「神代洋らん友の会」の作品展の向かい側には、杭州寒蘭と和蘭などが展示されていました。東洋のシンビジウムですね。
杭州寒蘭は、中国の杭州で産するものと言うわけではなく、中国寒蘭の一部分と理解した方が良いそうです。
中国蘭には根を鉢の上に出し、根張りを観賞する「根出し」という栽培方法があるそうです。下は、花が咲いていませんが、風蘭‘西出都’という品種です。
続いて、和蘭です。和蘭には春蘭系、春寒蘭系、報才蘭系、金稜辺系などがあるようです。
名札に「和蘭 TM」と表示してありました。和蘭は一般名と思いますが、向山蘭園が登録商標にしているようです。
Yonezawara Blue Starと書かれた名札がありました。ヨネザワラという属名は初めて知りました。
ヨネザワラについて書かれているブログ(「の~んびり!!」さん)があったので、記事から引用させてもらいました。
ヨネザワラという風変わりな属名は、実は人工的に作られた属で、バンダ属(Vanda)とネオスティリス属(Neostylis)を掛け合わせたものだという。
さらにネオスティリス属とはフウラン属(Neofinetia)とリンコスティリス属(Rhynchostylis)とを掛け合わせて作られたものであるので、このヨネザワラ属には実に3属の交配種ということになる。
ヨネザワラ ブルースターは、フウランの血が入っているため花形は似てきており、微かに芳香もあり、冬の寒さにも割と強く丈夫で育てやすい。細身の淡い青紫の清楚なお花をいっぱいに咲かせる様子はなんとも優美。
らん展を見終わって帰ろうとしたら、ケーブルテレビ局(J:COM)のインタビューを受けました。「蘭がお好きなようで・・・。このらん展の感想と、蘭の魅力についてお話し下さい」とのことでした。板橋区と練馬区をカバーしているそうで、放映されたかどうかは確認出来ません。
板橋区立熱帯環境植物館シリーズ終了。
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アメリカ大陸の原種ラン(その6)
つくば蘭展(昨年12月10日から18日まで開催)の第二会場で見たアメリカ大陸の原種ランたちです。
昨年12月16日撮影。
(つづく)
この記事へのコメント
eko
ヨネザワラは初めて聞きました。3種の交配で人工的に作られたものなんですね。ランも奥が深いですね。花色は優しくて良いですね。
ケーブルテレビのインタビューを受けられましたか。ラン好きオーラが出ていたのでしょうね。放映の確認が出来なくて残念でしたね。
バーケニア スキンネリは華やかな花色が綺麗です。
nobara
杭州寒蘭って初めて耳にしたかも?
寒蘭にもいろんな種類があるんですね~@@
ヨネザワラ ブルースター珍しい形と色ですね。
エビデンドルムの仲間も小ぶりでいいですね。
そういえばシュンランの実(莢)を見ました。
家にもありますがそういう姿を見たことなかったのでびっくりしました。
長さん
ランは属間交配が産に行われており、新しい属が次々に誕生しています。中には4つの属から誕生したものもありますよ。
狭いらん展の会場に50分もいましたから、ケーブルTVの取材者側から見ると目立っていたんでしょうね。
river
和蘭は向山蘭園が創造・開発したものです。シンビジュウムの交配種の1種ですが東洋蘭に近い形状をしています。
「春蘭」「報才蘭」「駿河蘭」「寒蘭」が25%以上の割合で遺伝子を持っていることが第一条件だそうです。
寿々木
長さん
今まで、あまり和蘭や中国蘭を見たことがなかったので、良い機会でした。中国では昔から園芸種が作られていたようで、和蘭はその影響で愛好家が増えていったのだとか。
ヨネザワラの花姿はフウランの影響が強く残っていますね。
春蘭の実鞘は見たことがありません。ネット検索したら、ユリの実鞘を小さくしたみたいな。
信徳
非常に地味な色ですね。
他のランとの掛け合わせで新品種を作り上げて行くのが凄いです。
shuuter
花の美しさもいいのですが、香りの出るものが好きですね。
東洋ランのほのかな香りがいいです。
月奏曲
静かな雰囲気でうるさくない感じが今の季節にあってる気が…タブン
長さん
仰る通りです。解説をして頂恐縮です。館長のお話では、中国ランは全体的に丸みを帯びていて、和蘭は細身だと言うことですが、向山蘭園の作出したものは丸みを帯びていますね。
しかし、和蘭という登録商標が認可されたというのは面白い話で、登録したもの勝ちということなんでしょうね。
長さん
金稜辺も色々な変化があるようですが、杭州寒蘭に似たものがあるのですね。金稜辺はミツバチが好きなのだとか。お宅にミツバチは飛んできませんか?
長さん
日本では、中国蘭の影響を受けて、日本に自生するランを探し始め、やがて色々交配するようになったそうです。また、日本では侘さびを感じさせる品種が流行ったとか。
長さん
寒蘭は中国の影響で日本でもブームになったそうで、中国の方が先輩だそうですよ。
長さん
花が小さく、シックな感じというのは当りですね。侘さびに通ずるものが珍重されたそうです。そういうのが好ましいというのは、日本人の証拠です(笑)。
なおさん
JCOMのケーブルテレビはうちでも加入しています。
長さん
フウラン系は寒さに強く、肥料も殆ど必要ないそうですね。
ヨネザワラ ブルースターを育てておいでですか。草丈がおおきくなりますか。展示のヨネザワラも葉や花茎が伸びていましたが、雑種は強いのかな。
うふふ
東洋ランは派手ではありませんが、しっとりした雰囲気が良いですね。
このお花にハマる方の気持ちが分かります。
JCOMのインタビューを受けられましたか。
なかなか観ることのないチャンネルですが、いつ放送だったのでしょうね。
行き当たりばったり
こういう世界もあるのですね。
作っている方は、楽しんでいるのでしょう。
TVのインタビュー、じっくり眺め、話を聞き、写真を撮っているところをチェックされたのですね、きっと
mori-sanpo
あまり深入りしないで、見るだけは幅広く見たいと思います。
長さん
東洋ランはカトレアのような華やかさは全くありませんが、茶道を好むような日本人には受け入れられやすいランかもしれませんね。
J:COMには加入していないし、放映圏外でもあり、放送されたかどうか確認のしようがありません。
長さん
東洋ランは洋ランとは全く異なった趣のランで、これに嵌る人も多いそうです。日本産の原種はほぼ取りつくされたという話も聞きます。
朝早く行ったのですが、カメラマンが入り口に立っていたのに気が付きましたから、その時点で目をつけられていたのかも。
長さん
東洋ランは地味という感じが否めませんね。でも、こういう種類も好む人たちが多いのも事実です。写真向きではないので、あまり撮りませんでした
ロシアンブルー
ランの種類も豊富ですね。
どうしてもきれいな花の洋ランに目が行ってしまいますが、和ラン、寒蘭は地味な花色ですがスッキリした姿がいいです。
風蘭もあまり見かけませんが根がみられてこちらも風情がありますね。
イッシー
味わいはそれぞれにあるものですね。
これだけお詳しければ、インタビューも成功だったのではないでしょうか。
すーちん
華やかな洋ランも良いですが
寒蘭、和蘭愛好者多いの
分かります
無門
和蘭の持つしとやかさ
独特の魅力がありますね
南国の蘭の魅力は
はかりせれませんが
長さん
華やかな洋ランに比べ、地味な東洋ランですが、それが良いと嵌る人も多いとか。フウランも地味ですが、可愛い花です。根出しと言っても、実際は水苔で包まれていました。
長さん
中国蘭や和蘭の微妙な違いを見つけて楽しむという世界があるんですね。
ブログに記載しているのはネット情報の受け売りですから、インタビューされるとアラが出ます(笑)。
長さん
寒蘭や和蘭、それだけを愛好する人も多いようですよ。
私はどちらかというと洋らん派かな。
長さん
無門さんなら洋らんより和蘭の方が似合いそうな気がしますが、洋らんは洋らんで魅力がありますよね。
K.たじまん
長さん
東洋ランはシンビジウム系ですから寒さには強いですよ。寒蘭と名がついているくらいですから、温室も必要ないのではないかと思います。
我が家のシンビジウムも、花茎が上がってくるまでは屋外で、花が終われば室内から屋外に出します。
はるる
難しいことはわかりませんが、落ち着いた色合いもいいですね。テレビ局からマイクを向けられましたか。お詳しい長さんでしたら、適切な言葉が出てきたことと思います。
長さん
東洋ランや和蘭は地味なところが魅力なんでしょうね。その分、鉢が豪華だったりして面白いです。
インタビューでとっさに色々言うのは難しいです。浅学がばれてしまう(笑)。