浄土平は磐梯吾妻スカイライン(高湯温泉~土湯峠、全長28.7キロ、2013年より無料開放)のほぼ中間にあります。標高約1,600mの亜高山帯です。
今回は浄土平レストハウス前の駐車場に車を止め、浄土平湿原経由で桶沼までの散策を楽しみました。その間、健脚のTADAOさんには吾妻小富士の火口壁を一周してもらいます。
浄土平湿原
吾妻山東部の吾妻小富士(1,705m)、東吾妻山(1,975m)、一切経山(1,949m)、高山(1,805m)に囲まれた平坦地であり、地表近くに堆積した火山灰質土石が風化し帯水層を形成し、その上に水が溜まってできた。
草紅葉の浄土平湿原から東側にある吾妻小富士を撮ったパノラマです(3枚を合成)。
西側を撮ったパノラマです(3枚を合成)。左から、東吾妻山、蓬莱山(1,802m)、一切経山。
浄土平湿原の一番奥(南側)から磐梯吾妻スカイラインを横断して、桶沼に向かいました。写真は、散策が終わって駐車場に向かう途中で撮ったものですが、こんもりと盛り上がっているのが小さな火山(山の名前も桶沼)で、写真の右手から登りました。左奥に高山が見える。
紅葉の進む散策路を桶沼に向けて上ります。正面は東吾妻山。
ミネカエデの紅葉。白い木肌はダケカンバ?
シロヨメナでしょうか。←nobaraさんからお墨付きが出ました。
桶沼です。火口に水が貯まったもので、水深は13mだそうです。
桶沼園地という表示のある小さな広場に斎藤茂吉の歌碑が建てられていました。
「五日ふりし雨はるるらし山腹の 吾妻のさぎり 天のぼりみゆ」(大正5年、高湯温泉に泊まった斎藤茂吉が旅館吾妻屋の主人に書き残したもの。歌集あらたま収録。昭和28年、子息の斉藤茂太氏を迎えて除幕式を行った)。
吾妻山(吾妻連峰)は、古くは平安時代から「思い野山」「恋の山」として和歌の対象となっていたとのことです。
桶沼の散策を続けます。
(つづく)
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「2015つくば蘭展ミニ」(9/20~27)の出品作品から(11)
9月22日撮影
(連載:了)
本日、2本立てです。前の記事もご覧ください。
この記事へのコメント
nobara
幅広い木道、歩きやすそうですね。
シロヨメナでしょうね。葉が大きいですね。
マイヅルソウの黄葉、特徴の筋がまだ判ります。
長さん
浄土平エリアには3つの湖沼あります。有名なのは一切経山の北にある五色沼、蓬莱山の西にある鎌沼、そして桶沼です。いずれも噴火口に水が貯まってで来たものです。
浄土平湿原の中央を通る木道はすれ違い困難なところもありました。
シロヨメナで良いですか。ありがとうございます。マイヅルソウの葉はまだ緑の部分が残っていました。
なおさん
樋沼のほとりの木々もいい感じに色付いてきていますね。
斎藤茂吉の歌碑があるのですね。
長さん
吾妻山は古くより信仰の対象とされ、険しい山道を登ってきた信者が湿原に咲く花を見て、極楽浄土だと思えたというのが名の由来です。
標高が1,600mありますから、かなり色づいてきていました。
eko
桶沼の静かな水面と紅葉した木々が良い景色です。斎藤茂吉の歌碑があるのですね。
今日のラン、不思議な花姿をしていますね。
ロシアンブルー
浄土平の散策はコースがいくつかあるんですか?
草紅葉や樺の木の白さと葉の紅葉がきれいですね。
shuuter
野菊とはいえ 気品があります。
長さん
湿原には外周と中央と3本の木道がありますが、写真の木道は駐車場から近く、特別広いのです。東には吾妻小富士と、反対側には一切経山が並び、共に存在感があります。
今回のラン、緑の花弁が萼みたいに見えて面白い形でしょう。
長さん
浄土平には登山、ハイキング、散策と、時間や体力に応じたコースがいくつもあるのです。
浄土平湿原は標高が高いだけに、紅葉の見頃になっていました。
長さん
シロヨメナは本州~九州の山に多く、林縁などの半陰地に生えるそうですよ。葉が大きいのが特徴の一つです。
信徳
浄土平は火山で出来た沼が沢山あるんですね。
どの沼も火山の沼で光が入るとコバルトブルーなどに輝くのでしょう。
五色沼を見たのが52年前、昔を思い出しています。
寿々木
お山は、浄土だとか極楽だという地名が多いですね。
長さん
ここには五色沼の他に鎌沼と、この桶沼があります。以前に鎌沼までハイキングに行ったことがありますが、五色沼は一切経山を超えていなかければならないので、大変です。
長さん
マイヅルソウの実は黄土色から透き通った赤に変わるようです。
夏は湿原にも鎌沼ハイキングコースにも花が咲いて、昔の人は極楽浄土だと思ったのでしょう。
すーちん
青空に紅葉が映えますね
草紅葉も始まってますね
無門
色彩の乏しい吾妻小富士
私のアルバムの中の
カラー写真第一号でした
長さん
爆弾低気圧が通過して、台風一過のような秋晴れになりました。
湿原にリンドウでも咲いていてくれれば良かったのですが、殆ど草紅葉でした。
長さん
カラー写真第1号というと、昭和35(1960)年前後でしょうか。私の場合はいつだったか、アルバムを押し入れの奥に押し込んだので、すぐには見ることが出来ない(笑)。
はるる
また植物がいいです。
こういうのを見るとほっとします。
エンエイソウの黄葉もなかなかいいものですね。
長さん
やはり紅葉は日が当っていると良い色がでます。逆光で色づいた葉を撮ることも出来ますしね。
エンレイソウの大きな葉が枯れ始めていました。ちょっと渋い色で良い感じです。