今回も、熱帯雨林温室で見た花たちです。
フウランは、東アジアの温暖な土地の木に着生するラン科植物です。チューブ状に変形した花びらの一部(距と呼ばれる)に蜜を溜めます。ヤガの仲間が蜜を求めて口吻を距に差し込むと頭に花粉が付き、次の花で吸蜜するときに受粉します。ガの口吻の長さにあわせて蜜を溜める距が進化し、受粉を確実なものにしたと推定されます。花色が夜でも目立つ白であること、夜だけ芳香を放つことも、夜行性のガの行動にあわせてフウランの花が進化したことを裏付けます。(つくば植物園のHPから)
ツルウリクサ (蔓瓜草) 絶滅危惧種
アゼナ科(←ゴマノハグサ科)ツルウリクサ属の多年草
原産は日本(琉球)、台湾。花の長さは3cm位
キリタ・タミアナ
イワタバコ科キリタ属の多年草
原産は南アジア(ベトナム)。花径は1cm位
以上、8月8日撮影。
ムニンセンニンソウ (無人仙人草) 絶滅危惧種
キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性多年草。日本固有種
小笠原諸島の父島と母島にのみ分布し、林の縁などに生える
花は、普通のセンニンソウより、少し大きいようです
自生地が局限されており、個体数は1000未満と推測されている
「無人」は小笠原諸島を意味する。 現地名は毒蔓(ドクヅル)という
つくば植物園の温室です。手前左がサバンナ温室、同じく右側が熱帯資源植物温室、その間に少し見える温室が熱帯雨林温室です。この日は暑い日曜日とあって、写真の手前でミストシャワーのサービスがありました。
9月1日撮影。
アゼナ科(←ゴマノハグサ科)ツルウリクサ属の多年草
原産は日本(琉球)、台湾。花の長さは3cm位
キリタ・タミアナ
イワタバコ科キリタ属の多年草
原産は南アジア(ベトナム)。花径は1cm位
以上、8月8日撮影。
ムニンセンニンソウ (無人仙人草) 絶滅危惧種
キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性多年草。日本固有種
小笠原諸島の父島と母島にのみ分布し、林の縁などに生える
花は、普通のセンニンソウより、少し大きいようです
自生地が局限されており、個体数は1000未満と推測されている
「無人」は小笠原諸島を意味する。 現地名は毒蔓(ドクヅル)という
つくば植物園の温室です。手前左がサバンナ温室、同じく右側が熱帯資源植物温室、その間に少し見える温室が熱帯雨林温室です。この日は暑い日曜日とあって、写真の手前でミストシャワーのサービスがありました。
9月1日撮影。
次回は外で咲いていた花を紹介します。
(つづく)
今日は芸術の秋を先取りして博物館と美術館のハシゴをしました。報告は後日。
この記事へのコメント
小梨
長さん
ムニンセンニンソウの花弁は細いです。普通のセンニンソウより花弁が長く、花糸も心なし長いようです。
shuuter
ランの栽培の初めごろに手がけたように記憶いたします。香が強かったように思います。
面白い蘭です。
長さん
フウランを栽培されていたんですね。
小さくて可愛いランです。夜に芳香を放つそうですね。
なおさん
ウリクサならうちの庭にも沢山生えているのですが、ツルウリクサは花が大きく見事ですね。
小笠原は東洋のガラパゴスと言われるように、いろいろ珍しいものが多く面白いですね。ヤギの食害が問題になっているような話を以前聞きましたが、センニンソウなら食べられずに済みそうですね。清楚な花が可愛らしいです。
ゲージツの秋ということでいろいろ見て回られたというのはいいですね。
信徳
フウラン、風に逆らわずに何処までも飛んで行きそうな花ですね。サギソウとどちらが飛んで行くのかな?
長さん
フウランは日本の気候にも適しているので、育てやすいんですね。つくば植物園の熱帯雨林植物温室の2階にはガラスを隔てて、ランの生育室が設けられており、その時期に開花しているランを温室側から見ることが出来るのです。ここでフウランを見たのは初めてです。
ウリクサはどこにもありそうですが、ツルウリクサは絶滅危惧種だそうです。
ムニンセンニンソウは父島と母島だけで、他の小さい島にはないそうです。このあたりに何か生育の秘密がありそうです。
長さん
フウランは小さい花で、野生のものは風に揺れそうですね。
着生蘭ですから、サギソウには負けそうです。
寿々木
nobara
そこはかとなく上品です。
距がバランスとっていますね。
ツルウリクサは園芸種のサマーウェーブそのもの
絶滅危惧種なんですね~
家の近所はみなさんそのサマーウェーブを垂らして楽しんでいます。私は時すでに遅く、入手できませんでした。普通のセンニンソウが上水を真白く彩ってきています。
長さん
フウランは日本にも分布していますから、長い口吻を持って、受粉を媒介する夜蛾がいるのですね。
長さん
フウランはちいさな花ですが、純白で気品が感じられます。
サマーウェーブってトレニアの交配種なんですってね。トレニアもツルウリクサ属ですものね。
玉川上水の報告の中でセンニンソウがたくさん咲いていましたね。
mori-sanpo
実際に咲いている姿を見たくなりました。
eko
キリタもストレプトカーパスに似た可愛い花が咲きますね。
ツルウリクサ、初めて見ました。絶滅危惧種なんですね。
ムニンセンニンソウ、普通のセンニンソウより花びらが細いですね。センニンソウ、今が盛りにあちこちで見かけます。
ケン坊
いろんな花に出会えて満足ですね...ケン坊も花を見るのは好きですが、あまり掘り下げて観賞してなかったので、折角の長さんの解説付きの写真も”凄い”と思いますが解説部分は頭に残らず...申し訳ないようです。ゴメンね!
無門
フウランは富貴蘭
その香りは
品があって素晴らしいですね
hanasaku
フウランは人の顔みたいです。
色白美人さんなのですね。
夜に芳香を出すのですね。
どんな香りがするのかな・・・
ツルウリクサは本当に美しく咲いていますね。
キリタ・タミアナはとても可愛いです。
見たいです。
ムニンセンニンソウは少し寂しげに咲いているのですね。
大きな白髭になるのですね!
長さん
フウランやキリタ・タミアナは可愛い花でしょう。ぜひ、葉姿も含めて観察してほしいものです。
長さん
フウランはお好きですか。育てるのが簡単そうですよ。
キリタはなかなか可愛い花でした。ツルウリクサはトレニアの仲間なんですよ。
小笠原諸島には、独特な変化をした固有種が多いのです。どこからいつ頃伝わったのでしょうね。
長さん
ここに紹介した花は野山には咲いていませんから、覚えようとしてはいけません(笑)。色々な花があるなー、で良いのではないでしょうか。
長さん
フウランの栽培は昔、お金持ちの趣味だったようで、「貴」の文字が入ったらしいですよ。
長さん
フウランの中央部が人の顔に見えましたか。全体を見ると妖精が飛んでいるようにも見えます。甘い香りだそうですが、実際の所は知りません。
ツルウリクサは和製トレニアと言って良いかも知れません。
キリタ・タミアナはセントポーリアの葉に毛を生やしたような表情をしているんです。
ムニンセンニンソウは普通のセンニンソウより大きいのですが、花弁が細いから寂しげな印象なのでしょうね。
りりい
予想があっていて、ヤッターという感じです。(あまり花の名前を知らないので、こんなことでも喜びが大きかったです)
長さん
予想が当たって良かったですね。ツルウリクサみたいなラッパ状の花はゴマノハグサ科の場合が多いです。トレニア属は和名でツルウリクサ属と言うそうです。