シモバシラ、イワダレソウ、ハマアザミ、ツルボ、テイカカズラ

初秋のつくば植物園にて(3)
 池の北側にある「W11岩礫地植物区画(海岸性・山地性)」で見た花たちです。シモバシラの花が咲き出していました。

シモバシラ(霜柱)
シソ科シモバシラ属の多年草。花期は9~10月
日本固有種。関東地方以南の本州から九州にかけて分布
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ハマカンゾウ(浜萱草)
ススキノキ科ワスレグサ属の多年草
本州(関東以西)・四国・九州に分布
昨年、伊豆半島で見た時はノカンゾウと間違えました
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色の薄い花もあった
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 上部に小型の苞が付く。ノカンゾウと似ているが葉は常緑で濃い緑色で厚い。花の色も黄色で濃い。海岸の日当たりの良い場所に生える。 (つくば植物園のHPより)

 「みごろの植物」として、イワダレソウが紹介されており、「小さい花です。見落とさないでください」としてありました。ヒメイワダレソウ同様、小さな花で、初めて見ました。

イワダレソウ(岩垂草)
クマツヅラ科イワダレソウ属の多年草
本州(関東地方南部以西)、四国、九州、沖縄に分布
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 日当たりのいい海岸の砂浜や岩地に生える多年草。茎は地表をはい、節から根を出す。葉は対生し倒卵状楕円形、長さ1-4cm、幅5-18mm。上半にあらい鋸歯がある。葉の脇から10-20cmの花茎を立て、円柱状の穂状花序をつける。花序の苞葉の間に紅紫色の小さい花を多数つける。花冠はやや唇形で径約2mm。分果は広倒卵形で長さは約2mm。 (つくば植物園のHPより)


ハマアザミ(浜薊)
キク科アザミ属の多年草。葉が厚く、光沢があるのが特徴
本州(伊豆七島・伊豆半島以西)・四国・九州(北部) に分布
根を食用にすることから、別名ハマゴボウ(浜牛蒡)とも呼ばれる
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 続いて、更に北側の「W8砂礫地植物区画(海岸性)」と「W6低木林(低地性)区画」に入ると、ツルボやテイカカズラが咲いていました。

ツルボ(蔓穂)
キジカクシ科(←ユリ科)ツルボ属の多年草(球根植物)
日本、朝鮮、中国、台湾、ウスリーに分布
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テイカカズラ(定家葛)
キョウチクトウ科テイカカズラ属のつる性常緑低木。有毒植物
花期は5~6月だが、9月が10月に返り咲きすることがある
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カマキリは花を訪れる昆虫を待っているのかな
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 9月8日撮影。
 次回も「W8砂礫地植物区画(海岸性・山地性)」で見た花です。


この記事へのコメント

  • river

    以前榛名山にシモバシラの自生があると言うので出かけたことがあります。当時冬の姿だけが印象的で結局見つかりませんでした。フラワーパークで花の姿を見たので今なら見つかるかもしれません。
    ハマアザミの根も食べられるのですね。モリアザミの根もヤマゴボウとして漬物で売られています。ゴボウアザミと言うのもあると聞くのですが見たことがありません。
    テイカカズラは斑入りを1鉢持っていますがいつになっても花が咲きません。家のツルボはそろそろ花が終わります。
    2018年09月12日 15:45
  • 無門

    こんにちは

    始めて山でシモバシラ遭遇して
    驚いた覚えがあります
    初冬の風物詩でした
    2018年09月12日 16:36
  • 目黒のおじいちゃん

    こんにちは。
    珍しい花が多く、案内有難うございます。筑波は未知の場所です。
    2018年09月12日 16:42
  • 寿々木

    シモバシラがもう咲きましたか、枯れた茎が水を吸い上げて、しみ出た水が凍るのですね、風が一方向から吹く場所では旗のように風下になびきます。上高地で11月に見たことがあります。イワダレソウは下から小花が咲き上げて、長い花と短い花がありますね。
    2018年09月12日 16:43
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラの花が咲いていれば分かりますが、冬の姿から夏の姿を想像するのは困難ですね。葉も大きいし、イメージが全く違います。
    ハマアザミの根は食用になるそうですが、今時食べる人はいないでしょう。
    テイカカズラに花が咲きませんか。何が原因ですかねー。
    2018年09月12日 18:28
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    シモバシラの冬の姿を見れば、名前がそのものずばりと言うことがよく分かりますよね。
    2018年09月12日 18:29
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園は植物の品種が多いので、いつ行っても楽しめます。雨が降っても温室が6つもありますから。
    2018年09月12日 18:32
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    冬、シモバシラにいつも霜柱が出来る訳ではないので、時期と気象条件を選ばないと駄目ですね。上高地では11月に霜柱ができますか。
    イワダレソウ、初めて見ました。最初は花穂の短いものを見たので、中央の部分は何だろうと思ったのですが、この部分が上に伸びてくるのですね。
    2018年09月12日 18:36
  • なおさん

    シモバシラの清楚な花も咲きだしてきましたね。こうして見ると、花そのものも霜柱のような雰囲気です。冬の氷の華が楽しみなことですね。

     ハマカンゾウは、神奈川の秋谷海岸の崖の上で咲いているのを見たことがあります。潮風に耐えて咲くさまはたくましいですね。

     ツルボの可憐な花も可愛らしくて良いですね。線路の土手などでもよくみかけます。新宿御苑のフランス式庭園のプラタナス並木の根元で咲いているのを何度か見たことがあります。

     テイカカズラも藤原定家の執念のせいか、戻り咲きが見られますねえ。
    2018年09月12日 19:31
  • 乙女ヶ丘

    こんにちは
    シモバシラの花、何となく紫蘇の穂に似てますね
    シモバシラの霜柱(笑)一度現物を観てみたいものです
    2018年09月12日 19:31
  • うふふ

    シモバシラの花が咲いていましたか。
    冬の氷の華に負けず、白い清楚な花ですね。
    家の近くでもテイカカズラが咲いています。
    花数は少ないのですが、また見られてうれしくなりますね。
    2018年09月12日 20:46
  • shuuter

    イワダレソウ 初めてです。

    ハマ薊も初めてです。
    つくば植物園も素敵なところですね。
    2018年09月12日 21:04
  • すーちん

    こんばんは
    シモバシラ、奥多摩に
    見に行きました、氷の花
    小さいのが見れました^^
    2018年09月12日 21:14
  • 行き当たりばったり

    今晩は。
    アザミは何十種類とあるようですね。
    大好きな花の一つです。地域によって特徴があるような---。
    カマキリも、生き死にがかかっていますから、いい所で待ち伏せを---
    2018年09月12日 21:25
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラは花穂が何本も立ち上がって白い花を咲かせるので、霜柱が立ったようにも見えますね。
    昨年、伊豆で見たハマカンゾウをノカンゾウと書いてなおさんにご指摘いただきましたよね。
    今日、近くのケヤキ並木の下で咲いているツルボを見てきました。まだちょっと早くて、つぼみのものもありましたよ。
    2018年09月12日 21:59
  • 長さん

    乙女ヶ丘さん、コメントありがとうございます。
    シモバシラはシソ科の植物なので、花穂はシソに似ていますね。冬のよく冷えた日の朝に、根から吸い上げた水が茎から沁みだしたものが凍って霜柱ができるわけです。
    2018年09月12日 22:03
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    思いがけずもシモバシラの花を見ることができました。多分、この日の朝に咲き始めたのでしょう。
    テイカカズラは秋に戻り咲きするそうです。それだけ藤原定家の怨念が強い?
    2018年09月12日 22:06
  • ロシアンブルー

    こんばんは。
    ツルボって今咲くんですね~、家のツルボはシマツルボで春に咲きます。
    シモバシラの花は今咲き、霜柱を見るのは寒い時、向島百花園で見ましたが面白いですね。
    2018年09月12日 22:06
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    ヒメイワダレソウならよく見かけるのですが、イワダレソウは初めて見ました、
    つくば植物園には7,000種類を超える植物が植栽され、うち3,000種類を見ることができるので、いつ行っても楽しめます。
    2018年09月12日 22:11
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラの霜柱をご覧になりましたか。条件が良いと、大きいのが見られますが、それを過ぎると小さいものしかできないんです。
    2018年09月12日 22:13
  • 長さん

    行き当たりばったりさん、コメントありがとうございます。
    アザミは地域変種もありますから、種類は多いですね。
    このカマキリ君、食料が豊富なのか大きくなっていました。
    2018年09月12日 22:15
  • nobara

    そういえばシモバシラの花を見ていません。
    たてもの園の群生地、気づかなかっただけかも。
    多分、咲いてるんでしょうね。
    ツルボも開き始めていますね。
    ハマアザミは葉が照葉ですね。浜特有ですね。
    2018年09月12日 22:15
  • 降魔成道

    岩礫地の植物は可憐な花が多いのですね。
    2018年09月12日 22:26
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    シマツルボを育てておられるのですか。まだ見たことがありません。
    向島百花園でシモバシラの霜柱をご覧になりましたか。お近くでよいですね。
    2018年09月12日 22:48
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラはこの日咲き出したばかりという感じでした。たてもの園でももうすぐでしょう。
    ここのツルボはすでに盛りをすぎているような感じでした。今日、近くのツルボを見に行ったのですが、咲きだして間がないようで、まだ小さなつぼみのものの方が多かったです。
    海岸性の植物は葉が厚いのが特徴ですよね。
    2018年09月12日 22:52
  • 長さん

    降魔成道さん、コメントありがとうございます。
    岩礫地は一般に風が強く、植物にとっては厳しい条件です。葉はしっかりしたものになりますが、花は小さいです。
    2018年09月12日 22:54
  • eko

    シモバシラ咲き始めていますね。木曽川水園にもありますので見に行かないと…。綺麗な花ですね。
    イワダレソウ初めて見ました。小さな花、見落としてしまいそうです。
    ハマアザミ、ツルボも可愛い花ですね。
    テイカカズラは返り咲きで結構花が咲いていますね。
    2018年09月12日 23:43
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラ、咲き始めたばかりですから、もっと上まで咲いたほうが絵になりますよね。
    開花情報でイワダレソウが書かれていたのですが、小さすぎて目に入らず、行きすぎてしまったほどです。
    テイカカズラは返り咲きにしては花数が多いですよね。
    2018年09月13日 00:08
  • 信徳

    高尾山のシモバシラは有名ですがここでもシモバシラは冬場に見られるのでしょうか?
    ぐんまフラワーパークのシモバシラは大きくならないので(風が強い所為か?)シモバシラとは言い難いです。
    2018年09月13日 05:01
  • ジュン

    シモバシラ
    霜を見たさに行ったのですが
    お花も霜も見ることが出来ませんでした
    テイカカズラ
    咲いているのを見つかました
    少ない感じでした
    2018年09月13日 06:51
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園でもシモバシラの霜柱が見られますが、見事なものは期待薄です。2012年12月29日にブログアップしました。
    2018年09月13日 10:03
  • 長さん

    ジュンさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラの氷柱は、冬、冷え込んだ朝がねらい目です。花は咲き初めだったので、間もなく見ごろになるでしょう。
    テイカカズラ、戻り咲きは少ないようですが、ここはたくさん咲いていました。
    2018年09月13日 10:06
  • イッシー

    シモバシラの花咲きましたか。
    冬にあんなに枯れてても復活できるんですね。
    ハマカンゾウですか、ノカンゾウと見分けつかないです。
    2018年09月13日 12:03
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    シモバシラに氷柱が出来たらその茎は破裂したことになりますね。しかし、根は生きているので復活は可能なんです。
    ハマカンゾウ、昨年、伊豆半島で見た時は完全に間違えました。
    2018年09月13日 14:24

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