世界遺産 アグリジェント神殿の谷(1)

南イタリア旅行記(22)  9月30日(月) その6
 パレルモのホテルに荷物を預け、「アグリジェント神殿の谷観光」というオプションに参加しました。
 アグリジェントはパレルモから100数十Km南、シチリア島の反対側の海側にあり、バスで2時間ほどかかりました。
 途中の風景です。シチリア島は石灰岩質で森は見かけません。殆どは牧草地で、時折羊や牛が草を食んでいる光景を見かけました。ここでも風力発電が盛んです。
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 トイレ休憩はアグリジェントに着いてから(レストラン兼土産物店の地下)。左下の写真で山の上に見えるのがアグリジェントの町。紀元前5世紀頃には30万人もの人が住んでいたとか(現在は6万人)。
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 近くで見かけた花ですが、左下はハタケニラ、右下はイタドリのようです。
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 ちょっとの距離ですが、バスで「神殿の谷」といわれる考古学地区の入り口へ。遠くに神殿の列柱が見えます。右下は入場券売り場。
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アグリジェント神殿の谷とは(Wikipediaより)

 シチリア島南部アグリジェントに残る考古遺跡である。古代ギリシア人が植民した南イタリアおよびシチリア島における芸術と建築に関する最高傑作の部類に属する遺跡群で、イタリアの国定史跡にもなっている。1997年には、ユネスコの世界遺産リストに登録された。
 神殿の発掘や修復の大部分は、考古学者ドメニコ・アントニオ・ロ・ファゾ・ピエトラザンタの尽力によるものである。
 「神殿の谷」と呼ばれるけれども、「谷」という語は不正確で、アグリジェント郊外の尾根に存在している。

 遠くに見えたのは「ヘラ神殿(ジュノーネ・ラチニア神殿)」です。右下は、神殿の建つ丘に登る途中にあったオリープの木ですが、樹齢1,000年だとか。
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ヘラ神殿(ジュノーネ・ラチニア神殿) 
 神殿の谷の東端にある。紀元前460年~440年の神殿跡。紀元前406年、カルタゴの侵攻に遭って炎上。中世の地震で全壊した。25本の柱とアーキトレーブ(柱の上の横材)の一部が残っている。いまは凝灰岩が丸出しだが、建てられた当時、基壇や柱は白い漆喰が塗られており、その上部は赤、黄、青などで彩色されていたという。ヘラ神は最高神ゼウスの正妻。
  神殿の規模は横17m、縦38m、高さ15m、柱の本数6×13本。
                  (「地球の歩き方・南イタリアとマルタ編」などより)
 (現在の姿は残骸をくみ上げて復元したものだと思われる)

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 次の神殿遺跡まで800mほど歩いて行きます。
 (つづく)


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日比谷公園ガーデニングショー2013(3)

 コンテナガーデン部門の続きです。

         「秋彩モダン」        「バスルームから愛を込めて」
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「《江戸紫の装》classic modern」(銅賞)
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 コンテナガーデン部門とハンギングバスケット部門で見かけた実です。白とピンクがありますが、同じ植物のようです。名前をご存じの方はいらっしゃいますか?
 → シンフォリカルポス(スイカズラ科セッコウボク属の落葉低木、北米原産)の実だそうです(和名セッコウボク=雪晃木)。なおさん、菜の花さん、ありがとうございました。
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 次回から、ハンギングバスケット部門の紹介です。

この記事へのコメント

  • 行き当たりばったり

    今晩は。神殿--、修復したとはいえ、ものすごい規模ですね。権力者の勢いが想像されます。ガ-デニング、凝る人は凝りますね(笑)
    2013年10月31日 23:04
  • 長さん

    行き当たりばったりさん、コメントありがとうございます。
    ギリシア人は植民都市を核とする度に、その地に神殿を建てたようです。ここは特に大きいものがあるようです。
    「バスルームから愛を込めて」なんて、大黒摩季の同名の歌からの発想ですね。
    2013年10月31日 23:48
  • なおさん

    古代遺跡の谷を見学されましたか。紀元前5世紀に30万ものひとがいたとは凄いですね。神殿の柱も立派です。

     日比谷公園のコンテナガーデンも面白いものがいろいろですね。
    2013年11月01日 05:54
  • あをによし

    おはようございます。
    いつも、説明有難うございます。
    よく記憶されているのは、感心します。
    2013年11月01日 06:32
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    当時のギリシアの発展ぶりは大変なものだったようです。この神殿は大理石ではありませんが、漆喰で塗り固められた綺麗なものだったようです。
    2013年11月01日 08:11
  • 長さん

    あをによしさん、コメントありがとうございます。
    書かれたことを全部記憶しているわけではありません。写真を見て思い出したことにガイドブックやネットで集めた情報を基に書いています。
    2013年11月01日 08:13
  • 寿々木

    オプションで100Km移動ですか。一日がかりですね。規模の大きい遺跡で世界遺産ですか、成る程とうなずけます。
    2013年11月01日 08:20
  • ポン太

    紀元前5世紀に30万人もの人が住んでいたというのは本当に巨大都市があったということですね。オプションでこんな神殿のあるところへ行くのですね。すごいところです。疲れたと言ってホテルで休憩しているわけにはいきませんね。
    2013年11月01日 09:02
  • mori-sanpo

    若い頃、ギリシャ神話を夢中で読んだことがありましたが、紀元前5世紀ごろにアグリジェントに30万人もの人が住み、ゼウスを中心とするヘラなどの神殿がまつられていたというのは驚きでした。
     ギリシャ神話は、聖書の世界とは異なり、人間味があふれていて親しみを感じます。
    2013年11月01日 09:44
  • 信徳

    イタリアの遺跡兎に角スケールの大きさを感じますね。都会のガーデイニング、ネーミングが面白いですね。
    2013年11月01日 10:06
  • すーちん

    オプションに出かけられたの
    ですね、他国で見るイタドリ
    も違う花のように見えますね
    2013年11月01日 12:06
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    オプションで、往復4時間かけていきましたが、行っただけのことはありました。神殿はこれだけではないのです。
    2013年11月01日 12:07
  • 長さん

    ポン太さん、コメントありがとうございます。
    バスで往復4時間ですから、途中寝てれば良いものを、余り寝なかったものですから、後になって影響が出てきましtが。
    ローマ帝国が繁栄する前、ギリシア人の活躍はめざましいものがあったようです。
    2013年11月01日 12:10
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    ギリシア神話に出てくる神々はとても人間味に溢れていて面白いですよね。
    当時のギリシア人はカルタゴと闘いながら地中海に勢力を延ばしていったようですが、30万人も住んでいたから大きな神殿も必要になったのでしょう。
    2013年11月01日 12:14
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    古代エジプト、ギリシア、ローマ帝国と文化が発展していくわけですが、いずれも巨大な建築物を造った時代ですね。
    ガーデニングショーの出品作、こった作品名が多いようでした。
    2013年11月01日 12:18
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうござます。
    イタドリは東アジアが原産なのですが、繁殖力が高く、世界の侵略的外来種100に選定されています。ここにもあるのかと思いながら写真を撮りました。
    2013年11月01日 12:22
  • shuuter

    バスからの風景 樹木はほとんどなく 牧草地ですか、
    気温も高いようで夏姿ですね。

    素晴らしい旅が続きますね。
    2013年11月01日 15:40
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    石灰岩質で土地がやせているため、牧畜やオリープ、武道くらいしか産業がないようです。イタリアでも一番南ですから、暑かったです。
    2013年11月01日 16:53
  • eko

    ヘラ神殿、2500年以上も前に、立派な神殿があったのですね。白色の上部に極彩色の漆喰が塗られてきっと華やかだったのでしょうね。30万人もの人が住んでいたのも驚きです。
    オプションで100キロ移動するのは疲れますね。でも行った甲斐はありましたね。
    コンテナガーデンどれも素敵です~。
    2013年11月01日 18:11
  • 無門

    こんにちは

    現在より過去の方が
    人口が多いというのも
    不思議な感じがしますね
    2013年11月01日 18:28
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    地中海の東半分の覇権を握っていたギリシア人の繁栄ぶりがうかがえる人口数ですね。西半分を制覇していたカルタゴとの戦争にも勝ったのです。
    イタリアは都市間を結ぶ自動車専用道路が整備されており、走行は快適でした。
    2013年11月01日 18:39
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    かつて交易で栄えたとは言え、現在の主たる産業は農業ですから、イタリアでは貧しい地方なのです。
    2013年11月01日 18:40
  • ケン坊

    おはようございます。
    前回も言いましたが作品のネーミングが面白いですね。もちろん出展者が名付け親なんでしょうが...
    最近では、食べ物でも人目を惹く”キャッチコピー”が多く、その影響というか文化を受け継いでいるように思います。
    ヘラ神殿ではないかも知れませんが、大昔、ケン坊の教科書に似た写真が載っていたのを思い出しました。
    こういう遺産は後世に残しておいて欲しいですね。
    2013年11月02日 06:42
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    こういうデザインは園芸家が考えているのか、凝った作品名が多いようです。食べ物の場合は、あまり長いネーミングは好まれないようです。
    列柱式の神殿は古代エジプトやギリシアのものが有名ですね。シチリア島にも神殿遺跡が多いとは今回初めて知りました。
    2013年11月02日 07:29
  • 菜の花

    実はまた検索してしまいました。こんな時しか現れない、と思われそうなので控えておりましたが、新しい記事も載った事ですし、まだ白い実の名前が載っていないので、思い切って書いてしまいます。白い実はシンホリカルポスと出ました。
    2013年11月02日 08:33
  • 長さん

    菜の花さん、コメントありがとうございます。
    白い実の写真だけでよくお分かりになりましたね。さすがです。
    一見、サネカズラと思ったのですが、実の付き方が全く違うので、お手上げでした。
    シンホリカルボス、和名はセッコウボクと出てきました。
    2013年11月02日 10:04

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