8月5日、世界遺産の一部として指定された忍野八海を見学しています。
これまでに5つの湧水池(うち、4つが世界遺産構成資産)を見ましたが、残りを見に行きます。
濁池の水が流れる阿原川に沿って西に進むと、左手奥に銚子池(16=世界遺産構成資産番号、以下同じ)があります。浅い池で、間欠的に湧出しているそうです。
阿原川の清流(左下)は新名庄川に合流します。学生らしき観光客が冷たい水に入って涼をとっていました。
新名庄川を渡った先にお釜池(14)がありました。忍野八海の中では一番小さい湧水池で、釜の中で熱湯が沸騰するように湧出すると言いますが、それほどの流出量とは思えませんでした。
お釜池から流れる清流の中で、バイカモ(梅花藻、キンポウゲ科)が咲いていました(左下)。右下は、ユキノシタ(雪ノ下、ユキノシタ科)。
三度、湧池付近まで戻り、榛の木林民俗資料館(HPはこちら)に入場しました。
この民俗資料館は戦国時代から続く地方豪族渡辺氏の自宅で、18世紀(江戸時代)に建てられたもの。敷地は何と9000坪。
入場すると目の前に大きな池(鯉の池と言うそうだ)が広がります。
池を望む展望台に上ると、富士山頂を隠していた雲が切れました。絶景です。資料館は3軒の藁葺き屋根のうち、一番大きな建物。
池の反対側に回り、写した写真です。中央の山は杓子山(標標高1597.6m)で、山梨百名山のひとつです。
池の周りで咲いていた花たちです。左から、キンケイギク、コスモス、チョウセンヨメナ。
資料館(渡辺家母屋)は間口9軒半、奥行5軒半、屋根裏を含め3階構造の大きな建物。戦国時代、後北条氏の朱印状などが展示してありましたが、保存状態はよろしくない。その他の展示品も古色蒼然。
茅葺き屋根も老朽化し、少しずつ補修を続けていました。右下は資料館前で咲いていたヤマユリ。
後で気付いたのですが、敷地内にあるという肝心の底抜池(15)を見るのを忘れました。忍野村観光協会にHPに載っていた写真を拝借しました(左下)。また、8つめの出口池(13)は1キロほど離れているので、見に行きませんでした。これも、拝借した写真を貼り付けておきます(右下)。
この日の観光はこれで終了。宿泊地の箱根に向かいました。
(つづく)
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この記事へのコメント
なおさん
資料館の藁ぶき屋根越しに富士山の入った写真を撮る、というのが富士の病??のカメラマンの定番ですが、久しく忍野にも行っていないです。
コスモスのおとなりのヨメナとあるのは、日本のヨメナではなく、チョウセンヨメナと見ましたがいかがなものでしょうか。
長さん
今日は、お盆休みですか?
2枚目、3枚目の風景が懐かしいところへ来たような感じで、とても気分が良かったです。バイカモの花はとっさに名前が出てこず、困りました。
有料の資料館に入ったのはこの写真を撮る所場代みたいなものでした。
ヨメナではなくチョウセンヨメナですか、早速訂正しておきます。ご教示、ありがとうございます。
shuuter
湧水が出る場所が好みのようですね。
コスモス
なんかがっかりしたのを覚えています。
寿々木
長さん
バイカモは、Wikipeidaによると、「冷水を好むため、北日本では水路や河川などに広く分布するが、西日本などでは上流や湧き水のある地域に分布域が限られる」とあります。絶滅危惧種に指定している県もあるそうですよ。
長さん
やはり30数年前から見ると大違いですか。忍野村も観光資源が乏しいので、力を入れているのでしょうが、昔の景観が薄れたのは残念なことですね。
長さん
チョウセンヨメナというのもあるんですよ。朝鮮半島原産で、大正時代に入ってきたそうです。ノコンギクやヨメナは似ているので、私も見分けがつきません。
みっきい
湧き水の池があるのですね!
きれいな水だからこそ、バイカモがあるのでしょうね!
富士山がばっちりですね!!
資料館の藁ぶき屋根を入れて撮った富士山の写真!
郷愁を感じます…。奥さまの写真いいですねぇ~~
嬉しくなりました!!
長さん
ここは大昔、湖の底だったところで、水が流れ出た後に池が残ったのだそうです。
バイカモは綺麗な水でないと育たないようです。
入館料を払ったので、この位の景色が見えないとね。
隠居GG
そこだけ時間が泊まっているような雰囲気ですが・・実物を見て見たいです。
現役時代は富士宮などにはちょくちょく言っていたのですが観光はどこもしていないので近辺に何があるのかわかりませんでした・・いろいろ見学しておけばよかったと思っています。
でも、富士山もすごくきれいに撮れていますね。
藁ぶき屋根がとてもいいですね。
nobara
遊水地の周りの古民家も引き立てていますね。
富士山発祥の湧水群なんですね。
熊本もいたるところに湧水が街中にもありました。
ヤマユリが美しいです。
出かけた先の茅葺の屋根にも咲いていましたが
遠くて撮影はなりませんでした((+_+))
これから箱根ですね~♪
すーちん
穏やかな水面
雲の流れ矢張り秋を
感じますね、
行き当たりばったり
これらの池も、生態など、調べたら面白いです。
管理が不十分とか、個人管理なのでしょうかね?
無門
忍野八海は
春夏秋冬
写真の被写体になるところ
富士山の不思議さを感じます
長さん
かなり俗化してしまった忍野八海ですが、この資料館は広大な敷地だけに富士山が見える良い景色でした。
大きな藁葺き屋根には換気用の越屋根がついており、養蚕もしていたことが分かりますね。
mori-sanpo
民俗資料館のある鯉の池と古民家それに富士山は絶景ですね。カメラを持って出かけたくなりました。
長さん
水があると涼しさが感じられますね。富士山に降った雨が20年も経て湧き出しているのだそうです。白川水源を見に行ったことがありますが、熊本市内でも湧水池がありますか。
立派なヤマユリが咲いていましたが、残念ながら日陰でした。
長さん
午前中は天気が良くなかったのですが、西の方から晴れてきました。富士山の周りの雲、あと30分ほどすれば全部消えたと思うのですが…。
長さん
400年続く地方豪族の屋敷です。農地解放後でも9000坪とは途方もない広さですね。この広い池が庭の一部なんですから。この池に湧水を溜めているようでした。
個人宅ですから、維持管理するのも大変なのでしょう。
長さん
資料館入り口の看板に雪景色が表示されていましたが、冬も良いですね。冬の方が絵になりそうです。
長さん
湧水と清流、暑い夏はホッとしますね。
俗化してしまった忍野八海ですが、資料館のある敷地は有料だけに観光客も少なく、静かに景色を楽しめましたよ。