第53回AJOS洋らん展 パフィオペディルムの仲間

 1月10日、池袋サンシャインシティで行われていた第53回日本洋蘭協会(AJOS)のらん展で見た花たちです。
 今回はパフィオペディルムの仲間を紹介します。パフィオペディルムは唇弁(リップ)が袋状になっているのが特徴ですね。

パフィオペディルム・ワーディー(原種)
Paphiopedilum wardii 'Silk Hill'
原産は中国南部~ミャンマー。
ふてぶてしい感じもパフィオペディルムの魅力でしょうか
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パフィオペディルム・ワーディーの一品種
Paphiopedilum wardi fma. album 'Ocean'
原種の個体からアントシアニン色素が抜けた変異種と思われる
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パフィオペディルム・インシグネ
Paphiopedilum insigne fma. sanderi 'Ocean'
原産はインド・アリッサム。これも茶の色素が抜けた変種「サンデレー」
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パフィオペディルム・ファナティカム‘アキコ’(交配種)
Paph. Fanaticum 'Akiko'
リップがアツモリソウやクマガイソウに似ていて面白い
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側花弁が細長く伸びている品種も作り出された

Paph. Julius 'M&H' SM/JGP (lowii x rothschildianum)
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もっと長くなると・・・

左下、Paph. sanderianum x adductum 
右下、Paph. Michael Koopowitz 'Ocean'
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パフィオペディルム・チャールズウォーシー(原種)
Paphiopedilum charlesworthii
背萼片が薄紫色は珍しいと思う
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丸い斑点が入るものも多い

パフィオペディルム・ヒーローディメンション
Paph. Hiro Dimension 'Sawai' AM/AJOS
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パフィオペディルム・イカズチ ‘マキズ・トレジャー’
Paph. Ikazuchi 'Maki's Treasure'
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パフィオペディルム・ベラチュラム(原種)
Paphiopedilum bellatulum 'Octopus'
見慣れたパフィオペディルムとはかなり異なる花姿で、初めて見ました
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パフィオペディルム・ベラチュラム
 ミャンマーで一番美しいランと言えば、パフィオペディルム・ベラチュラムだろうと言うほど高貴で美しい花をもつ地生蘭。花の直径は8~10㎝ととても大きな花を持ち、原住民も仏花として花摘みをする。
 本種はミャンマー、タイ、中国の石灰岩地帯に多く見られるパフィオペディルムである。
 現地では風通しの良い丘の上の岩の割れ目や低木の陰などに自生し、ミャンマーでの花期は雨期入り直後である。 
                     (「The Equator in Myanmar」より)

 次回はいろいろな種類のランを取り上げます。
 (つづく)


~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~ * ~

2度目の降雪

 今朝未明、1月19日に続いて2度目の降雪があり、屋根がうっすらと白くなりました。
 1枚目は隣家の屋根、2枚目は我が家のバルコニーの屋根を下から撮ったもの。
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この記事へのコメント

  • コスモス

    パフィオペディルムの仲間の特徴を的確にとらえていて興味深いです。なかなかじっくり見ることが少ないですから。ふてぶてしいのやアツモリソウに似ているのはなるほどと思います。
    昨日はそちらは雪になったのですね。こちらは雨でした。ちょっとお湿りになりました。
    2014年01月22日 15:27
  • 目黒のおじいちゃん

    またまたすばらしいお花を拝見させていただきました。
    夢の世界です。
    2014年01月22日 16:23
  • 無門

    こんにちは

    このグループの花は
    見た目は硬そうですね
    長持ちしそうだね
    花が付くと
    いつも借りてきますが
    2014年01月22日 16:38
  • 花咲か爺

    交配で新種が作られるばかりでなく「原種の個体からアントシアニン色素が抜けた変異種」という様に自然界でも新種が生まれるのは本当にランの世界も奥が深いですね。大阪でも早朝に雪が舞う寒い日もあり、暫く外に出かけたくない気分です。
    2014年01月22日 16:40
  • 寿々木

    トップの画像、原種ですか。背萼片の模様が素晴らしい。唇弁は名のとうりスリッパですね。
    御地では雪が降りましたか、当地では乾燥注意報が出ています。当地もちらついたことはございますが、まだ積もったことはありません。
    2014年01月22日 17:41
  • 長さん

    コスモスさん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルム属は人気のある品種群ですが、その中でも色々な変化があり、興味深いですね。もっと色々載せたいところですが…。
    雪はうっすら積もった程度でしたから、日が当たるとすぐに溶けてしまいました。
    2014年01月22日 18:05
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルムは比較的大型の花が咲きますから、見応えのあるものが多いですね。
    2014年01月22日 18:07
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルムのように肉厚の花弁を持つ花は長持ちします。2~3ヶ月も咲き続けるものがあるとか。
    2014年01月22日 18:10
  • 長さん

    花咲か爺さん、コメントありがとうございます。
    ラン科は変異しやすい性質を持っているそうで、また、交配は異なる属間でも可能とのことで、どんどん新種が作られています。そのため、新たな属も誕生しています。
    大寒に入りましたから、一番寒い時期ですね。
    2014年01月22日 18:13
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    1枚目のパフィオペディルム・ワーディーは原種ですが、既に完成された美しさを持っていますね。
    名古屋も雪がちらつく程度ですか。今年はタイヤチェーンを買ったので、少し積もってくれないと(笑)。
    2014年01月22日 18:15
  • みっきい

    珍しい見たことのない、個性的なランばかりですね。
    パフィオペディルム・ベラチュラムとありましたが、水玉模様、ドットみたいなランには驚きました!
    埼玉は積雪ですか?
    名古屋はチラチラとしか降りません…。1回くらい積もってほしい!と思ってはいけないでしょうか?
    2014年01月22日 18:59
  • 長さん

    みっきいさん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルムは割合ポピュラーな品種ですから、らん展では必ず見られます。園芸種ではドットの出たものが多いですよ。
    こちら、松戸はうっすら白くなった程度でした。埼玉はもう少し北ですから、多少多かったのではないでしょうか。
    雪が積もると子どもの頃を思い出して楽しくなりますが、雪かきがしんどい歳になりました。
    2014年01月22日 19:16
  • shuuter

    リップがアツモリソウに似ているのがありますか。

    礼文アツモリソウを思い出します。
    又みたいものです。
    2014年01月22日 21:06
  • なおさん

    はじめのは、もうじきバレンタインですからチョコレートでこんな花の形を作って見たら面白そうですね。
     パフィオペディラムは唇弁の形が楽しいものが多いですよね。色もいろいろで面白いです。

     うちの方は夜雨が降りましたが雪にはなりませんでした。
    2014年01月22日 21:14
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    アツモリソウに似ていると書きましたが、クマガイソウの方がよく似ています。レブンアツモリソウは全部が薄いクリーム色で美しいですね。
    2014年01月22日 21:47
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    パフィオに似たバレンタインチョコですか。それは面白い。しかし、包装に困っちゃう(笑)。
    リップの中に落ちた昆虫が受粉のお手伝いをするんですってね。
    川越は雪が降りませんでしたか。南の方に雪が降る、あれは南の島にでしたね(笑)。
    2014年01月22日 21:52
  • eko

    パフィオペディルム、初めて見る花ばかりです。一番上の花などは確かにふてぶてしく見えますね。アツモリソウにも似て、面白い花姿です。側花弁の長い花もすごいですね。
    一番最後などイメージが違いますね。
    そちらは、もう2度目の積雪ですか?こちらは2回ほど舞っただけで、1回も積もっていません。こんな年も珍しいです。きょうはいいお天気でした。
    2014年01月22日 23:00
  • ポン太

    パフィオペディルムの仲間もいろいろあるのですね。ふてぶてしい感じ、そういわれればそんな感じもします。リップが袋状になって面白い形ですね。一つ一つ個性が強烈ですね。
    2014年01月22日 23:00
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルムは面白い花でしょう。同じ属の中でも色んな変化がありますね。
    2度目の積雪と言っても、うっすら白くなった程度で、1~2時間ほどで溶けてしまいました。
    そちらは例年なら積もる日が何度かあるのですね。
    2014年01月22日 23:45
  • 長さん

    ポン太さん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルムは色の濃い花弁を持つものも多く、ふてぶてしいという表現をしてみました。
    リップが袋状になっていますが、食虫植物ではないから面白いのです。
    2014年01月22日 23:48
  • nobara

    アツモリソウやクマガイソウにそっくりなのもありますね@@
    ~といえば、その袋がかなり小さくなってる
    パフィオペディルム・ベラチュラム、はクリローをもおもわせますね~そばかす状のそんなのがありますよね。見ると葉っぱも斑入りみたいですね~
    惜しげもなく仏花にできるのがまた凄いです。
    ミャンマーならではなんでしょうね。
    ミャンマーで夫の親友(日本山妙正寺の僧をしてた)が行の途中で銃殺され、成田に迎えに行った遠い過去を思い出します。今の天皇さんが皇太子でお言葉を戴いたことがありました。ミャンマーは僧侶を崇めるお国ですから哀しかったです。彼が生きていたらと夫の為に想います。
    こちらは今年はまだ雪をみていません。
    これからなんでしょうか・・・
    2014年01月23日 10:15
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    Biglobeのメンテが終わったようですね。8時からアウトでした。
    ファナティカムはパフィオとクマガイソウを交配した?なんて思っちゃうほどですね。
    パフィオペディルム・ベラチュラムは特殊な形と模様です。斑入り葉も珍しいです。クリローも花弁に丸い斑点が入るものがありますね。
    ミャンマーは奥地に行くほど治安が悪いそうで、紛争が今でも絶えないとか。そうした事件に巻き込まれたのでしょうか。お気の毒なことです。
    2014年01月23日 10:36
  • mori-sanpo

    パフィオペディルムの原種たち、一見地味なようで華やかさがありますね。
     唇弁が袋状になっていても、食虫植物ではないんですね。
    2014年01月23日 11:04
  • すーちん

    花弁が面白い
    ように伸びてますね
    花にとって必要なんで
    しょうね
    2014年01月23日 11:06
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    もう飽きられているかと思っているのですが、そう言っていただけると嬉しいです。
    2014年01月23日 11:47
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    パフィオの仲間は大輪が多いですから、地味な模様ながら華やかさを感じますね。
    唇弁が袋状になっている入口を足場にして昆虫が止まるそうです。中に落ちてしまうドジなものもいるとか。
    2014年01月23日 11:49
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうござます。
    観賞用に花弁を長くする交配種があるのですが、花にとって必要かどうかは疑問です。
    2014年01月23日 11:50
  • Tatehiko

    パフィオペディルムは興味深くて、洋ラン展に出かけたら必ず時間をかけて覗き込む花です。
    規模は小さいですけど、京都でも洋ラン展があるのですもんで待ち遠しくしています。
    2014年01月23日 14:07
  • 長さん

    Tatehikoさん、コメントありがとうございます。
    パフィオペディルムがお好きですか。4大洋ランの中でリップが袋状になっているので、興味深いですね。
    京都の洋らん展は1/31~2/11に京都府立植物園で開かれるものがありますね。
    2014年01月23日 17:05
  • ケン坊

    こんばんは。
    いま宇都宮(インターパーク)でラン展を開催してます。今年は見てませんが、例年と同じだとすれば規模は小さいです。
    パフィオペディルムの種類が多いのに驚いています。クマガイソウのDNAでも入っているのかなと思えるものもありますね>笑<
    2014年01月23日 17:16
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    このらん展を主催しているのは、全国の愛好団体が加盟する協会ですから、日本で最大の組織だと思います。
    パフィオペディルムも変化が多い属だと思います。洋ランの中にワラント同じ形態が出来ることは本当に面白いことです。
    2014年01月23日 18:19

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