屋外展示と温室があるので、ネタ切れ時にはありがたい植物園で、65歳以上は入場無料というのも嬉しいです。
入口がある教育棟では、今の時期珍しい「つくば蘭展ミニ」が開かれていました(~9/27)が、これは後日紹介します。
今回はH5区(絶滅危惧植物区)で見た花の紹介です。
キノクニスズカケ (紀国鈴掛)
オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クガイソウ属の多年草。花期は9~10月
湿った杉林の林床などに生育する。絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
紀伊半島南部(串本町と古座川町)のみに分布している日本固有種

葉腋から1つの花穂が立ち上がる

長さ7mmくらいの筒花で先端が4つに裂ける

左下は、キノクニスズカケのつぼみ(この頃も可愛い)。右下は、隣に植えられていたトラノオスズカケ(花は終わり、実ができていた)。オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クガイソウ属の多年草。花期は9~10月
湿った杉林の林床などに生育する。絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
紀伊半島南部(串本町と古座川町)のみに分布している日本固有種

葉腋から1つの花穂が立ち上がる

長さ7mmくらいの筒花で先端が4つに裂ける



ワタヨモギ (綿蓬)
キク科ヨモギ属の多年草。日当たりの良い場所に生育。花期は9~10月
日本(中国、四国、沖縄)、中国に分布。絶滅危惧ⅠB類 (EN)
名の由来は綿毛が多いヨモギだから。葉に白点があるのがヨモギとの違い


かつては山口、高知、愛媛にも分布していたが、現在、日本で確認できるのは
徳島と沖縄だけである。もともと数が少ない上に草地の開発などによる生育
環境の消失によって個体数が減少している。(つくば実験植物園のHPから)
タイワンツクバネウツギ (台湾衝羽根空木)
スイカズラ科ツクバネウツギ属の半常緑の低木。花期は7~9月
日本(琉球列島)・台湾に分布。絶滅危惧ⅠA類 (CR)


当たりのよい岩場などに生育する。日本では奄美大島、沖縄島、石垣島に
記録があるが、沖縄島では絶滅した可能性が高い。奄美でも園芸目的の
採取のために個体数が激減している。(つくば実験植物園のHPから)
タイワンホトトギス (台湾杜鵑草)
ユリ科ホトトギス属の多年草。花期は9-10月
日本(西表島)、台湾に分布。絶滅危惧ⅠA類 (CR)



水の滴る滝側などに生育する。地下茎はよく分枝する。茎もよく枝分かれ
し、高さは25-80cmになる。葉は互生。茎先に腺毛のある散房花序を
つけ、数個の花を上向きにつける。国内ではもとから個体数が少ない。
(つくば実験植物園のHPから)キク科ヨモギ属の多年草。日当たりの良い場所に生育。花期は9~10月
日本(中国、四国、沖縄)、中国に分布。絶滅危惧ⅠB類 (EN)
名の由来は綿毛が多いヨモギだから。葉に白点があるのがヨモギとの違い


かつては山口、高知、愛媛にも分布していたが、現在、日本で確認できるのは
徳島と沖縄だけである。もともと数が少ない上に草地の開発などによる生育
環境の消失によって個体数が減少している。(つくば実験植物園のHPから)
タイワンツクバネウツギ (台湾衝羽根空木)
スイカズラ科ツクバネウツギ属の半常緑の低木。花期は7~9月
日本(琉球列島)・台湾に分布。絶滅危惧ⅠA類 (CR)


当たりのよい岩場などに生育する。日本では奄美大島、沖縄島、石垣島に
記録があるが、沖縄島では絶滅した可能性が高い。奄美でも園芸目的の
採取のために個体数が激減している。(つくば実験植物園のHPから)
タイワンホトトギス (台湾杜鵑草)
ユリ科ホトトギス属の多年草。花期は9-10月
日本(西表島)、台湾に分布。絶滅危惧ⅠA類 (CR)



水の滴る滝側などに生育する。地下茎はよく分枝する。茎もよく枝分かれ
し、高さは25-80cmになる。葉は互生。茎先に腺毛のある散房花序を
つけ、数個の花を上向きにつける。国内ではもとから個体数が少ない。
(つづく)
この記事へのコメント
river
shuuter
綿ヨモギも初めてです。
植物園にでも珍しいのでしょう。
長さん
つくば植物園は絶滅危惧植物の保存・研究にも力を注いでおり、絶滅危惧植物区を始めとした園内、及び、温室などで展示が行われています。
タイワンホトトギスは園芸種がたくさん流通しているので、これも絶滅危惧種?と驚かれる方が多いようです。
長さん
ここは国立科学博物館の一研究部門だけに、7000種を超える植物が育成され、うち3000種ほどを見ることが出来ますので、貴重なもの、珍しいものに出会うことも出来るのです。
eko
珍しい植物が育成されているのですね。
タイワンホトトギスは園芸種が庭にありますので知っていますが、絶滅危惧種とは驚きました。
その他の植物は初めて見ます。
mori-sanpo
台湾では絶滅危惧種になっていないでしょうね。
なおさん
目黒の自然教育園のトラノオスズカケも珍しいと思いましたが、キノクニスズカケなどと言うものもあるのですねえ。初めて聞く名前です。
タイワンホトトギスは奈良の知り合いの方にいただいたのがずいぶん増えています。やさしげな色あいですよね。
長さん
絶滅危惧種を育成保存しているエリアで、花が咲いているものを取り上げました。
タイワンホトトギスの自生地は台湾が分布の中心ですが、西表島にも分布があります。
長さん
ここで言う絶滅危惧種とは環境省のレッドリストに登録されているものです。原産は台湾から石垣島にかけての温帯ですkら、台湾にはまだ自生地が多いでしょうね。
長さん
この植物園にはかなり多くの絶滅危惧種が保存・育成されています。今回は、その中で花が咲いていたものの中から投稿しました。
キノクニスズカケは花が咲いていたので初めて気付きました。トラノオスズカケは自然教育園から来たものと思われます。
タイワンホトトギス、日本国内で本物に出会うのは、もう困難でしょうね。
信徳
本物と庭にある台湾ホトトギスの違いが良く分かりません(笑)。
寿々木
長さん
タイワンホトトギスの絶滅が危惧されているのは日本国内の自生地の話です。現在日本で流通しているのは殆どが台湾ないし琉球列島から採取されたものの栽培種でしょうから、あまり違いはないと思いますよ。
長さん
タイワンツクバネウツギの萼片は黄緑色でした。日にちが経過するとピンク色を帯びるらしいですが・・・。ハナゾノツクバネウツギは最初から赤みを帯びていますね。
バク
紀国鈴掛は4Dでみる星の様な姿ですね。
連休が終わったら急に天気が崩れ始めました。
良い時にシルバーウィークを過ごせたのですね。
長さん
ブログを気分一新で出直しされたようですね。
キノクニスズカケは花穂が小さく、可愛いですね。つぼみのうちは金平糖みたい。
連休中、行楽地は混んでいますが、常磐道は空いていましたよ。
みっきい
絶滅危惧植物区の数少ない花のご紹介ですね。
見た事のない花ばかりですが、タイワンホトトギスは自生地の花が少ないという事でしょうか?園芸種と思いますが家にもあります。
長さん
つくば植物園は我が家から車で1時間ほどなので、年に数回でかけます。絶滅危惧植物区の花は秋なので、種類が少なかったのです。
タイワンホトトギスは日本の自生地では絶滅が危惧されています。栽培種はよく見ることがありますね。
はるる
ホトトギスはうてでもよく増えています、今ちょうど咲いています。
珍しい花、たくさんあるものですね。
世の中には見たこともないような植物がまだまだあると思うと、楽しみです。いつか会えることを期待したいです。
長さん
タイワンツクバネウツギが名前を省略しちゃ困ると言ってました(笑)。
国内に出回っているタイワンホトトギスの栽培種は耐寒性もある程度あり、とても丈夫なものですね。
未知なる植物に出会いたいのなら、こういう植物園がぴったりです。今回も初めて見る花がたくさんありました。
すーちん
絶滅危惧種増えていくのは
残念ですね~
何処かで守って上げないと
いけませんね
長さん
つくば植物園では多くの種類の絶滅危惧種を保護、育成しています。しかし、自生地での保護はもっと重要になりますから、地元の人たちや地方自治体の協力が欠かせません。また、盗掘をしない、させない取組みも必要ですね。