ニライカナイ橋から斎場御嶽(せーふぁうたき)に向いました。車なら5分ほどの距離です。
斎場御嶽(国の史跡、沖縄県指定名勝)は、2000年12月、首里城跡などとともに「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
左下は、緑の舘(斎場御嶽の入口)。右下は、世界遺産に登録された記念碑。
入り口前の駐車場は使用禁止なので、近くの物産館に駐車し、そこで、入場券を買い求めました。
斎場御嶽とは(南城市のHPから引用)
御嶽とは、南西諸島に広く分布している「聖地」の総称で斎場御嶽は琉球開びゃく伝説にもあらわれる、琉球王国最高の聖地です。
御嶽の中には、六つのイビ(神域)がありますが、中でも大庫理・寄満・三庫理は、いずれも首里城内にある建物や部屋と同じ名前をもっています。当時の首里城と斎場御嶽との深い関わりを示すものでしょう。
はるかなる琉球王国時代、国家的な祭事には聖なる白砂を「神の島」といわれる久高島からわざわざ運び入れ、それを御嶽全体に敷きつめました。その中でも、最も大きな行事が、聞得大君の就任式である「お新下り」でした。
斎場御嶽は、琉球国王や聞得大君の聖地巡拝の行事を今に伝える「東御廻り」(アガリウマーイ)の参拝地として、現在も多くの人々から崇拝されています。
最初の石段を登ったところは展望が良く、「神の島」と言われる久高島を遙拝する場所となっています。久高島はここから5㎞ほどですが、天気が悪く島影は確認出来ませんでした。
御門口(ウジョウグチ)。御嶽内へ入る参道の入り口です。
大庫理(ウフグーイ)。最初の拝所です。大広間や一番座という意味を持っており、前面には、磚(せん)の敷かれた祈りの場(ウナー)があります。
琉球石灰岩が敷き詰められた参道を更に進むと、分岐になります。右手に折れず、寄満(ユインチ)に向います。
寄満(ユインチ)です。寄満とは、王府用語で「台所」を意味しますが、貿易の盛んであった当時の琉球では、世界中から交易品の集まる「豊穣の満ち満ちた所」と解釈されています。
分岐まで戻って、左折します。やがて開けた場所に出ますが、右手前にシキヨダユル、アマダユルという拝所があります。ここには、2本の鍾乳石から滴り落ちる聖なる水を受けとめる二つの壺が置いてあります。
上の写真の左奥、大きな岩が折れたのか、三角形の空間の突き当たりが三庫理(サングーイ)という拝所、その右側面の岩の上はチョウノハナという拝所になっています。
昔は、三庫理の左側面も岩だったのですが、現在は崩れてしまい、久高島の遙拝所になっています。
これで、旅行2日目の観光は予定を終えましたが、次回は斎場御嶽とその周辺で見た花を紹介します。
(つづく)
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隣の町内会域のあるお宅でアカバナミツマタ(赤花三椏)が咲き始めました(3月1日のウォーキングで)。
アカバナミツマタは、黄色い花が咲くミツマタ(ジンチョウゲ科ミツマタ属)の突然変異種です。
夕方なので、写真が赤みを帯びています。
この記事へのコメント
なおさん
岩から垂れ下がるシダがやはり南国ならではで、こちらのものとはずいぶん違います。シダ好きにはタマラナイものがあるのでしょうね。
アカバナミツマタも咲いてきましたか。黄色のとはまた違う良さですね。ジンチョウゲほど強くはないですが、ミツマタの香りもまた良いものですよね。
寿々木
アカバナミツマタ、大きな木のようです。当地植物園にもございますが背丈の低い木です。ジンチョウゲの中ですからソロソロ開花する時期ですね。
nobara
シキヨダユル、アマダユルは樽みたいなのを連想?
沖縄には鍾乳洞が多いようですね。
石垣島で最初に行った所もそうでした。
アカバナミツマタ、も綻んできましたか。
タイリンミツマタも開き始めた話を聞きました。
キバナとは違って2色咲き?みたいです。
無門
斎場御嶽
入り口まで行ったど
時間がなかったことと
連れが足が痛いとのことで
そのまま帰ってきました
神聖な聖地なんですね
長さん
世界遺産に登録され、観光施設になってしまいましたが、地元の人谷にとってはいまだに聖域とされており、訪れた時も祈りを捧げる人を目にしました。
ジンチョウゲも咲き出したので、そろそろと思ってウォーキングの途中で立ち寄ってきました。香りを嗅ぐのは忘れました。
長さん
アカバナミツマタは1~2mになるそうですが、この木は2mを超すかもしれません。空を入れようと、少しかがんで撮りましたから、高いように見えてしまいますね。
長さん
聖域ですから重い感じはしますね。最近はパワースポットとしても人気だとか。
シキヨダユル、アマダユルのタユルは(水が)垂れるというような意味らしいですよ。
琉球石灰岩は大昔の珊瑚の化石ですよね。固いけれど浸食されやすいので、鍾乳洞ができるんですね。
タイリンミツマタって2色咲きもあるのですか?
river
shizuo
勉強になります、解説が無ければまったく^^;。
沖縄の方言は、今は使われなくなった平安時代の言葉だそうですね。
長さん、このような時間の流れいいですね~。
長さん
入口まで行かれたのに残念でしたね。今は、階段に手すりがついたり、参道には土嚢が置かれたりして、歩きやすくなっているようです。
はるる
石、岩、巨大で迫力を感じます。
聖地なんですね。そのように見えます。
ミツマタは枝が広がっていますから、こんもりとしています。アカバナはより華やかですね。
信徳
アカバナミツマタ偶に庭先に見る事が出来ます。
この木は大きそうですね。まだ見ていませんがこの時期目立ちます。
長さん
沖縄では東西南北をそのように言うようです。地名でも、西表島を「いりおもてじま」と読みますからね。南風原という町を通過しましたが、これは「ふぇーばる」または「はえばる」と読むそうです。
長さん
沖縄地方の言葉が日本語と分かれたのは奈良時代以前と考えられているようです。琉球列島内でも様々な方言があり、その中で共通語を作ったのが琉球王朝だそうで、私たちが考えるよりかなり難しいものらしいですよ。
長さん
沖縄では偶像ではなく、自然を神聖視する考え方があるようですよ。その中でも、斎場御嶽は厳かに感じる特別な場所なんでしょう。
枝が三つに分岐するから、二股の木よりこんもりした感じに広がりますね。
長さん
御嶽は琉球列島の各地にありますが、ここは琉球開びゃく伝説にも出てくる最高の聖地なんだそうです。
アカバナミツマタは黄花の基本種より派手ですね。剪定されていないようで枝張りが大きいです。
イッシー
最高の聖地らしい重厚さがありますね。
赤花ミツマタは華やかな感じですね。
我が家の方ではももう少し咲くのが遅いです。
うふふ
世界遺産に登録されているのですね。
拝所の名が漢字で書いてあっても、読み方は琉球式なのが興味深いです。
アカバナミツマタを一度だけ見たことがあります。
いかにもジンチョウゲの仲間らしく、良い香りがしますね。
月奏曲
絢爛さもあったとは思うのですがげんざいだと荘厳さのほうが勝ってる感じですね。
長さん
太鼓の鍾乳洞とジャングルに囲まれた聖地なのです。
アカバナミツマタは赤と言うより赤橙色なのですが、夕日を浴びて赤味が強まりました。
長さん
パワースポットとしても人気が出てきたらしいですが、そんな雰囲気がありますね。
漢字で書いてあると大体の意味が推測出来ますが、仮名だけだと何名なんだか分らない。
ジンチョウゲは近づいただけで香りが漂いますが、ミツマタの香りはほんのりですね。
長さん
山岳信仰と言うより自然信仰なんでしょう。久高島の砂をここに運んできたりしています。
琉球王朝時代の衣装を身につけた巫女が出てくると雰囲気が変るでしょう。
shuuter
だいぶ先になるでしょう。
すーちん
良い位置に存在する
琉球は貿易が盛んだったんですね~
長さん
ミツマタの花、まだかいかしませんか。ミツマタはジンチョウゲと同属なので、ジンチョウゲもまだですね。
長さん
琉球は中国や台湾と日本を結ぶ交易ルートになっていたので、繁栄出来たのですね。薩摩藩はその権益を奪うために琉球王朝を支配下に置いたのです。
ジュン
説明を拝読しながら拝見
説明がありますので
色々理解出来ました
アカバナミツマタ
見てみたいです
長さん
ある程度説明を加えないと、ここが何故世界文化遺産に登録されたのか分らないですよね。
アカバナミツマタ、咲いていれば直ぐ分るのですが、植えているお宅があまりないのです。