初夏の信州4人旅(16) 鹿教湯温泉・文殊堂・薬師堂

画像 5月23日、信州上田の塩田平を見て回った後、16時前に鹿教湯温泉に到着しました。✳鹿教湯温泉=かけゆおんせん。
 近年リニューアルされて12階建てのビルになった創業400年の老舗にチェックイン(右)。
  ここはnobaraさんのレポート(5月9日の記事=こちらと、10日の記事=こちら)によると、山野草の花が沢山見られたそうです。
 部屋に荷物を置き、一眼レフを持って出かけたのですが・・・。
 ホテルを出て、右手へ。湯坂を下る途中に文殊の湯(公共浴場・源泉跡)があり、その入口付近で、ミヤマホタルカズラ(深山蛍葛、ムラサキ科の常緑低木、ヨーロッパ南部原産)が咲いていました。
 湯坂を下ると、内山川を渡る屋根付きの橋があります。これが五台橋で、現世と神の世界を結ぶ橋として知られているそうです。
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 橋を渡った先に、ヒメウツギ(姫空木、アジサイ科の落葉低木)が咲いていました。 と、めぼしい花はこれだけ。右下は、フタバアオイ? → ノブキの葉と分かりました。菜の花さん、ありがとうございました。
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 川沿いに緩やかな坂を登って右手に折れるとやがて文殊堂です。江戸中期、元禄時代に建てられたもので、長野県の県宝に指定されています。
 画像をクリックすると、文殊堂の説明がご覧いただけます。
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 向拝(登り口で拝むところ)の天井には、迫力ある龍の絵が描かれていました。右下は、文殊堂の内部です。
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 文殊堂の奥、2つめの屋根付き橋を渡った先に薬師堂があり、薬師如来が安置されています。多分、文殊堂と同時代の建物でしょう。堂内にはも薬師如来の両脇に、古い仁王像がありました。
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 文殊堂と薬師堂の中間にある沢筋を下ります。途中で、大きなイタヤカエデの葉にぶつぶつがたくさん並んでいました。調べてみたら、フシダニによって作られた虫えい(虫こぶ)で、イタヤカエデハイボフシというものと分かりました。
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 湯坂を戻る途中で、木の枝に奇妙なものを見つけました。これも調べてみました。
 黄土色の部分がヒモワタカイガラムシの雌で、身体から白い粘りけのある繊維質を分泌しているところです。中には卵が隠されています。ところで、この木は何でしょう? → ケヤキと分かりました(by nobaraさん)
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 と言うわけで、花の代わりに変なものを見ちゃいました。
 散歩から戻って、食事前に温泉です(内湯と、ガラス越しの露天風呂)。スポーツジムやプールもあり、連泊やリピーターが多いのだとか。
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 このホテルの食事のコンセプトは「好きなものを好きなだけ」ということで、夕食・朝食ともバイキングでした。
 信州の地ビール「おらほの丘」と「浅間連峰」を夫婦でシェア。右下は、ヘルシーなものを選んだ朝食。
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 明朝、小布施に向かいます。
 (つづく)


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近所の花

記事が地味だったので、派手目の花を選んでみました。

パンドレア・ヤスミノイデス(ノウゼンカズラ科の常緑低木)
和名はナンテンソケイ(南天素馨)、ソケイノウゼン(素馨凌霄花)
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アメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花、ノウゼンカズラ科)
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モナルダ.(シソ科の宿根草)
和名ヤグルマハッカ(矢車薄荷)、 タイマツバナ(松明花)、別名 ベルガモット
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この記事へのコメント

  • 信徳

    お早う御座います。
    鹿教湯温泉に相応しい内容で良かったですよ。近くのゴルフ場には良く行ったのですがこの温泉には行った事がありません。付近のゴルフ場にも季節の山野草が咲きゴルフしながら山野草の撮影を良くしたものでした。タイマツソウやアメリカノウゼンカズラがもう咲いているのですか、早いですね。
    2013年06月13日 04:58
  • なおさん

    鹿が傷をいやしたという温泉というと、ひなびた湯治場を連想するのですが、立派なビルになってしまっているのですねえ。
     いろいろ虫こぶやら、カイガラムシやら面白いものも見付けましたか。
     御近所の花はヤスミナノデス、というのでなくいろいろ咲いているのがうれしいですね。
    2013年06月13日 06:47
  • 寿々木

    花が少なかったですか、残念でした。深山ホタルカズラ綺麗ですね、初めて見ました。
    2013年06月13日 07:21
  • コスモス

    1ヶ月も経っていないのに、花が少なかったのですか。移り変わりが早いですね。奇妙なものの発見はさすが長さんですね。
    このあたりは行ったことがないので、名所は初耳の所ばかりです。鹿教湯温泉など、ふりがなをふってもらえると嬉しいです。
    2013年06月13日 07:52
  • nobara

    約1ヶ月だとめまぐるしい変化がありますね。
    鹿教湯温泉には温泉リハビリ病院があり
    ちいさなところにしてはお若い方が多いようです。
    私は最初、何か学校でもあるのかしら?と
    思いましたがPTさんなどの療法士さん達でした。
    カイガラムシはこそげとって潰すと・・
    中から赤い液体(血液?とは違うのかしら)が
    出てキモイです。こそげとるしか方法がない?
    ケヤキの葉ににていますね~??
    パンドレア、カワイイ♪
    モナルダ、こちらの公園際に大群落が(3色)
    あるんですよ。鹿教湯、普通読めませんね~
    2013年06月13日 08:39
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    この旅館は昔泊まったことがあるようです(妻が覚えていた)。山野草、期待していったんですが、木々が葉を茂らせると共に日光がさえぎられたためか、全くダメでした。
    近所ではもう夏の花が咲き始めています。
    2013年06月13日 09:57
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    限られた敷地で部屋数を増やすとなると、上に伸ばすしかないようです。
    花の代わりに虫こぶや害虫を見つけてしまいました。
    パンドレア・ヤスミノイデス、脳が休みかけていますから、覚えにくいですね。
    2013年06月13日 10:03
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    木が茂るに従って、花は終わってしまったようです。
    ミヤマホタルカズラは、花弁の側面が白いタイプのほうが良く流通しているようです。
    2013年06月13日 10:06
  • 長さん

    コスモスさん、コメントありがとうございます。
    西向きの斜面で、木の葉が茂ると日差しが通らないので、花が全くと言って良いほどありませんでした。
    鹿教湯(かけゆ)はふ普通読めませんね。失礼しました。昔、一人の猟師が鹿の後を付いていったら温泉があったのだとか。それから鹿が教えてくれた湯、鹿教湯となったとのことです。
    2013年06月13日 10:11
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    このホテルも温泉リハビリに力を入れているようで、温水プールやジムが備えてあり、ジムの専任者が配置されていました。朝は多くの人たちがジムで運動をされていました。
    花を期待したんですが、葉が茂ると日光が来ないので、早春のは内外は難しいのでしょう。
    昔、サルスベリにカイガラムシが付いて往生しました。それよりは大型のカイガラムシでした。ケヤキの木ですか。黒い木肌に惑わされました。
    2013年06月13日 10:18
  • 無門

    こんにちは

    草花は一週間すると
    様相が変わることも有りますね
    期待していたものが見つからない代わり
    意外なものに出合ったり
    山の散歩は楽しいものでね
    2013年06月13日 10:31
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    春の木漏れ日で咲いていた花も、葉が茂ると共に姿を消しました。東向きや南向きの斜面ならまだましでしょうが、西向き斜面の辛いところです。
    でも、何か見つけようという目が新発見を呼び込みました。
    2013年06月13日 11:23
  • mori-sanpo

    信州には数えきれないほどの温泉がありますね。
     鹿教湯温泉にはまだ行ったことがありませんが、5月の連休あたりに山野草が多く見られるのは魅力的ですね。
     また、神の世界と結ぶといわれる五台橋、渡ってみたくなりました。
    2013年06月13日 12:23
  • shuuer

    台風が雨を運んでくれると期待したのですが、空振りです。
    アメリカノウゼンカツラが咲きだしましたか。ノウゼンカツラは夏の花 今日 猛暑日になりそうです。
    体調管理に気を付けたいです。
    2013年06月13日 13:18
  • 花咲か爺

    フシダニやカイガラムシは普段見る事がありませんから、何だろうと思ってしまいますね。それにしてもnobaraさんは何でも良くご存知ですね。旅先で味わう地ビール、此れも楽しみですね。ベルガモットで覚えていますが、此れの別名も沢山ありますね。
    2013年06月13日 16:20
  • ケン坊

    こんにちは。
    バイキングが一番良いです...好きなものを好きなだけ、旅先ではこれが最高です。
    土地の名物料理はホテル外で食べれば良いことだし...ホテルは温泉と部屋が良ければね。
    2013年06月13日 17:23
  • eko

    鹿教湯温泉、かけゆとは読めませんね。
    それにしても立派なホテルですね。バイキングの方が自由に選べて量も自分に合わせられるので良いですね。私はついつい多く取りすぎてしまいます(笑)
    ミヤマホタルカズラ、いい花色です。初めて見ました。
    カイガラムシたくさんついていますね。これは削ぎとって潰すしかないですが、中から液体が気持ち悪いです。
    パンドレア・ヤスミノイデス、花色が可愛いですね。
    ノウゼンカズラにモナルダも咲いているんですね。まだ見ていません。探してみます。
    2013年06月13日 17:52
  • hanasaku

    こんばんは
    ヒメウツギの真っ白い姿が美しいです。
    文殊堂は鬱蒼とした中にあるのですね。
    橋も木で出来ていてタイムスリップしたみたいです。
    ホテルで現代に戻ってこられました。
    露天風呂がとっても気持ち良さそうです。
    イタヤカエデハイボフシを見たらカユカユしてきたのでこのお風呂に入りたいです(笑)
    夏の花が咲き始めましたね。
    明日は小布施なのですね。
    とても楽しみです!
    2013年06月13日 18:57
  • あうら

    ジムやプールがあり「好きなものを好きなだけ」というコンセプトがいいですね。
    ご近所のお花も華やか♪
    「記事が地味だったので」って?そんなことないで~す♪
    2013年06月13日 19:21
  • りりい

    最初の近代的ビルの写真を見ると、湯治ができる温泉というイメージとはかけ離れています。
    若い頃、旅行会社に勤めていた時代があるので、地名には比較的強いです。研修があって勉強しました。信州~東北地方は難しい地名が多かったです。
    文殊堂、頭がよくなりそう。
    2013年06月13日 20:32
  • 長さん

    mori-sanpoさん、コメントありがとうございます。
    鹿教湯温泉は近くに有名な高原がありますから、春夏秋の行楽の中継地としても活用できるのではないでしょうか。
    五台橋の手前は世俗の温泉、渡ると静かな森と雰囲気が一変します。
    2013年06月13日 21:22
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    関西は猛暑日だったようですね。こちらは雨はさほどではなかったですが、台風接近で風が強かったです。
    ノウゼンカズラなど夏の花が咲き始めました。
    お互い、夏風邪に注意しましょうね。
    2013年06月13日 21:24
  • 長さん

    花咲か爺さん、コメントありがとうございます。
    花の代わりに変な虫を発見してしまいました。
    地ビールはちょっと割高でしたが、こくがあって美味しかったですよ。
    カタカナではなく松明花がぴったりくるような感じがします。
    2013年06月13日 21:27
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    糖尿病予備群の私は食事に色々気を使っていますから、バイキングは歓迎なんです。今回は体脂肪の原因となる糖質(穀物類)を取らないようなメニューで満足しました。
    2013年06月13日 21:31
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    旅館の食事って、量が多すぎますよね。宿泊費を下げてバイキングにしてもらった方が、リーズナブルだと思うのです。
    ミヤマホタルカズラは「深山」と付いていますが、実はヨーロッパ南部の原産なんです。
    ノウゼンカズラは橙色の花の方を良く目にします。モナルダもきっと見つかりますよ。
    2013年06月13日 21:36
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    ヒメウツギはアップで撮りたかったのですが、コントラストが強すぎて失敗しました。
    屋根付きの橋は珍しいですね。橋を渡って江戸時代へ、そして橋を戻って現代にタイムスリップです。
    平日の温泉旅館、男性の露天風呂は貸し切り状態です。
    花の町小布施、ご存じですか。
    2013年06月13日 21:40
  • 長さん

    あうらさん、コメントありがとうございます。
    この温泉はリハビリのリピーターが多いのだとか。創業400年の老舗も現代のニーズに合わせた経営方針が必要なんですね。
    2013年06月13日 21:45
  • 長さん

    りりいさん、コメントありがとうございます。
    この旅館は鹿教湯温泉で最大規模のようです。リピーターも結構おられるようです。
    旅行会社にお勤めでしたか。それじゃ、私の勤めていた航空会社もお世話になったんですね。ありがとうございました(笑)。
    文殊菩薩は知恵を司る仏様でしたね。
    2013年06月13日 21:51
  • 菜の花

    ずっと拝見だけでしたので、コメントを入れるのを尻込みしていたのですが・・・
     フタバアオイ?はノブキかと。どなたからもコメントが入らないとそこばかり気になってしまいました。
    2013年06月13日 21:54
  • 長さん

    菜の花さん、コメントありがとうございます。
    ノブキの若い葉ですか。こんな所にフタバアオイがあるはずないと思っていたんですよ。ご教示、感謝します。
    2013年06月13日 21:57
  • ポン太

    鹿教湯温泉というとひなびた旅館をなんとなくイメージしていたのですが立派なビルで吃驚。
    温泉に行く時もいろいろなものを見つけますね。さすが長さん、奇妙なもので終わらないで後でちゃんと調べるのですね。見習わなくてはなりません。
    ノウゼンカズラが咲き始めましたね。こちらでも見かけます。
    2013年06月13日 22:35
  • 小梨

    五台橋と近代的なホテルの建物、対照的ですね。
    虫こぶやら、なにやら、面白いですね。
    2013年06月13日 22:54
  • 長さん

    ポン太さん、コメントありがとうございます。
    このホテル以外は従来形式の旅館でした。ここは昔泊まったことがあるのです。
    はい、転んでもただでは起きない質なんです(笑)。
    2013年06月13日 23:39
  • 長さん

    小梨さん、コメントありがとうございます。
    このホテルは鹿教湯温泉のイメージを壊すかも知れませんねー。
    虫こぶは一時的に植物に寄生する昆虫の住処なんですが、特定の虫は特定の植物に寄生するという面白い習性があるそうです。
    2013年06月13日 23:42

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