オクトリカブト、オオバクサフジ、ハマアザミ・・・つくば植物園にて(4)

 9月22日に訪れた「筑波実験植物園(つくば植物園)」で見た花たちを投稿しています。
 W13区画(水性植物区)でオクトリカブトが咲いていました。初めて見る花です。

オクトリカブト (奥鳥兜)

キンポウゲ科トリカブト属の多年草。日本固有種。花期は8~10月
北海道から本州の新潟県にかけての日本海側に分布
山地の渓流沿いや林の中などの湿った所に生える
有毒植物。かつて、アイヌの人たちは熊狩りの毒矢に使用した
「オク」とは陸奥(みちのく)に多いことからの命名

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葉の裂け方や幅がヤマトリカブトとは異なるようだ
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花の長さは3~4cm
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つぼみ~咲き始め
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オオバクサフジ (大葉草藤)   初めて見ました

マメ科ソラマメ属の多年草。北海道・本州・四国・九州、朝鮮・中国・
ウスリー・アムール・シベリア(東部) に分布。花期は8~10月

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当然ながら、クサフジよりずっと葉が大きい
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 W12区画(岩礫地植物・山地性)で撮影
 「山野の草原に生えるつる状の多年草で、長さ80cm-150cm。葉はふつうほとんど無柄で、先端は分岐する巻きひげになる。小葉は卵形で互生し、托葉は下側に伸びる歯牙があるか、2裂する。花は青紫色で、長さ13-15mm、総状花序は長さ4-7cmで多数の花をつける。豆果は短い柄があり、無毛、数個の黒色の種子を入れる」(つくば植物園のHPより)。


ハマアザミ (浜薊)

キク科アザミ属の多年草。花期は7~12月。葉が厚く、光沢があるのが特徴
本州(伊豆七島・伊豆半島以西)・四国・九州(北部) に分布
根を食用にすることから、別名ハマゴボウ(浜牛蒡)とも呼ばれる

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W12区画(岩礫地植物・海岸性)で撮影


マルバノキ (丸葉の木)

マンサク科マルバノキ属の落葉低木。花期は10~12月(落葉前後に咲きだす)
名の由来は葉が円心形をしていることから。別名:ベニマンサク

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葉が反り返って、丸い葉に見えないけれど・・・
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W12区画(岩礫地植物・山地性)で撮影


ホオノキ (朴の木)

モクレン科モクレン属の落葉高木。花期は5~6月
袋果は種子が熟すにつれ、赤から黒くなり、赤橙色の種子が露出する

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落下した袋果
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W7区(砂礫地植物・山地性)にて撮影

 (つづく)


この記事へのコメント

  • りりい

    最後に登場するホオノキの実(種)は、ちょっと見た感じは気持ち悪いですね.よく見たら、何ともないですが。
    これは、岐阜県でよく見る「朴葉」と同じ木でしょうか。朴葉は大きくて、朴葉味噌、朴葉焼きなどにします。
    2015年09月28日 15:01
  • 長さん

    りりいさん、コメントありがとうございます。
    ホウノキの実は一見グロテスクで、赤橙色の実が見えますから。ちょっと気持ち悪く感じますね。ホウノキの大きな葉は朴葉味噌や朴葉焼きなどに利用されますね。別名はホウガシワですが、朴葉と言っておられるのですね。
    2015年09月28日 15:41
  • shuuter

    ホオノキの実 写真をとったことありますが、最後は黒に赤色の種子ができるのですか。知りませんでした。
    赤い種子 大きいですね。
    2015年09月28日 16:54
  • river

    さすが筑波実験植物園、珍しい植物がありますね。ホウノキ以外は初見です。ホウノキの実は見たことがあるのですがコブシの実となんとなく似ているような似ていないような微妙です。
    2015年09月28日 17:13
  • みっきい

    トリカブトにも種類が多いのですね。
    陸奥のトリカブトはアイヌの人たちが熊狩りの毒矢に使ったものですか!?
    ホオノキの実はユニークですね!
    ホオノキの葉を干したホーバを水につけて料理に使います。
    東海地方の朴葉味噌は有名ですね。
    2015年09月28日 17:28
  • 無門

    こんにちは

    方の気の葉っぱは
    大きくて森の主ですね
    こんな実がなるんですね
    葉っぱは有名だけど
    2015年09月28日 18:36
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    ホウノキの実の外側は赤から、枯れて黒くなるみたいです。赤い種は結構大きく、派手ですね。
    2015年09月28日 18:37
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    ホウノキの実は初めて見ました。実の外側の感じはコブシと違いますが、中から種が露出してくるところなんかは似ていますね。タムシバの実がその中間くらいの漢字ですかね。
    2015年09月28日 18:45
  • 長さん

    みっきいさん、コメントありがとうございます。
    トリカブトは日本に30種類くらいある走ですよ。どうやって毒を濃縮するのか知りませんが、アイヌの人たちは昔からそれを狩りに利用していたそうです。
    ホウノキの葉は大きいですね。この実も葉と同様、大きなものでした。
    2015年09月28日 18:47
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    ホウノキの葉、つまり朴葉は料理なんかに使われるので、知っていますが、こんな実がなるとは知りませんでしたよ。
    2015年09月28日 18:49
  • ミックン

    こんばんは
    ホウノキの袋果、初めて見ました
    こんな顔をしてるのですね。怒ったモグラみたいですよー
    2015年09月28日 20:27
  • 月奏曲

    お手付き禁止の案内が怖いwww

    朴の木の落ちた奴がまるで王蟲…ナンデモナイデス
    2015年09月28日 21:09
  • なおさん

    「附子(ぶす)」の狂言では「吹く風に当たってさえ滅却するほどの大の毒」などと恐ろしげなことを言っていますが、毒ガスではないのでそんなことはないですし、さわっただけでは死にませんので、普通に見る分には無問題ですねえ。青紫の花はいい感じです。

     オオバクサフジも花色が良いですね。たくさん咲くと見応えがあることでしょう。

     マルバノキは武蔵丘陵森林公園にもあり、晩秋に咲くヒトデのような花が面白いです。

     ホオノキの実、面白いですよね。僕も14日に昭和記念公園で見てきました。なかなか面白い形の実ですよね。
    2015年09月28日 21:20
  • 長さん

    ミックンさん、コメントありがとうございます。
    ホウノキの実、もう少し早い時期ならスマートなのかも。
    怒ったモグラとは愉快
    2015年09月28日 21:24
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    トリカブト、触ったくらいでは死ぬことはないでしょうが、小さな子には触らせないようにしましょう。
    ホオノキ、いきなりこんなものもを目の前に置かれたらビックリしますよね。
    2015年09月28日 21:27
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    トリカブトは猛毒とされていますが、口に入れたらヤバいと言うことでよね。触るくらいならどうということも無いのですが、植物園としてはその先のことも考えての注意札なのでしょう。
    オオバクサフジ、初めて見ました。青紫なので、実際の色と少し違うかも知れません。
    マルバノキはマンサク科なのに、落葉前後に開花するなんて面白いですね。
    ホウノキの実は周りの皮が枯れて縮んでしまうので、種が大きくなるに従って露出すると言うことなんですね。
    2015年09月28日 21:41
  • eko

    トリカブトも様々な種類がありますね。手を触れないでくださいの注意書きが余計に怖さを感じさせます。有毒植物といっても花は綺麗ですね。
    ホオノキの葉はとても大きく飛騨地方などへ行くと裏が白くて光輝きよくわかりますが実は初めて見ます。グロテスクですね。
    2015年09月28日 21:42
  • mori-sanpo

    オクトリカブトは初めて拝見しました。
     北海道や東北の山野はかなり歩いたつもりですが、気がつかず通り過ぎてしまったのか、この花に出会った記憶がありません。
     ホオノキはよく目にしますが、袋果が赤い時は印象に残っていますが、黒くなって地上に落下した姿を見たことがありませんでした。
    2015年09月28日 22:13
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    トリカブトは30種類もあるそうです。その中でもオクトリカブトは毒性が強いとか。植物園なので、注意書きは「念には念を入れ」なんでしょう。
    奥飛騨温泉に泊まったとき、名物の朴葉味噌が出てきました。いろりで焼いて食べるのです。あのホウノキの実なんですね。袋果が赤いうちは綺麗だそうですが・・・。
    2015年09月28日 22:34
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    オクトリカブトは初めてでしたか。北海道や東北のどこにでも生えているということでもなさそうですね。
    ホウノキは近くにないので、袋果は初めて見ました。赤い頃も見てみたいです。
    2015年09月28日 22:36
  • 小梨

    トリカブトもいろいろあるんですね。 これがアイヌが毒矢に使ったトリカブトですか。
    オオバクサフジ、初めてです。 クサフジとは大分イメージが違いますね。
    2015年09月28日 23:58
  • 寿々木

    朴の木の実はこんなのですか、葉が大きいのでチマキのような団子を包んで蒸して朴葉餅と称して、道の駅で売ってます。5~6個と葉の数によって値段が変わります。
    2015年09月29日 06:37
  • 信徳

    トリカブトの危険表示など案内板がしっかりされている植物園ですね。
    そして多くの植物が展示されているのに驚きです。
    ホウノキは花まで見るのですがその後は見たことが無くこんなに大きな種がつくのですね。
    2015年09月29日 06:39
  • 行き当たりばったり

    おはようございます。
    ホウノキの赤い実など、マムシグサを連想しました。
    この赤い実、その後どうなるのでしょう?目立つから誰か、動物などが食べるのでしょうか?それとも----。
    2015年09月29日 06:52
  • 長さん

    小梨さん、コメントありがとうございます。
    オクトリカブトはトリカブトの毒の中でも最強らしいです。
    オオバクサフジ、葉は勿論、花も大きめでした。
    2015年09月29日 08:16
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    ホオノキの袋果は初めて見ましたが、大きいですね。
    朴葉餅は葉の大きさにより餅の個数が違うのですね。
    朴葉を鍋代わりにした朴葉焼きなんて料理もありますね。
    2015年09月29日 08:27
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    植物園は子供たちも訪れますから、教育的な観点で危険表示をしているのでしょう。
    ホウノキの袋果を初めて見ました。葉と同様大きいですし、中から出てくる種も大きなものでした。
    2015年09月29日 08:51
  • 長さん

    行き当たりばったりさん、コメントありがとうございます。
    ホオノキの袋果から赤い実が見えてくると目立ちます。そのことからマムシグサを連想されたんですね。この実は果肉があるみたいですから、動物の食料になって種だけ排泄されるのかもしれません。
    2015年09月29日 08:59
  • すーちん

    今日は
    ホオノキ、実初めて見ました
    花は目立ちますけど
    と云っても高い所に
    咲きますね~
    2015年09月29日 11:53
  • ロシアンブルー

    こんにちは。
    トリカブトの花はキレイですが毒草というのが悲しい運命。
    オオバクサフジもきれいな色ですね。
    ベニマンサク、懐かしい中学校の校章でした。県の天然記念物でした。
    ホウの実って、少し不気味な感じですね。
    2015年09月29日 12:40
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    ホオノキの花は低い枝に咲いていないとよく分りませんね。高いところで咲くから実も気付かれないのでしょうが、こんな色になると上から落ちてきます。
    2015年09月29日 16:22
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    毒がある植物って、意外に綺麗だったりしますよね。
    オオバクサフジも、普通のクサフジより大きめな綺麗な花でした。
    ベニマンサクが小学校の校章になっていましたか。広島県ですね。
    ホオノキの袋果は始め赤いのですが、枯れて実が出てくると不気味な感じがしますね。
    2015年09月29日 16:28
  • はるる

    ホオノキの袋果を見て思い出しました。以前記念公園で見たことあります。その時はよく知らなくておもしろいものがあると思いました。その後カラスだったか食べていたような気がします。ハマアザミがきれいですね。トリカブトも種類があるんでしょうね。今日園芸センターで見かけました。毒という目で見てきましたが。
    2015年09月29日 20:05
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    ホオノキの袋果の中にある実は果肉がありそうですから、烏が食べる可能性はありますね。
    ハマアザミは綺麗ですね。総苞に特徴があるみたいです。
    トリカブトは30種類くらいあるそうです。毒は外から見えなかったでしょう(笑)。
    2015年09月29日 21:23

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