夏の信州4人旅(12) 塩田の館、龍光院

 5月23日、信州の塩田平を散策中です。
 昼食は市の施設塩田の館にしました。建物は養蚕農家風で、観光案内所と無料休憩施設です。右下は、塩田の館の前にある農業用水用溜池です。塩田平には数多くの溜池があります。
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 館内の北条庵でnobaraさんもお薦めの里帰りそばをいただきました。
 お蕎麦を待つ間、窓から塩田平を眺めます。
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この量なら完食できました。クルミだれは別注文。
お焼きは2つしか入手できませんでした(写真なし)。
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里帰りそばの由来(上田市のHPから)
 1706年(宝永3年)、江戸幕府は、上田藩主仙石氏と兵庫県 出石(いずし)藩主松平氏とのお国替えを命じました。出石藩も財政的には大変厳しかったため、人々の生活には、麦、大豆、そばなど裏作が大切でした。仙石氏は、在来のそば作りに上田から連れて行ったそば職人の技法を加え、今や関西で最も著名なそば処として発展する端緒をつくりました。この信州そばを白い「出石焼き」の皿にのせて出したものが、出石町(現在の豊岡市)の名物「皿そば」の始まりなのです。
 上田市と出石町(現在の豊岡市)は1979年(昭和54年)姉妹都市となりましたが、この縁で平成11年(1999年)、上田市の西塩田地区営農活性化推進組合の12名の女性たちが「この皿そばを上田市で始めよう!」と活動を始めました。同組合女性部は、それから1年半のそば打ちの修行を積み、ついにそば処を開業することとなりました。
 この純手打ちそばは、このような300年の歴史を刻んで 再び上田市へ「里帰り」したということから、「里帰りそば」と呼ばれているのです。

画像 塩田平は、読売新聞大坂発刊50周年記念事業として選定した「遊歩百選」に認定されています。
 車で回るのではなく、ゆっくり歩いて回りたい観光地という事のようです。

 下は、塩田の館のディスプレー。
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 昼食後、近くの龍光院へ。
 龍光院は塩田北条氏の菩提寺で、弘安5年(1282)、臨済宗の寺として創建(後に曹洞宗に改宗)。重文はないとのことなので、山門と、樹齢600年を誇るケヤキの木だけを見学(右の樹、幹周りは7m)。
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山門の付近に、カキドオシがたくさん咲いていました。
垣通し、シソ科カキドオシ属のつる性多年草。花茎は開花後に倒れて、
つるとなり、垣根をつき通してどんどん伸びることに由来。
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 次は前山寺を訪ねます。
 (つづく)


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近所の花

ヒューケラ(ユキノシタ科の常緑多年草)
北アメリカ原産。観葉植物としても楽しめる。
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アマミヒイラギモチ(奄美柊黐、モチノキ科の常緑低木)
1枚の葉は親指~小指くらいのサイズ。別名ヒメヒイラギ(姫柊)
クリスマスホーリーの仲間らしい。
ヒイラギは葉が対生で、ヒイラギモチは互生。
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キョウガノコ(京鹿子、バラ科シモツケソウ属の多年草)
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キョウガノコは6月9日と6月23日の誕生花。
但し、諸説あり、誕生花:日に定説はないようです。

この記事へのコメント

  • なおさん

    立派な造りの観光・休憩施設があるのですね。その土地にふさわしい趣です。山の方では田んぼにじかに水を入れるとつめたいので、水温を上げるために池で水をためておくのがあるところがありますね。
     蕎麦にもいろいろな由来と歴史があるのですね。ふるさとに里帰りした蕎麦ですか。

     600年のケヤキというのも素晴らしいですね。僕も先日のおでかけで大きい樹をいろいろ見てきました。

     カキドオシはこちらの雑木林でもよく見ますが、可愛らしいです。花の頃は丈も低いので、割と大輪に見えますね。僕の場合は恥のカキドオシですのでコマリモノです。
     ヒューケラは花も葉も楽しめますね。日本産のズダヤクシュも見てきました。
     キョウガノコももこもこの花が可愛いです。山で見るシモツケソウはいいですよね。伊吹山の群落も見に行きたいものです。
    2013年06月09日 05:41
  • 信徳

    塩田平は美味しい米どころと聞いています。りんごも美味しいのではないでしょうか。灌漑用水など昔の人は考えてきたのでしょう。信州は蕎麦が美味しいですね。
    2013年06月09日 06:14
  • 寿々木

    里帰りソバ、初めて聞きます。お皿に盛って出てくるのですか。ワンコソバと感じが似ているのでしょうか。
    2013年06月09日 07:55
  • ちょう

    なおさん、コメントありがとうございます。
    溜池の多さは讃岐平野を思い出しました。あちらはうどん、こちらは皿そばですが・・・。
    この歳になっても恥のカキドオシばかりでなく、冷や汗もカキドオシです。
    今度はどちらへお出かけでしたか。ズダヤクシュやシモツケソウもご覧になりましたか。
    2013年06月09日 08:17
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    果樹はりんごを始め、あんず、ぶどう、くるみなどが作られているようです。
    冷たい水を溜めて温めてから農業用水として利用しているんですね。そばもあちこちで作られているようです。
    2013年06月09日 08:24
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    里帰りそばはここだけのネーミングのようです。ワンコそばの場合は、女性がそばから次々と補給してくれますね。ここは盛り切りなんです。
    2013年06月09日 08:27
  • Tatehiko

    養蚕農家風という建物は瓦葺のものでしたか?
    土地が変われば養蚕農家も違うのですね。
    近年は養蚕も環境つくりが機械化されて適応力が出来たからでしょうが・・・茅葺の家屋が、普通だったように思いました。
    2013年06月09日 09:16
  • 長さん

    Tatehikoさん、コメントありがとうございます。
    養蚕農家は2階が広い茅葺屋根が普通でしたね。今は葺替えが大変なので、瓦葺きにしたのでしょう。自治体の箱物ですから維持費もバカにならないのではないでしょうか。
    2013年06月09日 10:15
  • shizuo

    北条庵ののれんをくぐり…。
    長さんイイですね~、お薦めの里帰りそば。
    このチョッと待つ時間が、またイイんですよね^^。

    「里帰りそば」の由来よくわかりました。
    夏の信州4人旅、まだまだ続くんですね~♪
    2013年06月09日 10:19
  • mori-sanpo

    里帰りそばの記事を興味深く読ませていただきました。
     乗鞍の水車のある蕎麦の名店で、皿に盛られた蕎麦を食べたことがありましたが、その時の蕎麦が生きもののようにピチピチしていたことを思い出しました。
     ヒューケラとキョウガノコ、どちらも一見地味ですが味わいのある花ですね。
    2013年06月09日 10:40
  • nobara

    塩田の館、味わわれましたか?
    素朴で地元の婦人会?の感じが溢れてますね。
    お国替えでよその文化がその地で息づく、
    そんな事が日本各地で起きたことでしょうね~
    出石そばを知ってらっしゃる方も多いと思います。
    信州と云えばおやきですよね~
    茄子と野沢菜が好きです。
    奄美ヒイラギモチ、葉っぱが可愛いです。
    棘がなかったらキョウガノコですね♪
    ヒューケラも趣がありますね~
    2013年06月09日 12:26
  • ポン太

    何度か出石で蕎麦を食べました。おいしい蕎麦でした。
    里帰りそばの由来良くわかりました。各地の文化がこうして交流しているのですね。
    カキドオシ、見たことがあるような無いような、。
    2013年06月09日 14:28
  • 長さん

    shizuoさん、コメントありがとうございます。
    地元の奥さんたちが2年間頑張って作り出した「里帰りそば」、今は人気のお蕎麦になりました。
    2013年06月09日 16:09
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    乗鞍の中之屋ですか?私も長野県(場所は忘れてしまった)でお皿に盛られた蕎麦を食べたことがあります。ガイドブックで人気の店だったのですが、味はいまいち。人気が出ると手抜きをする店があるのは困ったことです。
    2013年06月09日 16:16
  • 無門

    こんにちは

    里帰り
    なるほど素直で
    面白い命名ですね
    いや
    むしろ誇りに思っているのかな
    2013年06月09日 16:22
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    素朴な蕎麦の味でした。クルミだれも良いですね。お焼きは売れ残りが2種類1個ずつで、半分にカットしてもらいました。
    アマミヒイラギモチ、初めて見ました。ミニのヒイラギ方思っちゃいました。
    ヒューケラは観葉植物としても楽しめますね。
    2013年06月09日 16:33
  • 長さん

    ポン太さん、コメントありがとうございます。
    出石でお蕎麦を楽しまれましたか。それが信州蕎麦の味なんですよね。
    カキドオシはもう咲いていないと思います。来年のお楽しみですね。
    2013年06月09日 16:36
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    出石の伝統であるお皿に盛られた里帰りそばは情緒があります。お皿には真田の六文銭がデザイン化されて書かれていました。
    2013年06月09日 16:42
  • eko

    信州といえばやはりお蕎麦ですね。里帰り蕎麦の由来なるほどと拝見しました。お国替えで文化が違う土地に根づいたのですね。
    お焼きも美味しいので好きです。信州へ行くと食べますね。
    カキドオシがありましたか。こちらよりやはり季節が遅いですね。
    ヒューケラ、地味ですが可愛い花ですね。葉っぱも楽しめます。私も撮ってきました。
    キョウガノコ、シモツケ咲いていますね。
    2013年06月09日 17:12
  • hanasaku

    こんにちは
    溜池に映った緑がとても美しいです。
    ここも古い歴史があるのですね。
    あのお蕎麦食べてみたいです。

    大好きツボサンゴが咲いてます!
    もう座り込んで動けなくなっちゃう花です。
    2013年06月09日 17:22
  • ケン坊

    こんにちは。
    お蕎麦の乗ったお皿が5個で一人前ですか? 写真見てビックリしました。盛岡のわんこそばみたいに小分けしてあるんでしょうか? 
    ”里帰りそば”というネーミングが好きですね~
    キョウガノコの花、昨日ケン坊も見てきました...何かと一緒に掲載できればと思ってます。
    2013年06月09日 17:53
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    里帰りそば、今で言う異文化交流でしょうね。お皿に真田の六文銭がデザインされていてなるほどと思いました。
    信州の春は3~4週間遅い感じがしました。
    キョウガノコは好きな花なんですよ。
    2013年06月09日 18:02
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    水面から反射する風景は、反射波の角度が単一になる関係か、実際より綺麗に写りますね。
    ここのお蕎麦、素朴な味です。
    ツボサンゴ、お好きですか。小さい花ですから、マクロ撮影が楽しくなりますね。
    2013年06月09日 18:09
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    小皿に盛られた蕎麦、5皿で1人前ですから、わんこそばとはシステムが違います。追加は1皿単位でした。
    キョウガノコ、栃木県ですから、シモツケとセットでアップして下さい(笑)。
    2013年06月09日 18:13
  • shuuter

    出石のわんこそば 食べましたよ。

    上田市に出かけたときは「里帰りそば」食べてみたいです。

    ワンコソバ風になっているのでしょうか。
    2013年06月09日 18:17
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    出石は御地から近いですね。出石蕎麦も皿そばで、1人前5皿程度と聞いていますから、里帰りそばと同じスタイルですね。わんこそばというのは、食べるそばから補給してくれるスタイルですから、皿そばとはちょっと違いますね。
    2013年06月09日 18:31
  • りりい

    「里帰りそば」初めは文字通り、お嫁さんが里帰りしたときに食べるそばだと思いましたが、全然違っていました。
    国替えからつながる謂われのあるおそばだったんですね。
    最近、そうめんは食べますが、おそばと縁がありません。
    愛知県から長野県は近いのですが・・・。
    2013年06月09日 19:47
  • 長さん

    りりいさん、コメントありがとうございます。
    里帰りしたお嫁さんが食べる蕎麦だとあまり売れませんね(笑)。
    お蕎麦が嫌いというのではなく、食べたいものがそうめんに偏っていると言うことでしょうか。
    2013年06月09日 21:22
  • 花咲か爺

    もともと、出石の皿蕎麦も信州から来たそば職人の技法が在来のそば打ちの技術に加えられ誕生し、その後出石焼きが始まり白地の小皿に盛る様式が確立され各店で出される皿の絵も面白い物があります。お里帰りとは又、楽しい話ですね。大阪からもそれ程遠くないので出石へは良く出かけます。薬味が、生卵、ワサビ、大根おろし、トロロ芋などが出されますが、上田の方でも同じ様な薬味で召し上がられたのでしょうか、出石では1人前5皿から好きなだけ頂くのですが、1軒では10皿ぐらいを食べて、何軒も梯子して味比べをするのも楽しみな味わい方です。
    2013年06月10日 15:26
  • 長さん

    花咲か爺さん、コメントありがとうございます。
    出石皿そばの様式や食べ方がよく分かりました。
    ここの里帰りそばは写真の通りで、薬味はネギだけ。それにフキや漬け物が添えられていました。5皿が基本で、追加1皿毎に120円でした。
    2013年06月10日 17:44

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