手術室には家族といえども入室できませんので、イメージ写真とイラストを載せておきます。
今回の手術は開腹なので、全身麻酔で手術が行われました。
20数年前、労災で椎間板破裂(重度の椎間板ヘルニア)の手術を行った時も全身麻酔でしたが、病室で精神安定剤を注射され、手術室に移動しました。
移動中、妻たちに「死ぬかも知れない」などと冗談を言ったそうですが、精神安定剤注入以降、病室に戻されるまでの記憶はありません。
なお、最近は精神安定剤の注入は行わないそうです。
今回は全身麻酔に加え、局所麻酔(硬膜外麻酔)が併用されました。
硬膜外麻酔
脊椎(背骨)の中にある脊髄の直ぐ近くの硬膜外腔という場所に、麻酔薬を入れて、手術部位の痛みを無くす、あるいは軽くする麻酔法です。
手術をする場所に合わせて、背中のどこから麻酔薬を入れるかを決め、カテーテルという細い管を入れます。このカテーテルから麻酔薬を入れて麻酔を行います。
横向きになって背中を丸め、局所麻酔のカテーテルを背骨近くに挿入する際、「背中がすべすべ」なんて褒められた(?)ことが記憶に残っています。
その後、点滴で全身麻酔薬を静脈に注入された訳ですが、「直ぐに眠くなりますよ」という声が聞こえた後は、病室に戻って目が覚めるまでの間の記憶は全くありません。
病室に戻っても、硬膜外麻酔は継続されました。
下の写真の左側に、ブルーの紐の付いたネット状の袋が写っていますが、これが硬膜外麻酔が入った容器です。この容器からカテーテルが硬膜外に差し込まれています。
硬膜外麻酔は術後4日間継続されましたが、これにより、術後の痛みは殆ど感じないで済みました。
しかし、硬膜外麻酔の薬が体に合わず、腹部にかゆみが出ました(薬の成分を変えることにより、収まりましたが…)。また、しばらくの間、尿意を感じ難くなるため、トイレが間に合わないという副作用が出ました。
上の写真の中央下に四角いパックが写っていますが、腹腔内に差し込まれたチューブから体液を排出するためのポンプです。
手術に伴い、切断された主な血管は塞がれますが、毛細血管は1本1本塞ぐことはできないので、自然に止血されるまで腹腔内に血液がにじみます。それを体外に排出させるためのものです。
写真は、術後2日目、ベッドを起こしてテレビを見る私と、同日、見舞いに来てくれた妻と息子たちです(長男の嫁さんが撮影)。スマホで、メールやニュースをチェックできるようになりましたが、まだ食事はできません。
(つづく)
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