旅行1日目(11月12日)、笠間の菊まつりを報告しています。
笠間稲荷美術館の右手奥、道路を渡った先は笠間の菊まつりのメイン展示(菊人形展)になっており、有料となっていました。
ゲートを抜けると、菊人形が目につきました。今回のテーマはNHKの2015年大河ドラマとなった「花燃ゆ」です。写真の菊人形は花の着せ替えがいらない人形で、鉢に直植えして栽培したものだそうです。
上の写真の背後は瑞鳳閣で、三色の杉作りが展示されていました。三色の場合、ヨモギを台木にするらしい。
菊人形展は正面の建物の中に展示されていました。
菊人形展の建物の左右には、「総合花壇」(特作花壇とも言う)と「造形」の展示がありました。有料エリアだけに?見事な菊で、今まで見てきた菊よりずっと見応えがありました。
総合花壇とは
菊花展で一定の面積を一人の作者が受け持ち、懸崖作り、杉作り、三本仕立て、ダルマ作り、福助作り、古典菊、ドーム菊、小菊盆栽など、菊の仕立て方のほとんどの種類を組み合わせて立体的に創るもの。飾り付けの型にはまった規定はありませんので、作者は前の年から構想を練り、その設計図に合わせて各鉢を栽培しますので、高度な技術が必要です。
造形とは
懸崖用の小菊を使って動物や鳥などの形に仕立てるもので、大きなものは五重塔やお城、富士山などが作られます。比較的小型のものは最初から苗を植え込んで摘心誘引して形作りしますが、キリンなどの大型は箒作りのような大苗を沢山作っておいて型枠に植え込んで仕上げます。五重塔は格段ごとに分解して仕立てておいて開花してから組み立てます。
(展示の説明から引用)
最後の作品「夕映えの富士」の作者は下妻市の外山茂登子さん。外山さんは、昨年の笠間菊まつりで、出品した千輪咲きの菊「富士の輝」で農林水産大臣賞を始め、茨城県議会賞、笠間稲荷神社賞、笠間商工会長賞の四つの賞を総なめにする快挙を成し遂げた方。
昨年の富士山は一色の千輪咲きだったのですが、今回は上の方にピンクの菊を組み合わせてありました。
11月12日撮影。
次回は、「花燃ゆ」の菊人形展を紹介します。
(つづく)
この記事へのコメント
shuuter
下絵を作ってあてはめてゆくのですかね。
その努力に 頭が下がります。
river
長さん
構想を画いてから翌年仕上げるまで、少なくとも1年半はかかりますから大変です。期間中、前年の作品も世話しているのですから並行作業ですね。ただただ驚愕です。
長さん
ここに入る前に見た菊も見事なものでしたが、有料ゾーンに入って更に驚きました。今まで見てきたものは一体何だったのかと思うほどで、素人でも違いが分りました。
なおさん
無門
菊花展
ここに極まれりと云う感じ
作者の性格まで
作品に表れていて
美しさに驚きますね
長さん
菊人形展だけで800円という入場料金はちょっと高いなと思いつつ入ったのですが、これらの特作花壇を見たら納得しました。
これだけのものを作る人たちは、菊作り以外の仕事を持っていたら絶対出来ませんよ。もう、趣味なんていう域を超えています。
長さん
単品ならいざ知らず、これだけのものを一人で造り上げたというのですから驚嘆しました。お金を払った価値があるというものです。
寿々木
nobara
寄せ植えだと見せ場も工夫できますが
菊だけで表現してあるのですね~
ヨモギを台木にしてあるのですか
そう云えば木質化しますね~ヨモギ@@
長さん
一部はグループで作られたようですが、これだけの作品を造り上げるのは大変ですよ。本格的な菊展を味わいました。
長さん
菊の仕立て方の見本みたいですね。一つ一つを作るのが難しいのに、それを統一感が出るようにまとめるのがまた難しい。
ヨモギは茎が木質化するので、挿し芽で伸ばすより効率が良さそうです。
ロシアンブルー
菊まつりに出品の数々の作品、すばらしいですね。
有料での部門もそれだけの価値がありますね。
千輪咲きの菊は本当に見事、どう作るかいつも解らず仕舞いでしたが、長さんの説明付きでどうにか解りました。
根気のいる技ですね!
長さん
総合花壇は素晴らしいものでした。
千輪咲きをどうやって作るのか興味があったので調べてみました。その秘密は秋に蕾をもたせず、茎をひたすら分枝させて次の秋の開花を待つのでした。
行き当たりばったり
すばらしい菊人形展です。
作品を見ると、名人って、いらっしゃるのですね。
菊の気持ちになって育てる---、そんな気がしました。
見る人を楽しませ、心を和ませてくれますね。
信徳
私は道路の手前でUターンでした。
その代替えに大間々で開かれていた関東菊花大会を
見て来ました。
すーちん
一定の区画を一人の方が
受け持たれるんですね
懸ける執念を感じますね
長さん
さすがにお金を取ってみせるだけに素晴らしい作品でした。
菊の性格を知り尽くした人が出来映えを来そう、まさに名人技の展示ですね。
長さん
この日は菊まつりの梯子でしたか。それでは一ヵ所あたりの時間制限が出てしまいますね。
関東菊花大会も盛大らしいですね。
長さん
特作花壇のスペースは常設のスペースらしく、個人や愛好会が競って出品するようでした。恐らく、毎年出品している常連さんなのでしょう。
みっきい
①競技用の切り花と並んでいるのに驚きました。
厚物の三本仕立て、盆栽、福助仕立て、懸崖に千輪咲き。
三色の杉仕立てはヨモギが台木とは知りませんでした。
有料の領域がさすがに見事ですね!素人では到底できません。「夕映えの富士」には圧倒される美しさです。
菊の世界も奥が深いものですね。
長さん
さすがに歴史がある菊展なので、品評会の出品数も多く、見事な菊が並んでいました。
菊は挿し芽から育てるのですが、多くの花を咲かせるには台木に次いだ方が良いということもあるのでしょうね。
特作花壇の出品作をお一人が2年がかりで育てるなんて驚異的です。
はるる
すばらしいですね。
そうとう頭を使い、考えて造らなければ、こうはいきません。
見る価値もありますね。
長さん
無料のゾーンは愛好家からベテランクラスまでとすると、有料ゾーンは重ベテラン、名人クラスと思える作品だと思いました。やはり、良いものは違います。2年も前から構想を練って仕上げるなんて凄いです。