雪国植物園にて① ショウジョウバカマの白花

2016えちご雪割草街道の旅(3/25~26) その7
 3月26日の午後、国営越後丘陵公園から雪国植物園(HPはこちら)に向かいました。天気は確実に好転しているようです。
 雪国植物園は、記事末のコラムにも書きましたが、「外国の植物・園芸植物・海浜の植物は植栽しない」を方針としています。
 昨年同様、ボランティアガイドさんがおられるかどうか、入り口で伺ってみましたが、午後2時から団体の予約が入っており、今は無理とのこと。でも、「フリーで回っているガイドもいるから、見つかったら声をかけてください」とのこと。
 掲示板で「今咲いている花」を確認し、歩き始めたら、ちょうど3名のお客さんと戻ってこられたガイドさんを発見。声をかけさせていただいたら、まだ昼食を済ませていないけれどOKですよとのお返事をいただきました。
 なかがわさんと仰るボランティアガイドさんで、週に1度ガイドをされておられるとか。申し訳ないですが、お言葉に甘えて、お世話になることにしました。
 写真左下は、雪国植物園の入り口。右下の写真で、左端がなかがわさんです。
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 では、概ねガイドしていただいた順に、雪国植物園の花たちをご紹介しようと思います。
ナニワズ (難波津)
ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の落葉小低木(夏に落葉)
本州(福井県以東・福島県以北の日本海側)、北海道の山地に分布
別名エゾナニワズ(蝦夷難波津)、エゾナツボウズ(蝦夷夏坊主)、
キバナジンチョウゲ(黄花沈丁花)
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ヤブコウジ (藪柑子)
ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木
北海道・本州・四国・九州、東アジアに分布
別名ヤマタチバナ(山橘)、ジュウリョウ(十両)
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オウレン (黄蓮)
キンポウゲ科オウレン属の常緑の多年草
北海道、本州、四国の山地の木陰に自生する
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↑ 雄花           ↓ 雌花
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ヤマコウバシ (山香ばし)
クスノキ科クロモジ属の落葉低木
中国、朝鮮半島、日本(関東地方以西の本州、四国、九州)に分布
冬になっても葉を落とさない事で知られる
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マルバマンサク (丸葉満作)
マンサク科マンサク属の落葉小低木
北海道西南部から本州日本海側の鳥取県までに分布
太平洋側のマンサクは葉が菱形、本種は上半分が丸く、扇形(変異あり)
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花に違いは見られないようだ
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ショウジョウバカマ (猩々袴)
ユリ科ショウジョウバカマ属の多年草
花が赤いのを猩々になぞらえ、根生葉の重なりが袴にみたてた
花の色は生育場所によって、淡紅色、紫色、白色と変化に富む
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ピンクや淡いピンク
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これは完全に白い
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種子でも増えるが、不定芽でも増える。左下は不定芽が落ちて根付いた
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 3月26日撮影。
 (つづく)

雪国植物園とは

 雪国越後の里山をそのまま利用し、自然生態系を大切に山野草などを大切に保護する自然植物園。
 自然を無理に人間に引き寄せるべきではない点を最重要視したものとなっている。
 土地は長岡市が所有し、植栽、管理、運営は公益社団法人とボランティアが行っている。
 「外国の植物・園芸植物・海浜の植物は植栽しない」を方針としている。


 4月8日、松戸市内にある大勝院で撮った桜(多分、ソメイヨシノ)です。
 朝は青空が見えたのですが、直ぐに曇ってしまい、冴えない写真になりました。
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 モミジが咲き始めました(右下は、同所で3月30日の写真)
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 これは、境内裏で撮ったリキュウバイ(3月30日撮影)
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この記事へのコメント

  • 花咲か爺

    ショウジョウバカマも色んな花色がありますね、先日六甲ではまだ咲き初めでしたが、今頃だと白、藤色薄紅色の花が咲いている頃かなと思います。先日花の文化園でナニワズを撮って来たのですが見事にピンボケ。綺麗に撮れていますね。
    2016年04月09日 17:25
  • river

    ナニワズは黄花ジンチョウゲ(ナツボウズ)と同じものですかね。黄花ジンチョウゲは家にもあります。
     ショウジョウバカマは尾瀬にはたくさんあります。色は薄いものから濃いものまで様々です。白花は我が家にもあったのですが枯れてしまい紅のものが1鉢ありますが今年は花が咲きません。
    2016年04月09日 17:31
  • なおさん

    やはり、その場所の草木に精通しているガイドさんと回るのと、そうでないのでは見られるものがだいぶ違いますよねえ。自分の目で見つける楽しみもありますが、コシノコバイモだのコシノカンアオイだの地味なものは、なかなか目が生れていないと見落としがちです。

     ナニワズも良く咲いていますね。此処のショウジョウバカマは雪に埋もれて冬越しするので、葉が青々していますね。うちのは葉が名のごとく赤くなります。
     今日武蔵丘陵森林公園に行きましたら、ショウジョウバカマはすっかり花が終わり、茎がずんと伸びていました。

     8日にお寺に行きましたか。花まつりの日ですから甘茶飲めることもありますよねえ。
    2016年04月09日 18:13
  • 無門

    こんにちは

    植物を持ち込まない精神
    そこにあったものだけで
    自然を守る
    大変ですが
    一番大切な事かも
    2016年04月09日 18:52
  • 長さん

    花咲か爺さん、コメントありがとうございます。
    ショウジョウバカマは個体によって花の色がかなり違いますね。色が薄いと葯の色まで薄い。ナニワズ、ピンぼけとは残念。2カ所で6,7枚撮りましたので、写りが良いものを載せました。
    2016年04月09日 19:18
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    ネットの図鑑によると、ナニワズの別名にはキバナジンチョウゲ、エゾナニワズ、エゾナツボウズが出ていました。牧野博士によると、オニシバリの長野方言がナニワズで、長野出身の人が北海道でよく似たこの木を見てナニワズと言ったのが始まりとか。
    ショウジョウバカマの白は何度か見ていますが、赤花は見たことがないです。
    2016年04月09日 19:24
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    今年はガイドが出払っている予想はしていたのですが、ラッキーにも歩き始めたところでお願いできました。
    コシノコバイモは初めて見ることが出来、ガイドのお陰です。
    ナニワズは2本見つかりましたので、状態の良い花を選べました。
    ショウジョウバカマの赤くなった葉も見つかりましたよ。実が出来る頃は驚くほど花茎が伸びますよね。
    2016年04月09日 19:30
  • 寿々木

    ショウジョウバカマの白花、珍しいです。見たことありません。赤花を見たことが無いとは、これまた吃驚。春咲に雪が溶けて、高さ10cmほどの雪洞が出来、雪の下で花を咲かせるのを見たことがあります。
    2016年04月09日 19:31
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    この植物園は里山の自然生態系を維持することが目的なので、園芸種や外来種を植えないのが自慢らしいです。
    2016年04月09日 19:33
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    ショウジョウバカマ、赤紫や濃いピンクは見たことがあるのですが、紅色の花は見たことないですね。運が悪いのかも。何枚もある長い葉は色が濃いので太陽熱をため込みやすいのでしょう。それで、周りの雪が早く溶けるのかもね。
    2016年04月09日 19:41
  • 藍上雄

    雪国植物園の『ナニワズ』色が良いですね。全体的にしっかりしている感じがします。
     オウレンやショウジョウバカマは、なかなか見る機会が少ない植物ですが、魅力ありますね。(変異も沢山あって、興味深い植物だと思います。)
    2016年04月09日 20:00
  • みっきい

    雪国植物園は、長岡市の所有地で里山の自然生態系を壊さないために、守られているんですね。
    案内ボラさんに出会われて良かったですね。
    見逃しそうな植物の案内もしてもらえますね。
    雪割草は地図で見ると北の方角に有るんですね。
    ショウジョウバカマの最後の写真ですが、
    「種子でも増えるが、不定芽でも増える」と有りますが、ショウジョウバカマの増え方ですか??
    大勝院には幼稚園があったんでしたっけ?立派な桜の木、花色もきれいだと思います。桜の色は晴れていないと良い色にならないのでしょうか?私のはいつもどんよりしてます。
    春のモミジも花や新芽が可愛いですね!
    2016年04月09日 20:07
  • shuuter

    猩猩袴 でてきましたね。
    真白色のショウジョウバカマはみたことないです。
    いろいろな色になるのは おもしろいです。
    2016年04月09日 20:21
  • 長さん

    藍上雄さん、コメントありがとうございます。
    ナニワズ、北海道ではおなじみの植物でしょうか。
    オウレンやショウジョウバカマは北海道にも分布域があるそうですが、見る機会が少ないですか。
    2016年04月09日 21:29
  • 長さん

    みっきいさん、コメントありがとうございます。
    ガイドがいると、現在咲いている花を確実に案内してもらえますからありがたいです。
    ここにも雪割草の群生地があるのですが、それは後日ご紹介しましょう。
    ショウジョウバカマは種でも増えますが、葉の先端に芽を出し、そして根が生えてくるとぼとりと下に落ちて、そこで根付きます。子孫を沢山増やすために二通りの方法を備えているのですね。
    大勝院は孫たちが卒園した幼稚園を経営しているんですよ。
    曇りの日の桜は空を入れないで撮ればもっと良い色になると思います。この桜は背後が住宅街なので見上げて撮るしか方法がないのです
    2016年04月09日 21:36
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    ショウジョウバカマの花色は変化が多いです。多分、生えている場所の土の成分に起因しているのだと思います。
    2016年04月09日 21:41
  • nobara

    親切なガイドさんでしたね。
    お昼をなさらないままガイドなさったのですね~
    有難いですね~
    ショウジョウバカマも葉から芽みたいになるのね~
    その瞬間が見られるなんてびっくり@@
    ナニワズ、綺麗に撮れていますね。
    2016年04月09日 23:00
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    このガイドさん、1時間半の予定が2時間20分も案内してくださり、本当にありがたかったです。
    ショウジョウバカマの種は大半が死滅してしまうので、不定芽で親から栄養をもらって根付く方法は確実に子孫を増やすことになりますね。
    先日、小石川植物園で撮った、名が不明の黄色い花、ノネア・ルテア(和名:キバナムラサキ)だそうです。
    2016年04月09日 23:35
  • eko

    親切なボランティアガイドさんで良かったですね。食事もされないままだったのですね。
    ショウジョウバカマの白花は見たことがありません。
    不定芽も初めて見ました。子孫を残す方法も様々あるのですね。
    2016年04月10日 00:25
  • すーちん

    お早うございます
    其の儘気が付かず通り過ぎて
    処もガイドさんが居て下されば
    発見が有り、より楽しめますね~
    2016年04月10日 08:41
  • 行き当たりばったり

    おはようございます。
    ガイドさんに案内されての観察、よかったですね。
    オウレンも可憐に見えます。
    ショウジョウバカマ、見た範囲では、福島では峠を越しました。今年も見ることができて安心です
    桜、今が真っ盛りですね
    2016年04月10日 09:27
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    案内に喜びを感じておられるのか、親切なガイドさんでした。
    ショウジョウバカマの花色は変化が大きいです。湿った斜面に生えているので、種より不定芽で確実に子孫を残そうとしているのですね。
    2016年04月10日 09:36
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    広い園内ですから、今咲いている花を確実に案内してもらえるのはありがたいですね。楽しい2時間20分でした。
    2016年04月10日 09:39
  • 長さん

    行き当たりばったりさん、コメントありがとうございます。
    昨年もガイドしてもらったので、今年もと期待していました。運良く、出会いがあって助かりました。
    ショウジョウバカマも早春を彩る花ですね。サクラが咲く頃ですから、これから茎が長く伸び、種が出来ます。
    2016年04月10日 09:42
  • はるる

    ガイドさん頼めてよかったですね。
    ジンチョウゲに黄色があるんですか。
    オウレンに雄花と雌花で違うんですね。
    モミジに花が見られるようになりました。可愛いですね。
    2016年04月10日 20:49
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    ガイドが直ぐ見つかってラッキーでした。
    花に香りはありませんが、ナニワズは黄花沈丁花という別名があります。
    オウレンの雌雄は色が違うので直ぐ分ります。
    肝心なモミジの花、前ピンでした。
    2016年04月10日 22:01

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