琉球、小笠原列島の植物(その1) サツマイナモリ、オリヅルスミレなど

茨城県3植物園巡りと湯治の一泊旅(1月19~20日)その11
 今回は、つくば植物園の多目的温室に展示されていた、琉球と小笠原列島の植物から花が咲いていたものを投稿します。最初は、「さつまいもなり」と読んでしまった植物から・・・。

サツマイナモリ(薩摩稲森)
アカネ科サツマイナモリ属の多年草
本州(関東南部以西)・四国・九州・琉球に分布
林中の木陰でやや湿気の多いところに生える
三重県の稲森山で発見されたイナモリソウに似ているからか
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花径は1cmほど。花弁に毛が生えている
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雌しべの花柱が長く雄しべの花糸が短い花をつける株と、
花柱が短く花糸が長い花をつける株とがある(=異形花柱花)


オリヅルスミレ(折鶴董)
スミレ科スミレ属の常緑多年草。日本固有種。絶滅危惧種EW
ランナーを出す植物体が折り鶴に似ている事による命名
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花径は1.5cmほど
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発見は昭和57年(1982)。1988年に新種として発表された時点では、
自生地は既にダム建設により水没してしまった。その後、平成6年
(1994)に沖縄本島北部で新たな自生地が発見されているという
追記 この種については、咲くやこの花館の解説が詳しい(こちら


オオシロショウジョウバカマ(大白猩々袴) 
シュロソウ科ショウジョウバカマ属の多年草。絶滅危惧種VU
徳之島、沖縄本島北部、石垣島、西表島に分布
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川沿いの湿った斜面に育成する。日本のショウジョウバカマ属の
中では花序が最も大きい。花の色や付き方に著しい種内変異が
見られる、個体数が少なく、特に徳之島では一産地に約10個だけ
が生き残っている。(説明板より)


ヤナギニガナ(柳苦菜)
キク科ニガナ属の多年草。絶滅危惧種VU
日本では九州南部から琉球列島に分布
葉は少々厚手で、波針形。別名アツバニガナ(厚葉苦菜)
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花径は1.5cm。ハナニガナにそっくりだが、葉の形が全く違う
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 1月19日撮影。
 (つづく)