3月21日、五浦の天心遺跡を訪れています。
天心記念館、ウォーナー像を見学し、海の方に向かうと、右手に六角堂が見えてきます。
六角堂は国登録の有形文化財でしたが、3年前の東日本大震災による津波で木の台座板を残して流失してしまいました。
現在の建物は、平成24(2012)年、国の復旧予算と寄付金によって創建当時に再建されたものです。
ガラスにはわずかな凹凸があり、昔の技術で手作りされたもののようです。
天心は自ら設計した六角堂を「観瀾亭」(かんらんてい。瀾は大波の意)
と名付け、波を眺めながら瞑想にふけったと言います。
六角堂の裏手で日本水仙が咲いていました。
六角堂から広い庭を挟んで建つ天心邸は国登録の有形文化財です。天心は、土地を購入したときに建っていた古い料亭(観浦楼)を住居としていましたが、荒廃が激しかったため、新築したものです。その際、観浦楼の古材も再利用したそうです。
天心邸の南側に建つ石碑です。昭和17(1942)年、細川護立、横山大観、らによって建てられ、「亜細亜ハ一な里」と刻まれています。「Asia is one」は西洋文化に対抗しうる東洋文化への思いを込めた天心の理想ですが、後に太平洋戦争当時、海外侵略を正当化するフレーズにされてしまったことは残念な誤解です。
左は、東日本大震災の津波による被害状況です。天心邸は床下浸水したそうです。(大きくなりますが、文字が読めるでしょうか)
更に南下して、野口雨情の生家を訪ねます。
(つづく)
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水戸植物公園の観賞大温室にて(3)
3月21日撮影。
(つづく)
この記事へのコメント
無門
ある面
亜細亜を一つにしようとする
勢力が台頭してきましたね
もう一度
天心の気概に戻って
亜細亜を一つにしていきたいですね
寿々木
なおさん
ツルスミレも可愛らしいです。うちではヒメスミレが花盛りです。
ミッキーマウスの木も実が面白いですよね。
shuuter
津波の恐ろしさ 忘れることできませんです。
ツルスミレ まだ見たことないです。
すーちん
何かとても情熱的な花ですね
ミッキーマウスに顔が似てますか
長さん
当時の戦争好きな連中は、天心の「亜細亜ハ一つ」の意味をはき違えたんですね。あの頃に戻そうという勢力、アジアの平和には無縁です。
長さん
パンダスミレは温室では周年開花ですから、植物園の展示品としてはありがたいスミレですね。
長さん
お風邪を召されましたか。季節の変わり目は要注意ですね。
六角堂は天心が建てた当時の姿に蘇りました。
ハマギク、2年前の11月に行ったときは咲いていましたよ。
ヒメスミレはかなり強い植物だそうですね。我が家は雪のせいか、やっと葉が出てきたところです。
長さん
六角堂は天心遺跡の象徴みたいなものですから、国も復旧予算を付け、多くの寄付も集まったそうです。
ツルスミレに出会えると良いですね。
長さん
マイソルヤハズカズラは橙色と黄色で、とても派手な印象を受ける花ですね。
ミッキーマウスツリーの名は、実をミッキーマウスの大きな耳と黒い鼻になぞらえたものでしょう。
みっきい
文字が読めました!!
同じ場所に再建では又いつか被害に遭うかもしれません…。
天心の海の見えるこの場所、旧跡では仕方ないです。
ミッキーマウスツリーの木は売られているのを見たことがあります。名前勝ちですね!
長さん
六角堂を襲った津波の高さは7.3mを記録したそうです。こんな規模の大津波はそうそうやってくるわけではないでしょうから、天心が建てた位置に再建するのは妥当なことだと思います。
ミッキーマウスの木と言われると、なるほどと思えてしまいます。
eko
ミッキーマウスの木、以前にも見せていただきましたが、名前のとおり面白いですね。
マイソルヤハズカズラ、黄色と赤の華やかな花ですね。
ポン太
再建されて良かったです。説明文読めましたよ。
ミッキーマウスの実、面白いですね。
長さん
国登録の有形文化財が天災に会った訳ですから、国としても再建予算を計上したのでしょう。しかし、再建と言うことで文化財登録は抹消されました。
海底の地形が複雑なのか、結構大きな波が打ち寄せていました。
マイソルヤハズカズラは蛇が大きな口を開けているように見えてしまいます。
長さん
小さな建物ですから、7mを超える津波には抗する術もなかったのですね。復元のために、海底から破片を集めて再建用の材料を検討したそうです。
ケン坊
さすがに六角堂の復元は早かったんですね。先ずは良かったです。あの記憶にある姿が...
それにしても天心亭の床下浸水とは...その津波の凄さを改めて思い知らされたような気持ちです。自然災害の恐ろしさ怖さを...。
長さん
国の登録有形文化財だけに、再建に向ける国の動きも早かったのでしょう。津波の高さは7.3mに達し、地形の関係で天心邸の床すれすれまで浸水したそうです。
目黒のおじいちゃん
長さん
再建に当たっては、海底から破片を回収して作り方を分析するなと、建築当初の姿に戻すために、相当苦労があったようです。
りりい
10mもの津波、想像を絶する物があります。再建されてよかったです。説明文はっきり読めました。
長さん
愛知県から茨城県となると、簡単には行けない距離ですよね。行くとしたら袋田の滝とセットも良いかも知れません。
六角亭は国指定の文化財であり、管理は国立茨城大学ですから、想起再建にも大義名分があったのでしょう。