黄色いツバキなど

夢の島熱帯植物館(4)
 12月19日に行った東京都夢の島熱帯植物館で見た花を紹介しています。
 入口を入ると、時節柄、クリスマスの雰囲気漂うディスプレイが設えてありました。
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 ラン展の案内板が出ています。外からいきなり温室に入るとカメラのレンズが曇るので、イベントホールで行われている大好きなラン展を先に見に行きました。
 イベントホールの入口付近では、親子がオーナメントつくりを楽しんでいました。素材は無料で、できあがったものは持ち帰ることが出来ます。
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 オーナメントコーナーの奥に鉢植えの樹木が並んでいますが、黄色いツバキの樹が2本並んでいました。

キンカチャ (金花茶)
ツバキ科ツバキ属の常緑低木
黄色いツバキは幻の花とされていたが、中国南部、広西壮族自治
区の限られた地域にだけ自生しているのが、 1965年に発見された
現在では、中国の広西省南部~ベトナムかけて50種類ほどあるという
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黄色の発色はアルミニウムの含有が関係している
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 日本でも黄色いツバキの作出が試みられていましたが、日本のツバキはアルミニウムの含有量が少なく、黄色とはほど遠いものだったそうです。
 1980年にキンカチャが日本に輸入された以降、石川県の山口湛夫さん、大阪府の吉川和男さんが在来種をキンカチャと交配して、黄色いツバキの作出に努力されているそうです。
 キンカチャの隣に、山口さんが作出した「黄の旋律」が展示されていました。

黄色いツバキ‘黄の旋律’
1997年、石川県 山口湛夫氏作出
キンカチャと‘黄鳳’との種間雑種(‘黄鳳’もキンカチャとの種間雑種)
淡黄色、八重~牡丹咲き、中輪
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 イベントホールで見た花です。

クレロデンドルム・クアドリロクラレ
クマツヅラ科クサギ属の常緑低木。原産はフィリピン
英名は‘ファイアーワークス’で、その名の通り、花火を思わせる
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花筒が長く先端が5裂する。小さな萼も5裂しており、星のようだ
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ジャスミナム・レックス (ヤスミヌム・レックス)
モクセイ科ソケイ属のつる性常緑低木。原産は熱帯アジア
花径4cmくらいで、ソケイ属の中では最大の花を咲かせる
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ジャスミンの仲間だが、花には香りがない
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 12月19日撮影。

 次回から、「夢の島ラン展」で見た花と、温室内で咲いていた花を交互に紹介しようと思います。
 (つづく)

この記事へのコメント

  • 寿々木

    キンカチャが咲いてましたか、黄色い椿は珍しいです。当地植物園でもカメリア・クリサンタが咲いているのを温室で見ました。園芸品開発が盛んだそうです。
    2015年12月25日 14:30
  • 黄昏流

    メリークリスマス!と言う程には
    個人的には全く盛り上がりのない
    クリスマスです。
    黄色い椿初めてみました。
    長さんからの嬉しいクリスマスプレゼントとなりました。
    2015年12月25日 16:18
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    キンカチャは鮮やかな黄色のツバキですね。日本には15種ほど紹介されているそうですが、植物園にあるのはカメリア・クリサンタが多いようですね。
    2015年12月25日 17:02
  • 長さん

    黄昏龍さん、コメントありがとうございます。
    我が家も孫が来ない限りいつもと変りのないクリスマスでした。
    黄色は招福の色だそうで、黄昏龍さん宅にも福がたくさん舞い込むと良いですね。
    2015年12月25日 17:04
  • みっきい

    クリスマスの雰囲気漂うディスプレイ、こんな場所へは行きませんでしたわ。リースを作ったくらいで終わり…。
    キンカチャは黄色の椿があるんですか?初めて見ました!
    日本でも苦心して作り出している方がいらっしゃるんですね。淡い黄色ですが、珍しいですね!!
    花火のように咲くファイアーワークスと言う花の真ん中の小さな萼が5裂していて星に見えます!!☆★☆
      ☆★☆メリークリスマス☆★☆
    2015年12月25日 17:30
  • 無門

    こんにちは

    金花茶との交配で
    よりエレガントな花色に
    生まれ変わるのでしょうね
    2015年12月25日 17:35
  • shuuter

    キンカチャ 暖かい黄色の椿 素敵です。

    今日咲くやこの花館で見てきました。
    年末年始 慌てないように ネタを仕込んでまいりました。
    2015年12月25日 18:14
  • river

    キンカチャが発表されたのは1956年のことですが世界のツバキ愛好家を興奮の渦に巻き込みました。金花茶も大分普及してきたので園芸店で苗が売られているのも見られます。八重のラッパ咲きの小輪で葉の大きさの割には花が小さいです。他には毛籽金花茶(モウジキンカチャ)、凹脈金花茶、平果金花茶、フラバ、クエフォンエンシスなどがあります。
     日本で作出された黄色ツバキには初黄、金蝶、かぎろいなどがあります。なかでも’かぎろい’は黄色の千重咲きの中輪でツバキらしい花形をしています。大阪の吉川和男氏の作出です。
    2015年12月25日 18:22
  • nobara

    キンカチャ、まるでバラのようですね~
    蕊の軸が見えないとますますですね。
    クレロデンドルム・クアドリロクラレは
    羽衣ジャスミンかと勘違いしました。
    ジャスミナム・レックスには香りがないのですか?
    凄く匂い立つように見えますね。
    2015年12月25日 19:43
  • もこ

    黄色い椿初めて知りました
    キンカチャの花を見ると椿ですが葉っぱは椿の葉とは少し違うように見えますね
    珍しい椿の紹介有り難うございました
    2015年12月25日 19:58
  • 長さん

    みっきいさん、コメントありがとうございます。
    入口を入った正面は何かしら、花のディスプレーが飾られているのですが、みっきいさんが来られたときは印象が薄かったのかな。
    ツバキの葯は黄色いのですが、花弁を黄色くするのは難しいようです。
    クリスマスなのでファイアーワークスの星形に注目してみました。
    2015年12月25日 21:20
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    在来のツバキにない黄色を出すには、キンカチャの助けが必要なようですが、もっと濃い色に出来ないか、研究中らしいです。
    2015年12月25日 21:21
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    キンカチャの花は小振りですが、鮮やかな黄色は魅力的です。珍しいので、植物園には殆どあるようですね。
    私もこの熱帯植物館で年末年始のネタを仕込んで来ましたよ。
    2015年12月25日 21:24
  • eko

    キンカチャ、初めて見ます。黄色のツバキも良いですね。
    日本で作りだされた「黄の旋律」の淡い黄色も素敵です。
    クレロデンドロム・クアドリロクラレは英名のファイアー・ワークスそのまま花火のようで萼の星形も面白いです。
    ジャスミナム・レックスには香りがないようには見えませんね。
    2015年12月25日 21:26
  • なおさん

    キンカチャを見るたびに、栗を使った和菓子にこんなのがありそうだと思ってしまいます。
     昔は幻の椿としてずいぶん高価だったようですが、今はそこそこ数も増えてきたのでしょう。交配の片親にも利用されているのですね。
    2015年12月25日 21:29
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    在来種を基にした黄色いツバキ作りはとても困難だったのが、キンカチャの発見でかなり前進したようですね。
    ‘がぎろい’はキンカチャとヤブツバキ‘Silver Chalice’を掛け合わせたそうで、千重咲きと言うのは魅力ですね。
    2015年12月25日 21:39
  • コスモス

    キンカチャは中国の花だけあって濃い黄色ですね。
    アルミニウムの含有量で黄色の濃さが違うんですか。
    山口さんが作出された「黄の旋律」はクリーム色のような淡い黄色で、日本らしい?いい色だと思いますけど。
    2015年12月25日 21:44
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    キンカチャは花弁が外側にカールしているので、薔薇に似ていると思われたのでしょうね。
    クレロデンドルム・クアドリロクラレは羽衣ジャスミンのように花筒がながいですが、長さは羽衣ジャスミンの3倍はありそうな感じです。
    ジャスミナム・レックスは全く香りません。ソケイ属の中では異端です。
    2015年12月25日 21:53
  • 長さん

    もこさん、コメントありがとうございます。
    黄色のツバキはまだ珍しいですね。
    キンカチャの葉は葉脈が目立って、ツバキの葉と感じが違いますね。ツバキと同属のチャノキの葉に近い感じです。
    2015年12月25日 21:57
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    赤や白の椿も良いですが、黄色のツバキはとても新鮮に感じますね。在来種から黄色ツバキを作り出すのは至難の業だったのですが、キンカチャやその仲間が発見されたので、交配によって各種の黄色系園芸種が作られています。
    ファイアーワークスは上から見ると花火のように丸く見えるのですが、今回は撮り忘れました。
    ジャスミンの仲間ですが、香りをどこかに置いて来ちゃったのでしょう(笑)。
    2015年12月25日 22:01
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    キンカチャに似た色の和菓子、京都あたりならありそうな感じがします。在来種をキンカチャやその仲間と交配させた品種が通販でも買えるようになりましたが、まだ「淡い黄色」の域を出ないようです。
    2015年12月25日 22:08
  • 長さん

    コスモスさん、コメントありがとうございます。
    キンカチャの鮮やかな黄色は、アルミニウムとフラボノイドの相互作用によって発色するのだそうで、日本のヤブツバキにはアルミニウムの含有量が少ないんだそうです。黄色いツバキを研究するお二人にとってはこの色でもまだ不満なのでしょう。
    2015年12月25日 22:14
  • ロシアンブルー

    今晩は。
    あるといいなあ~、と思っていた黄色い椿、キンカチャというんですね。 始めて見ました。日本にはない色、研究されている方がいることも始めてしりました。
    アルミニューム含有というのも面白いですね。
    黄の旋律もとても素敵だと思いますが。
    2015年12月25日 23:40
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    まだ黄色いツバキが存在することを知らない方も多いようです。在来種との交配種が園芸店で売られているそうですが、私もこの熱帯植物館と神代植物公園の温室でしか見たことがありません。
    キンカチャとの交配種は初めて見ましたが、淡い色の黄色いツバキも良いものですね。
    2015年12月25日 23:58
  • 羅輝

    夢の島熱帯植物園、、始めて知りました。
    機会があったら是非行ってみたいです。

    花が凄く綺麗ですね。

    チョット早いんですが、今年も私の拙いブログにおいで頂き有難うございました。

    お陰様で無事1年間続けることができました。

    今年は船で地球1周105日間でき、講演が読売新聞で紹介等実り多い1年となりました。

    来年も頑張りますので是非宜しくお願い致します。
    2015年12月26日 03:14
  • 信徳

    キンカチャは見たことがありますが交配種のツバキ「黄の旋律」は初見です。
    キンカチャは花が小さいのですがこれは大きいのでしょうか。もっと黄色くなれば更に良いですね。
    2015年12月26日 07:03
  • OZMA

    椿は赤いものだとばかり思っていたのですが、黄色いものがあるのですね。
    初めてみました。
    道ばたに黄色い椿が咲いていたら、みんなびっくりするでしょうね^^
    2015年12月26日 08:15
  • 行き当たりばったり

    おはようございます。
    黄色いツバキですか!ビックリです。
    創出に努力される方、世の中にはいらっしゃるのですね
    またまた珍しい物を、見せていただきました
    2015年12月26日 09:22
  • k.morizou

    はじめまして。
    ブログを楽しく拝見させていただいています。
    私のブログにも訪問をしてくださりありがとうございます。
    絵を描かれたり、建築模型も作られるのですね。
    今後とも宜しくお願いします。
    2015年12月26日 09:46
  • 長さん

    羅輝さん、コメントありがとうございます。
    夢の島熱帯植物館は新木場駅から少し歩きますが、良いところです。反りには同じ公園内にある第5福竜丸展示館もご覧になると良いと思います。
    ピースボートで講演されたんですか。新聞社が紹介するくらいですから素晴らしい講演だったのでしょうね。
    来年もよろしくお願いします。
    2015年12月26日 09:51
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    私もキンカチャは何度か目にしていますが、キンカチャとの交配種は初めて見ました。‘黄の旋律’はキンカチャより大きさがありましたよ。黄色の濃さはこれからの研究課題でしょうね。
    2015年12月26日 09:54
  • 長さん

    OZMAさん、コメントありがとうございます。
    黄色いツバキが発見されてまだ50年ですから、ご存じではない方も多いことでしょう。キンカチャの交配種は流通に乗っているようですからそのうち黄色いツバキが町中で見ることが出来る時代がやってくることでしょう。
    2015年12月26日 09:58
  • 長さん

    行き当たりばったりさん、コメントありがとうございます。
    黄色いツバキはまだ珍しい部類ですよね。キンカチャとの交配種は園芸店で売られていることがあるそうですが、私はまだ見たことがありません。
    2015年12月26日 10:06
  • 長さん

    k.morizouさん、初めまして。コメントありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。
    k.morizouさんのフェリーボート作り、玄人はだしですね。ジオラマも手がけていらっしゃいましたね。
    私も工作は好きだったのです。住宅模型は定年後の趣味として、プロに個人教授を受けました。細かい作業なので、もう目が疲れて厳しくなりました。
    若い頃、油絵を少々勉強しましたが、今はスケッチを月に1枚くらいです。
    2015年12月26日 10:12
  • はるる

    黄色いツバキ珍しいですが、キンカチャはどこかの温室で見たことあります。黄の旋律は淡い色ですばらしいと思います。白とは全然違った雰囲気がありますね。
    2015年12月26日 19:12
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    キンカチャは大抵の植物園には展示があるようです。私が知っているのでゃ,ここと神代植物公園、大船植物園、京都府立植物園などです。
    黄の旋律は淡い色で素敵なツバキでした。
    2015年12月26日 19:38
  • goki

    こんにちは
    本日は御出で戴きましてありがとう
    ございます。
    黄色の椿ですか、初めて見ましたけれど
    艶が素晴らしい椿ですね。
    何時も、お名前は拝見致してましたが
    御出でに成って戴けるとは思いません
    でした。
    此れからも宜しくお願い致します。
    今年も、暮れ間近となりました
    良き、新年をお迎え下さい。
    2015年12月29日 15:39
  • 長さん

    gokiさん、初めまして。コメントありがとうございます。
    「東武沿線」は人気ブログなので、時々伺っておりました。私の後輩が松伏町に住んでいるので、gokiさんのテリトリーは何となく分ります。
    いつも名前を見られていましたか。なんか悪い噂は立っていませんか(笑)。
    年末年始も休まず更新するつもりなので、これをご縁に、よろしくお願いします。
    2015年12月29日 17:02

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