長野旅行3日目、7月24日です。
入笠山御所平峠のお花畑から、入笠湿原を経由して、入笠すずらん山野草公園にやってきました。ゴンドラ山頂駅から見ると右手、八ヶ岳の方向に下ったところです。
入笠すずらん山野草公園では、5月のカタクリに始まり、6月のスズラン、釜無ホテイアツモリソウと続き、春・夏・秋で約150種類の花が咲くそうです。
左下は、入笠すずらん山野草公園の略図。右下は、入笠湿原から入笠すずらん山野草公園に向かう途中、林の中で見つけたコバノイチヤクソウ(小葉の一薬草、ツツジ科イチヤクソウ属)です。もう花が痛んでいます。
ここからが、入笠すずらん山野草公園で見た花たちです。
説明は、富士見町発行の「散策ガイドBOOK」によります。
ヤナギラン
柳蘭。アカバナ科アカバナ属の多年草。花期:8月上旬。高原のややしめった草地に群生する。紅紫色の4弁の花を穂状に多数咲かせる。葉がヤナギに似て、花が蘭のように美しいことから名付けられた。千手岩菲。ナデシコ科センノウ属の多年草。花期:8月上旬。中部地方以北の本州の深山や高山に生える。茎は高さ30~80cmで葉とともに軟毛を散生する。葉は長さ5~10cmの卵状楕円形で対生する。夏、径約2cmの純白色五弁花を数花開き、各花弁の縁にはふぞろいの歯牙がある。
黄苑。キク科キオン属の多年草。花期:8月上旬。山地に生える。黄色い舌状の花を約5個付けた花を10個ほど茎の上部に咲かせる。黄色に茂るので名付けられた。
野花菖蒲。アヤメ科の多年草。花期:7月上旬。多湿の草地に生える。入笠湿原に自生するノハナショウブは、色・形など他には見られない重要な資源とされ、希少な群生地にあげられている。紅紫色の花で基部に黄色い部分が目立つ。「はなしょうぶ」の原種。
九蓋草。オオバコ科クガイソウ属の多年草。花期:7月上旬。山地の草地に生える。淡紫碧色の小花を密生した長さ10~20cmの花穂をつける。葉が数段層になってつけることから由来する名。
小鬼百合。ユリ科ユリ属の多年草。花期8月上旬。山地の草地に生える。直径10cmほどの朱赤色の花を咲かせクルマユリより少し大きく、葉のつき方は互生している。オニユリに似ていて小さいので名付けられ、オニユリとは違って「むかご」を付けない。
岨菜(蕎麦菜)。キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。花期:8月上旬。本州、四国、九州、朝鮮、中国の山地に生える。高さ0.5~1m。葉は互生し、長柄をもち、葉身は長さ10cm内外の卵形または楕円状卵形で軟らかく、先はとがり縁に不規則な鋸歯がある。夏から秋にかけ、茎の先がまばらな円錐花序となり、漏斗状で先が5裂した淡紫色の花を下向きにつける。
釣鐘人参。キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草。花期:8月上旬。山地の草地に生える。茎の周りに釣鐘状の薄い青紫色の花を多数咲かせる。花の形と、根がチョウセンニンジンに似ていることから名付けられた。ここらではミネバ(トトキと言う地方もある)とも言い、若い葉を摘んで味噌汁などに入れて食べることもある。
この時期、盛りだったあの花と、それを好む蝶はその2で登場します。
(つづく)
北イタリア旅行記と交互に投稿しています。
この記事へのコメント
river
みっきい
ノハナショウブに白いヨツバヒヨドリの中でノアザミが遠慮して?曲がっているなんて…、面白いですね。
17日検査結果オーライだったそうで、よかったですね!!
無門
ヤナギラン
見事に咲いていますね
こちらでは2000m級の
山頂にあるものは
温暖化で鹿の食害がひどく
保護活動中です
ロシアンブルー
ヤナギランの群生、こんなに咲いていると綺麗ですね。
ここでしか見られない高山植物、見ているだけでも高原の冷気を感じます。
こんな中を散策したいですね。
eko
入笠湿原は去年の6月下旬と一昨年の7月上旬に行きましたが、やはり咲いている花が全然違いますね。
センジュガンピは初見です。今度は時期を変えて行ってみたいです。
nobara
見事に咲きましたね~
見事な群落でしたものね~
キオンが蕾だったのが開いています。
センジュガンピにはシロ蝶が
黄色い花にはヒョウモンチョウが集まってましたが
保護色してるなと見ていました(笑)
アノ蝶さんは次のご報告ですか?楽しみィーー
なおさん
長さん
センジュガンピは3年前に出会って、今回が2度目の出会いでした。
センノウ属は橙色の花が多い中で、白い花は珍しいですよね。
私は、6種類の中ではエゾセンノウを見たことがありません。
長さん
山野草園の南側斜面にはスズランが咲きますが、そのあたりが冬にはスキー場になるそうです。
ノアザミの花茎が曲がったのはたまたまなのでしょうが、野花菖蒲の花に遠慮しているみたいに見えて、面白かったのです。
ご心配頂き、ありがとうございます。
mori-sanpo
しばらく、2000m級の山に出かけていませんでしたので、山野草公園の花々を懐かしく拝見しました。
長さん
入笠山のヤナギランは自生地を柵で囲って鹿害から保護していますが、山野草園の方は植えたものだからなのか、保護策がありませんでした。
長さん
山野草園のヤナギランは自生のものを移植したのでしょうが、かなり増えてきているようです。写真を撮った時点は咲き始めでした。
長さん
山野草の花は②~③週間で入れ替わるそうですから、ekoさんが行かれた6月下旬~7月上旬からですと、咲いている花は全く違ったことでしょうね。毎年行かれるのでしたら、時期を変えてみるのも良いですね。
長さん
nobaraさんが行かれた日から一週間ほど後と言うことになるのでしょうね。つぼみだったキオンが咲きそろっていました。
シロチョウやヒョウモンチョウはほとんど来ていませんでしたが、あの蝶は数頭ひらひらと飛んできました。ズームの連写で何とか捕らえました。
長さん
この山野草園、区画を区切ってあるのですが、自然らしさが感じられるように作られていました。野草園の一番低いところに八ヶ岳の展望代打しつらえてあり、そこへ誘う花のプロムナードという感じでしょうか。
長さん
ロープウェイの山頂駅が1780mですから、この山野草園は亜高山帯という所です。高山植物は草丈が低くなりますが、ここはほどほど伸びる植物が多く、花色も豊富でした。
ミックン
入傘山野草公園にはいろんな山の花が咲き乱れ、正しく、夏の花で賑わってますね。コオニユリ、盆に那須高原でも咲いてました。ムカゴをつけないのですね。勉強になりました。
小梨
ヤナギランが盛りだったんですね。センジュガンピやキオンも咲き始めできれいですね。
長さん
山野草公園はざっと見て回っただけなので、見落としがあるかも知れませんが、高原の夏の花はかなり揃えられていました。
コオニユリはクルマユリに似ていますが、ムカゴの有無が簡単な見分けだそうです。
長さん
スズラン山野草公園のほうには回られませんでしたか。蓼科から近いですから、また行ってみるのも良いですね。
首切清水から大阿原湿原の方も良いらしいですよ。
寿々木
信徳
ヤナギランが素敵に咲いていますね。
センジュガンビ、まだ見たことが有りません、見てみたいです。
長さん
このヤナギランは植え込んだものだと思いますが、かなりふえてきたようです。満開の頃は見事でしょう。ロッキー山脈も花の多いところでしたか。
長さん
センジュガンピ、まだご覧になっていませんか。センノウ属の中では唯一の白花です。どこかで会えると良いですね、
すーちん
ヒンヤリして気持良さそうですね
シオンていう花有りますが
キオンていうのもあるんですね
長さん
標高1700m以上ですから、ちょっと涼しかったです。
シオンは薄紫の花ですね。キオンより花期が少し遅いようです。
はるる
来年も同じ場所にこれらの花は咲くのでしょうか。
山の花は素朴で爽やかです。
長さん
ここには人為的に植えられた花はなさそうですから、毎年、同じ花が咲くと思いますよ。