雪割草に出会う旅をしていますが、最後の目的地は「雪国植物園」(HPはこちら)で、13:30頃到着しました。
雪国植物園は、里山の自然を取り戻す市民運動によって誕生した植物園です。
雪国植物園の理念
1.雪国低山の植物生態系・里山の自然生態系保護。
2.高齢者の方々をはじめとする市民の社会参加(ボランティア活動)の受け皿となる。
3.自然生態観察園として、次世代を担う子供たちへ情操教育の場を提供する。
4.その結果として新たなビジネス・雇用が創出され、観光資源・市民の憩いの場として地域社会を活性化する。
受付でボランティアガイドさんをお願いしたところ、運良く、お世話になることが出来ました。午後の予定は、ここだけなので、約2時間以上、たっぷりとガイドをしていただきました。
真っ先に雪割草(オオミスミソウ)が見つかり、たじまさん(えび茶の防寒衣の方)から説明を聞く一行。
それでは、早春の花たちをご覧ください
オオミスミソウ (大三角草)
キンポウゲ科ミスミソウ属の常緑の多年草
本州の日本海側(新潟県を中心に秋田県から石川県)に分布
オクノカンスゲ(奥の寒菅)
カヤツリグサ科スゲ属の常緑多年草
葉の断面がM字型になることがカンスゲとの見分けのポイント
キバナノアマナ (黄花の甘菜)
ユリ科キバナノアマナ属の多年草。別名キバナアマナ
日本国内では、北海道、本州中部以北に分布
ヒサカキ (姫榊)
モッコク科ヒサカキ属の常緑低木~小高木。雌雄異株
萼が暗紫色なので、雌花と判断した
オオカメノキ (大亀の木)
スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木~小高木。別名ムシカリ
オクチョウジザクラ (奥丁字桜)
バラ科サクラ属の落葉低木~小高木
青森県から滋賀県までの日本海側に分布するチョウジザクラの変種
花はまばらで、横向きに咲き、花を横から見ると「丁」の字に見える
クロモジ (黒文字)
クスノキ科クロモジ属の落葉低木
若枝の表面にでる斑紋を文字に見立てたもの
よく似たアブラチャンやケアブラチャンは葉の展開前に花が咲く
シラネアオイの芽だし (白根葵)
キンポウゲ科(またはシラネアオイ科)シラネアオイ属の多年草。日本固有種
キクザキイチゲ (菊咲一華)
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草
本州近畿地方以北~北海道に分布。花色は白~薄い青紫
イワナシ (岩梨)
ツツジ科イワナシ属の常緑小低木。日本固有種
北海道西南部、本州の日本海側に分布。別名イバナシ
果実(1cmくらい)が梨に似ていて、梨のように甘くて食用になる
4月9日撮影
(つづく)
この記事へのコメント
river
ボランティアガイドさんの案内が得られると勉強になりますね。
寿々木
nobara
私は庭園ガイドなどは、ペースが違うので敬遠してしまいます。なんせ~せっかちの相棒が一緒だと無理です(笑)
オオカメノキの葉っぱ、きりっとしていいですね。
ムシカリの名前でも知られていますね。
クロモジ、アオモジ、九州では
仏花としても重宝されています。
全山、その類の花が咲き乱れますので・・
shuuter
オオカメノキ 寒いところが早いのですかね。
イワナシ 初めてです。変わった花ですね。
無門
春の使者たちが
勢ぞろいして
迎えてくれましたね
みないい顔してますね
ロシアンブルー
カンスゲも変種が結構多いようですね。常緑でシッカリした葉ですね。
クロモジの花、初めて見ましたが、確かにアブラチャンと似てますね。
「雪国植物園」の活動良いですね。
信徳
イワナシは子供の頃に良く山で採って食べた一つです。
小さな実の皮をとるとミカンの様な形の粒が出てきて甘酸っぱい味でした。長岡市は市町村合併で大きくなって山から海まで広範囲になっていますね。
eko
ボランティアガイドさんに説明して頂くとよく理解できますね。
イワナシの花、可愛いですね。実も食べれるんですね。
長さん
土地は長岡市に買ってもらったのですが、それ以外はすべてボランティアと募金で運営されているという、素晴らしい植物園です。
ボランティアガイドさん、よく勉強をされておられる方で、とても参考になりました。
長さん
オオカメノキに花が咲いているとは、びっくりでした。今年は春が早いのです。
オクノカンスゲ、咲き始めは花穂が立ち上がっています。
長さん
現場を毎日観察されている方のガイドは確実で、とても参考になりました。結構速いペースで、飽きさせません。メモをとりながらの撮影は無理で、妻に植物名だけは書き残すよう依頼しました。
アオモジという木があるのですか。関西以西に分布しているそうですね。
長さん
オオカメノキに花が咲いているのには驚きました。今年の新潟は暖かく、ソメイヨシノが毎回になっていたほどでした。
イワナシは地を這うように伸び、ツツジ科とは思えない咲き方です。
長さん
お目当ての雪割草には遅い時期でしたが、雪国の早春の花たちはたくさんの種類に出会うことが出来ました。
なおさん
僕が行った時もガイドさんについてもらいましたが、やはり現場を良く知っているひとが案内してくれると、慣れない場所では見落としてしまうものも教えてくれますので、ありがたいものです。
長さん
カンスゲにはいくつかの種類がありますが、それぞれに変種が存在するようです。
昨年4月初旬、代々木公園の中央広場の最奥部あたりで、クロモジの花wを見たことがあります。
長さん
イワナシの実の写真をネットで探しました。小さいけれど面白い形ですね。皮(萼片?)を向いた後に見える黒っぽいぶつぶつが種なんだそうで、この種ごと食べるのだとか。
長さん
雪国植物園と言っても、雪国限定種ばかりではなく、新潟の里山に咲く花々を網羅しているようです。
ガイドさんはよく知っていて、助かりますね。
イワナシの実の味は、信徳さんがコメントされているように、甘酸っぱいそうです。
長さん
今年は春が早かったせいで、予想以上に多くの花を見ることが出来ました。我々だけで見て回ったら、見落としがたくさんあったと思いますが、ガイドさんがいてくれて助かりましたよ。予約することも出来るのですが、予約料が必要なのです。
花の種類は2週間で入れ替わるそうで、何度も来てくださいと言われました。
みっきい
ガイドさんの案内は見落としなく、納得の説明をしていただけますね。たくさん早春のお花が見られましたね。名前は聞いていても見た事のない花ばかりです。
市民運動によってできた植物園との事、その理念が良いですね。HPを見せていただきました。
全然規模が違いますが、ざわざわ森も自然の森を残そうという趣旨で老若男女が集まっているのです。
すーちん
イワナシ初めて見
ました、実が生るんで
すか、可愛らしい花ですね
長さん
ガイドをしていただくと、見落としがありません。何より嬉しいのは後で植物の名前を時間をかけて調べる必要がないことです(笑)。
ざわざわ森の活動も立派ですね。本当は、国なり地方自治体が自然を守るための予算を組むべきなのですが、今はボランティアに頼らなければならないのが現実です。
長さん
イワナシは私も初めて見ました。白い花もあったのですが、無残な姿だったので、載せられませんでした。小さな実だそうですが、甘酸っぱくて美味しいらしいです。
はるる
写真一枚一枚じっくりと見せていただきました。
どの花もいいですね。でも実際に見るともっといいのでしょう。
こういう旅は楽しいですね。
長さん
雪割草の一種であるオオミスミソウですが、2年前に魅せられて再度の訪問です。後日、まとめて投稿するつもりですので、お楽しみに。
ミックン
同じころ、那須高原で、キクザキイチゲを見てきました。アズマイチゲもあって、葉が違うことに気が付きました。
長さん
那須高原でキクザキイチゲとアズマイチゲをご覧になりましたか。
キクザキイチゲは葉の切れ込みが深いですが、アズマイチゲはわずかででしたでしょう。