼科御泉水自然園のクモキリソウ、ご覧になりましたか。
    2018年11月29日 22:19
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    鶴の噴水の周りも紅葉が進んでいましたが、カエデ類はイマイチでした。
    このイチョウ、幹は太いし枝は高いから、ロープ掛けるだけでも大変ですよ。
    2018年11月29日 22:22
  • mori-sanpo

    日比谷公園は首かけイチョウを中心に木の葉が色付いてきましたね。
    どっしりした巨木で幹と枝にも存在感を感じます。
    明治神宮の森については、本田静六博士の森林造成の遠大なモデルと、現在の森の姿を見学会で詳細な説明を受けたことがありました。
    2018年11月29日 22:40
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    首かけイチョウが最も黄葉していました。樹高があるだけに日当たりが良いのですね。
    明治神宮の森は本多静六博士が全て各地から取り寄せた樹木なんですってね。つまり、森のないところに森を作った、たしか、そんな記憶があります。
    2018年11月29日 23:35
  • 信徳

    大きな立派なイチョウですね。
    良く撮れていますね。
    名前の由来を聞いて了解ですが
    祖のままでしたら、首を掛けて
    安楽死イチョウかと思いました。
    2018年11月30日 06:42
  • すーちん

    お早うございます
    日比谷公園久しく行って
    ませんが
    都心の紅葉今見頃でしょうね
    2018年11月30日 08:01
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    日比谷公園内のイチョウのうち、一番の巨木です。スマホで撮った画像なんですよ。
    首掛けと書くと間違われるので、首かけとしたのでしょうね。
    2018年11月30日 09:40
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    イチョウは良い色になってきましたが、カエデ類は例年より色が良くない感じです。
    2018年11月30日 09:42
  • ジュン

    幸運な歴史ある大イチョウ
    伐採を免れたのですね
    野生蘭コレクション
    初めてです
    拝見するのが楽しいです
    2018年11月30日 10:48
  • ロシアンブルー

    こんにちは。
    先日、久しぶりに日比谷公園に行きました。
    首掛けイチョウは有名ですね、黄色の大イチョウとバックの松本楼のの雰囲気が素敵で皆さん写真を撮ってました。
    日比谷公園の紅葉もイチョウが綺麗でした。
    2018年11月30日 12:05
  • 長さん

    ジュンさん、コメントありがとうございます。
    首かけイチョウ、根を切られて移植されても、たくましく成長していました。
    野生蘭はカトレアのような華やかさはありませんが、それぞれ魅力がありますよ。
    2018年11月30日 13:36
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    日比谷公園にいらっしゃいましたか。首かけイチョウ、通りがかると、思わず見上げてしまいますね。私が行ったときは、カエデ類の紅葉にはちょっと早いかなという感じでした。
    2018年11月30日 13:38
  • イッシー

    そんな銀杏もあったんですね~!
    公園の名物として生き残ってよかったですね。
    2018年11月30日 17:11
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    本多静六博士はこの立派なイチョウの木を何としても残したかったのでしょうね。
    2018年11月30日 17:22
  • はるる

    大きな木の銀杏、立派ですね。枝ぶりもいいです。
    また池のまわりでは映り込んだ銀杏もすばらしいです。背景のビルもなかなかいいです。
    ポインセチアの季節になりましたね。きれいです。
    2018年11月30日 19:29
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    この大イチョウ、風格がありますよね。
    風がなかったので、池の水面が鏡の役目をしてくれました。
    こんなに立派なポインセチアですから、お値段も良かったです。
    2018年11月30日 21:04

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