八島ヶ原湿原にて（その２） 白い花

　7月22日、小雨か霧の中、八島ヶ原湿原を一周してきました。
　今回は、白い花を集めてみました。やはり、数が多いのはセリ科の花です。

シシウド　（猪独活）
セリ科シシウド属。日本固有種。本州～九州の 山地の草原に分布
名の由来：ウド（独活）に似るが食用にならないことによる


オオカサモチ　（大傘持）
セリ科オオカサモチ属。北海道、本州中部以北に分布
山地帯から高山帯の草地に生育。世界では、アジア北東部に分布
名の由来：カサモチ（傘持）に似て、大きいから。カサモチは花の形が
昔、傘を持って貴人にお供をしていた「傘持ち」に似ていることによる

オオカサモチに止る蝶の名は？　　　　　　　　　　　　　　　　　　
→　キシタエダシャク（シャクガ科）と判明。nobaraさん、感謝。


ハナチダケサシ　（花乳茸刺）
ユキノシタ科チダケサシ属。アカショウマの変種
本州中部の高原の草地や林縁に分布


ヨツバヒヨドリ　（四葉鵯）
キク科フジバカマ属。北海道、本州（近畿以東）・四国に自生する
名の由来：4枚の葉が輪生することによる。ただし、3枚も5枚もある

赤みを帯びる花もある


カラマツソウ　（落葉松草、唐松草）
キンポウゲ科カラマツソウ属。日本固有種
北海道から本州の山地～高山帯の草地に自生
名の由来：花がカラマツの葉の付き方に似ているので


カラマツソウとイブキトラノオ

　左下、ヤマハハコ（山母子、キク科ヤマハハコ属）
　右下、ノリウツギ（糊空木、アジサイ科アジサイ属）


　左下、イブキトラノオ（伊吹虎の尾、タデ科イブキトラノオ属）
　右下、イタドリ（虎杖、痛取、タデ科ソバカズラ属）


　左下、カワラマツバ（河原松葉、アカネ科ヤエムグラ属）
　右下、イブキボウフウ（伊吹防風、セリ科イブキボウフウ属）


　アカバナシモツケのつぼみ。白から次第に赤みを増してくるようだ


　（つづく）


　北イタリア旅行記と交互に投稿しています。

Comments

[nobara]

キャンプ場側にアカバナシモツケの群生地がありますね。まだ蕾だったでしょう？　シシウドとオオカサモチが多かったですね～それとイブキトラノオの天下でしたね。
シャクガ科の キシタエダシャク と思います。
八島湿原で多く見かけますね。

[無門]

こんにちは

役に立たないものなどは
イヌ○○なんてよく言われますが
犬独活でなく猪独活の方が
何となく良いですね
命名の妙

[GG]

見たことのある雑草と言うか花・・
あいにくの天気の様に見えましたが、雨には降られなかっのですか・・
長さんは体がかるそう(行動派)ですね～

[黄昏龍]

今時の湿原の白い花は爽やかに映りますね。
実際は蒸し暑さで体中汗だらけだったかな？
ハナチダケサシは氷の結晶のようにも
見えますが・・・

[river]

八島ヶ原湿原には何度も出かけているのですが7月中に行ったことがありません。最近では2014年が9月3日、13年が9月12日、12年が8月21日、10年が8月28日でした。
　それでも今回の花々は全て覚えがあります。今日は白い花でまとめましたね。

[みっきい]

八島ヶ原湿原の白い花はセリ科が多かったのですか。
１年前に同じ花を見ているのに、ヨツバヒヨドリのみの写真が残っていまして、アザミに蝶々が止まっていました。
全然花を見ていないのです…。惜しいことをしました。
まー私は花も山も風景も見ているので仕方ありません…。

[mori-sanpo]

小雨や霧の中とは思えないほど、八島ヶ原湿原の白い花たちは綺麗に撮れていますね。
　カラマツソウの白い花、名の由来のように、カラマツの芽生えの頃の葉のつき方によく似ています。

[長さん]

nobaraさん、コメントありがとうございます。
キャンプ場側というと鎌ヶ池の近くですね、もうアカバナシモツケが咲き始めていましたよ。こちらでもセリ科の花とイブキトラノオが多かったです。キシタエダシャクですね。確認しました。幼虫は尺取り虫なんですね。

[eko]

今回は白い花ですね。オオカサモチ以外は見たことがあります。
8月に伊吹山へ行く予定ですが、シシウドはたくさん見られると思います。
オオカサモチの白い花に止まった蝶の色鮮やかさが余計に際立ちますね。

[長さん]

無門さん、コメントありがとうございます。
このウドが生えるところは人里からは遠いので、犬より猪の方が多く出没するところなのでしょう。

[長さん]

ＧＧさん、コメントありがとうございます。
北海道にもシシウドの仲間でエゾシシウドがあちこちで見られますね。
傘を差すほどの雨ではなかったのです。
歳の割には出歩く機会が多いかも知れませんねー。

[長さん]

黄昏龍さん、コメントありがとうございます。
夏、暑いときは白い花を見て爽やかな気分になるのも良いですね。
小売りの結晶ですか。上手いこと言いますね。霧氷が発達する途中みたいです。

[長さん]

riverさん、コメントありがとうございます。
7月後半は花の種類が急速に増えるみたいです。今回の白い花たちはいずれも花期が長そうですから、9月始めなら咲いているでしょうね。

[長さん]

みっきいさん、コメントありがとうございます。
八島が原湿原の植物の中でセリ科の花が株数も含めて一番多いのではないかと思います。これからヨツバヒヨドリにも蝶（アサギマダラ）がやってくることでしょう。
霧が濃かったので、近くの花が余計目に付いたのでしょう。

[長さん]

mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
霧で柔らかな光になったので、白飛びせずに写ったのでしょうね。しかし、絶対光量は不足なので、露出不足が不足したものがありました。
落葉松の芽生えの頃は知らないのですが、こんな様子なんですね。

[長さん]

ekoさん、コメントありがとうございます。
オオカサモチの名、今回初めて知りました。セリ科は似たようなものがあるので、以前に見ていたのかも知れないですが･･･。
アザミなどにクマバチがたくさん飛んできていましたが、蝶の数は少ないような気がしました。

[ミックン]

雨の湿原も風情がありますね。霧に染まる遠くの山々や湿原の草や木々、日光の霧降を思い出しました。アカバナシモツケ、白からピンクへとかわいい姿が印象的で、実際に見てみたいです。暑さから解放された至福の時が流れています。

[長さん]

ミックンさん、コメントありがとうございます。
雨が降っているときは昼食とコーヒータイムでしたから、あまり濡れなかったのですが、霧は視界が数10ｍになったときもありました。気温は18℃くらい、まさに別天地でしたよ。

[ミキ]

車山でどうしても名前の判らなかった花、
白い花を見せてもらって判明！カワラマツバ
でした。まだ蕾の状態でしたから、…
ありがとうございます。気になっていたので
嬉しいです。カラマツソウが素敵ですね。(^^♪

[長さん]

ミキさん、コメントありがとうございます。
カワラマツバは開花情報掲示には出ていなかった花でした。キバナノカワラマツバの白花種とされています。キバナノカワラマツバもあったのですが、ちょっと距離があり、写真には撮れませんでした。

[小梨]

アカバナシモツケのつぼみ、可愛いですね。
イブキボウフウには名札がつけてあったんですか？せり科は似ていて悩むことが多いから助かりますね。

[なおさん]

涼しげな白い花が勢ぞろいですねえ。シシウドなど傘や花火のように放射状に拡がる花は、見応えがありますね。霧ヶ峰というくらいですから、霧の立ち込める日も多くあることでしょう。霧がでるとかえって幻想的な雰囲気となり、面白いものですよね。

[寿々木]

シシウド、でかいですね。セリ科の植物は大きくても小さくてもよく似ていて見分けが難しいです。オオハナウドだけは花弁が違うので私でも見分けられますが・・

[長さん]

小梨さん、コメントありがとうございます。
アカバナシモツケのつぼみ、初めて見ました。可愛いですね。ここで花が咲いていませんでしたが、別の場所で見つけたものを後日投稿します。
植物には所々ですが、ステンレス棒に名札を付けて挿してありました。

[長さん]

なおさん、コメントありがとうございます。
シシウドやオオカサモチ、白一色で色彩のない花火ですね。
初めての八島ヶ原湿原なので晴れて欲しかったのですが、霧が立ちこめる風景もなかなか味がありますね。翌朝の霧ヶ峰はもっと濃い霧でビーナスラインからニッコウキスゲは見えませんでした。

[長さん]

寿々木さん、コメントありがとうございます。
オオハナウドはここには無いようでした。オオハナウドは大とつくだけに、花は大きめで、外側の花の形が変わっていますね。

[すーちん]

今日は
イタドリも雑草ですが、庭に
餓えて居られる方いました
見事な花咲きますね～

[長さん]

すーちんさん、コメントありがとうございます。
イタドリの新芽は山菜として食用になるし、昔は薬草としても使われたので、雑草と言うとイタドリが気を悪くします（笑）。

[はるる]

高山植物、どれもいいですね。
ここを歩いていたら、きっと写真ばかり私も撮っていたことでしょう。
高原はこれだからすばらしいです。植物はたくさんあるし、涼しく楽しいですね。

[長さん]

はるるさん、コメントありがとうございます。
霧が出ていた分、花に集中できたのかもね。
暑い高原を予想して出かけたのですが、気温はわずか18度。涼しすぎました（笑）。