膵腫瘍摘出/入院の記(その8) 手術前検査について(その2)

 今回も入院直前検査の記録です。
 7月4日にCTスキャナーの検査を受けました。これは膵臓内の病変(膵管内乳頭粘液性腫瘍=IPMN)の大きさと位置を最終確認するためのものと思われます。
 写真は、私が検査を受けたCTスキャンの装置です。検査後、たまたまドアが開放されていたので、廊下から撮影しました。
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CTスキャン (Wikipediaより)
 コンピュータ断層撮影(Computed Tomography、略称:CT)は、放射線などを利用して物体を走査しコンピュータを用いて処理することで、物体の内部画像を構成する技術、あるいはそれを行うための機器。
 「断層撮影」の名前のとおり、本来は物体の(輪切りなどの)断面画像を得る技術であるが、これらの検査技術は単に断面画像として用いられるのみでなく、画像処理技術向上によって3次元グラフィックスとして表示されることも多くなってきている。

 下は、CTスキャンの画像で、2012/12/21の検査検査(左)と今回(2016/7/04)の検査画像(右)でIPMNの大きさを比較しているところです。実際には前後に連続した三次元画像になっています。
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 これらのデータを基に、7月19日に外科で術前カンファレンスが行われたそうで、その際、「膵頭部の膵管にくびれがあり、ここにも病変があるのではないか」との意見が出たため、7月21日、緊急に超音波内視鏡(EUS)検査が追加されました。
超音波内視鏡
 超音波内視鏡(EUS)は超音波装置を伴った内視鏡で、消化管の中(内腔)から消化管壁や周囲組織・臓器などの診断を行う検査です。
 膵臓は胃の裏側にあるため、腹部超音波では皮下脂肪や胃などを通過する間に超音波が減衰し、ぼやけた画像になりますが、EUSは胃の中から超音波を照射するので、より正確な画像を得ることができます。

 下図はEUSの検査画像で、膵体部のIPMNの大きさが水色の線で示されています。
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 この結果については、入院の記(その2)の後半で記しているので繰り返しませんが、膵頭部には病変がないことが確認できたので、膵臓全摘という困難な手術を避けることができました。

 これまで7回にわたって、膵腫瘍摘出手術について記してきましたが、同じ病を抱える方、あるいは、今後その可能性がある方の参考になれば幸いです。
 最後になりましたが、お世話になった市立病院の先生方、看護師さん始め多くの関係者の皆さんに多大な感謝を表明しつつ、「膵腫瘍摘出/入院の記」を終えます。

 (了)



 ネタ切れのため、またしばらく更新を休みます。その間、リハビリに励みます。


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