第16回日比谷公園ガーデニングショーにて(5) 10月21日、24日
10月20日(土)から10月28日(日)まで開催中の日比谷公園ガーデニングショーで見た出展作品を紹介しています。
今回は、4部門のコンテストの最後、コンテナガーデン部門(54作品)の中から優秀作品を紹介します。今回もガイドツアーで聞いた説明を添えました。
展示スペースは幅1m×奥行1m以内で、コンテナ鉢を使用すること。正面から見るものだけでなく、四方から見る作品も可。既に植物が植え込まれていることが条件で、現場で鉢に植え付けることは不可。
(ガイドの説明から) この方は2012年から毎年のように賞を取っており、今回は部門トップに輝いた。一見地味に見えるかも知れないが、見る人が見れば分かる新品種(セロシア=ケイトウなど)が使われている。篭が使われており、草花の足が見えないよう、苔が張ってある。密度が高くないので、草花が風に揺れる風情は「野にあるごとく」というタイトルにピッタリ。
(ガイドの説明から) 植えてからどのくらい時間が経ったか分からないが、植物が馴染んでいる。きちんと植え込んでいないとこんなにピンと立っていないし、ヤマブドウの弦もこんなに垂れ下がらない。土は長い鉢の半分くらいでしょう。カラーリーフや斑入りユーフォルビアが使われている。ユーフォルビアは今年の流行りかも知れない。下に添えが置いてあるが、青色系の花があると全体が引き立ったかも知れない。
(ガイドの説明から) ファウンテングラスやカラーリーフが使われており、「秋の風」を表現している。シルバーの鉢と白い砕石や、下の方に明るいものを使ったカラーリーフなど、明るい設えが良い。花は抑えた色だが、華やかさがある。
(ガイドの説明から) モダンな雰囲気で楽しい作品。レンガやアンティークな椅子を置いてみたり、柱を立てたりで、日比谷の雰囲気を出しているようだ。大きい方の主役は黄色いコリウス。その茎の合間からコスモスやヒメツルソバなどが顔を出す。小さい方は蔓で編んだ篭みたいなものを使って草花を植えているが、雰囲気を邪魔していない。
(ガイドの説明から) 秋らしさを感じる、まさに、このガーデニングショーにふさわしい作品。植物の選び方、色のバランスが良い。葉のデイテールの違いもバリエーションに富んでいる。花が咲いたらどうなるか、葉の色が変わったら、実が出来たらどんな風に変わるだろうかなどと想像する楽しみが続きそう。鉢とのバランスも良い。あえて言うなら、モミジが前に倒れいるので、少し枝を整理した方がよい。
(ガイドの説明から) この方も常連です。真ん中にある木はカラマツの仲間で珍しい。この木が凜とした風情を表わしている。器がシックで、下の設えも黒っぽくして苔が敷いてある。その周りにハマギクやヤブコウジの斑入りの葉などを配しているが、良く考え抜いた地味な作品。傍らにポットマムがあることで、暗い作品を引き立てている。
(ガイドの説明から) この高校は、2015年から連続で賞を取っており、2016年は農林水産大臣賞を獲得した。シンプルで、高そうな植物は使っていない。コリウスは種から育てているそうだ。コリウスは草丈が伸びるが、このように脇役で使う場合は、切りながら育てれば良い。菊の懸崖作りは教育課題なのかも知れない。ダリアも菊もまだ咲いていない、それが「蕾に心をよせて」という題名になったのでしょう。石の置き方も良い。
その他の作品の中から
次回は、ミニガーデンショーの作品から紹介します。
(つづく)
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この記事へのコメント
river
寿々木
無門
作品一つ一つに
ドラマがあるのですね
花を愛する気持ちが
伝わって来そうだ
スーです♪
さっそくブログに書きました。
これからもよろしくお願いします。
なおさん
やはり、賞を取るようなものはどれも見ごたえがありますね。
nobara
アンティークな椅子とか籠とか・・
サンディモーニングの花のあしらいなど見てますと
こちらのような作品を見てお勉強して欲しいと思います。
この頃、すっかりマンネリ化してるような。
多肉の作品、白い椅子が面白いですね。
この頃、多肉にも食指が動きます。
mori-sanpo
ガイドさんの説明要旨でなるほどと感心しました。
降魔成道
綺麗だな、とは思ってもどこをどう見れば良いかわからない私にはガイドさんの案内が必要不可欠です。
先週水曜日にMSCスプレンディダが秋田港に寄港したのですが、仕事帰りに間に合いませんでした。観に行った友人談では、巨大なホテルのようだったとか。今週金曜日にも寄港します。この目で観たいです。有給取ろうかな。
月奏曲
というか安心して見てられますwww
秋のおもてなしが好みの感じです。
最後の…これソファだよね?w
長さん
作品を見ると三角形を意識していないようなものもあり、ある程度、自由度があるようです。盆栽でいう、添えみたいなものを置いているものもありました。
大きな鉢を運んでくるのは大変でしょうね。
長さん
日比谷公園の第二花壇はかなり広い芝生地です。イベントの時だけ貸し出しますが、普段は立ち入り禁止になっています。
重い鉢や縦長の鉢を運んでくるのは一苦労ですね。出展者の住所を見ると愛知県からのもありましたよ。
長さん
思い描いたようなるよう、草花の配置から成長後の姿まで考えなければならないのがポイントでしょうか。
長さん
市川動植物園は我が家から30分~40分で行けるのですが、もう8年もご無沙汰です。ヒスイカズラが綺麗に咲いている頃でした。
長さん
ガイドツアーがある事は知っていたのですが、初めて参加しました。話を聞くと、どこが評価されたかなど、参考になる事が多いので、来年も参加しようかと思います。
信徳
現地で組み立て不可なれば名古屋、または近場で組み込み?
これも個人ですがスペースがあるので予選会なしでしょうね。
長さん
メインの鉢だけではなく、それを引き立てる花や小物を添えた方がよいですね。
既に植え込まれているものというルールからすると、椅子に植えた?多肉植物はちょっと異質ですね。
サンデーモーニングの大きな生け花の事ですか?立派なものですが、あれほど飾り込まなくても・・・とは思いますね。
長さん
バランス、纏まり、変化、色の取り合わせなど、審査のポイントを説明してもらうと、作品を見る目も変わってきますね。
長さん
これだけたくさんの作品があると、素人ではどれが良いものか分からない部分もありますが、解説を聞くととても参考になります。
MSCスプレンディダ号が毎週秋田に寄港するようになりましたか。近くで見ると巨大なビルディングという感じで、圧倒されます。
長さん
「秋のおもてなし」は一つの鉢だけで世界を作り出しているのは評価されました。気の配置については記事に書いたとおりですが、添えの鉢などを配して変化をつけたらもっと良くなると思いました。
ソファがコンテナガーデンに相応しいかどうかは異論のあるところでしょう。
長さん
軽トラックにでも積んできたんじゃないかと思います。長い鉢は二重になっていて取り外しが可能なのかも知れません。
出展場所は50ですが、54点の展示があったので、予選はなしで、場所の抽選だけみたいです。
イッシー
作者の方もきっと喜んでくださいますね。
私など好き勝手に切り取ってしまって(ちょっとだけ反省)
長さん
作品紹介なので、全体像が分かるようにしました。
紹介ではなければ、作品の部分を切り取る事もありだと思います。
すーちん
椅子の上にというのは
ちょっとびっくりしましたね
目を引くかもしれません^^
長さん
椅子の座面に植え込んだ多肉植物、ちょっと違和感がありますが、結構人気で、写真を撮っている人が多かったです。
ロシアンブルー
かなり大がかりの作品の様ですね。
どの作品も時間をかけて形を造って行く作業も凄いですね。
持ち込みも大変でしょうね。
最後の多肉植物も眼を惹きますね。
ジュン
見ることが出来る
ガーデニングショーが
自然と馴染み素敵だと思います
長さん
家庭で作るコンテナガーデンとはスケールが違いますね。
大きな作品を持ち込んでくるには生半可な意気込みではありません。
多肉植物、こんな楽しみ方もあるのですね。
長さん
今回、午後に写真を撮りに行って失敗しました。やはり、晴れた日の午前中に行かないと、作品に影が目立ってしまいます。
はるる
造りなれているのでしょう。センスもいいし、ひらめくのかもしれませんね。
長さん
かなり手慣れた感じがしますよね。花関係の仕事をされていたり、勉強されていたりする方の作品が多いのではないかと想像しています。