南イタリア旅行記(17) 9月30日(月) その1
シチリア島では、紀元前8世紀にフェニキア人が町を造ったというパレルモの市内観光(車窓)からスタート。
新市街で有名なマッシモ劇場(ヨーロッパでも屈指の規模)は反対側の車窓で、写真はない。
左下は、凱旋門のファサードを持つポリデアーマ劇場(1874年完成)。右下は、バロック様式のサン・ドメニコ教会(14世紀創建)。
旧市街の中心で、パレルモのへそと呼ばれるクアットロ・カンティ(四つ辻という意味)です。広場に面した4つの建物が丸く切り取られた形状で、彫刻などを配したバロック建築です。
クアットロ・カンティのすぐそばにあるプレトーリアの噴水です。裸の彫像ばかりなので、別名『恥の噴水』とも言われる。その背後はサン・ジュゼッペ・ディ・テアティーニ教会。
旧市街の外れにあるノルマン王宮は下車観光でした。ヌオーヴァ門から近づきます。この門はルネッサンス・アラブ・ノルマン混合様式で、1583年建造。
ノルマン王宮は11世紀にアラブ人が造り、12世紀にノルマン人が増改築したかつての王宮です。現在はシチリア州議会堂などに使われています。
内部の回廊やパラティーナ礼拝堂のモザイクが見事だそうですが、今回は外観のみ。
ノルマン王宮の近くで見かけたトックリキワタ(徳利木綿、バンヤ科セイバ属の落葉高木)。ピンクの花は沖縄で見たことがありますが、白花は初めて。
エンジュらしき樹木の実。木に椅子がチェーンでくくられています。近所のお年寄りたちが世間話などに集まってきて使うそうです。
左下はチコリー(キクニガナ)らしいですが、右下のピンクの花が美しい木は何でしょう?
歩いて近くのカテドラーレへ向かいます。
(つづく)
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この記事へのコメント
寿々木
なおさん
南国の花もいろいろあるようで、花好きのひとには興味ぶかいですね。
信徳
すーちん
建物で溢れていますね
見応え有ります
mori-sanpo
石造の建造物は、千年近く古くても、まだ州議会などに使われているのは驚きですね。
石の文化は、日本では到底考えられないことです。
Tatehiko
長さん
トックリキワタ、沖縄で何本か見たことがあります。でも、すべてピンクの花だったんですよ。今回、綿状になったものも見られたので、後日アップします。
長さん
恥の噴水に使われた裸体の彫刻は、フィレンツェのある屋敷にあったもので、これを1570年代にここへ移築したものだそうです。裸体の彫刻が並ぶ姿は当時の人たちには異なものと感じたんでしょうね。
長さん
紀元前8世紀頃というと、地中海沿岸に小さな都市国家がたくさんできた時代ですね。あちこちから民族がやってきて、文化が混じり合った建築になりましたが、中世以降はバロック建築一色になっていったのでしょう。
花が咲いているとどうしても目が行っちゃいます。
長さん
中世のヨーロッパ建築というと、重厚な石の建物と彫刻が特徴になります。技術的にも高いものがあり、見応えがあります。
長さん
石造りの建物は巨大地震でも来ない限り、崩れることはないですから、いまでも居住することは可能です。尤も、内装は現代風にアレンジしていますけれど。
長さん
古いものはギリシャ・ローマ時代のものが残っています。保存したと言うより、見捨てられていたといった方が良いのかも知れません。石だから残ったんですよね。
イタリアは中世になっても小国家乱立状態が続き、統一イタリアが出来はのはわずか150年前なんです。
eko
トックリキワタ、綺麗ですね。初めて見ました。
エンジュらしき木の実、鈴生りですね。
最後の花分かりませんが、デュランタに似ているような花ですね。
nobara
字でいうならゴヂック体?かした。
ノルマン王宮なんて、映画の中の世界です。
日本でいうところの京都や奈良なんでしょうか・・
最後のお花は私もデュランタ・ヴァイオレットみたいな
感じなんかな~と思いました。中心に筋があるタイプはあまり見かけませんね~でもいい感じです。
ケン坊
トックリキワタって初めて聞く名前ですがシデコブシのような雰囲気を持った花ですね。
旅先でも花に貪欲なまでに取り組む長さんの姿が目に浮かびます。いろんな花が見られますね~
shuuter
「恥の噴水」と言われるもとになった裸の像が小さくて見えないのが残念です。
男性ですので興味があります。
無門
裸ばかりの彫像
いまさら恥なんて言うと
むしろ恥ずかしくなっちゃうね
長さん
イタリア国内を旅行してみると岩だらけの国だということがよく分かります。豊富な材料を生かした建築や彫刻なんですね。
トックリキワタは暖かいところでないと生育できないようで、日本では沖縄以南か温室でないと無理でしょう。
不明の花、デュランタにも似ていますね。でも、こんな筋が入る品種は見たことないです。
長さん
バロック様式を文字で表すとゴチック体、なるほど、そんな見方ができますか。バロック様式は16世紀後半から、ゴチック様式は12世紀からルネサンス期以前の建築様式だそうです。
日本で言う京都や奈良をイタリアに例えるとしたら、やはりローマやフィレンツェということになるでしょうか。
最後の花、花弁や花序が下垂するところなんかはデュランタに似ていますね。しかし、中央に筋が入る品種は見たことありませんねー。
長さん
トックリキワタ、5年前に沖縄で見たことがあります。九州以北では生育は無理で、温室でも見たことないです。
花弁の少ないコブシという感じかな。
長さん
「裸」に興味がありますか(笑)。バスの車窓からですと、この角度になっちゃいますから、ちょっと無理。どうしてもとおっしゃるなら、↓をどうぞ(笑)。
http://www.canstockphoto.jp/%E5%BD%AB%E5%83%8F-%E5%99%B4%E6%B0%B4-%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2-palermo-7009316.html
長さん
フィレンツェなんかでは一般的なようですが、この地方の人たちには裸体の彫像が珍しかったのかも知れませんね。
りりい
日本のように木造ですと、火事・台風・地震などの災害に弱いから。でも、残っているものは残っている!
これらは世界遺産になっているのでしょうか?
長さん
石造りは頑丈ですから、長い間びくともせずに残りますね。木造は湿気に弱いところがあるので、普通は数百年という所でしょうね。
パレルモにも古い石造りの建物が多く残されていますが、どれも世界遺産には登録がされていません。