パンテオン

イタリア旅行記(10) 3月6日(火)
 ナヴォーナ広場から徒歩5分ほどでロトンダ広場に到着します。ここにもオベリスクを配した噴水がありました。
 泉水盤は16世紀、彫刻を配したオベリスクが建てられたのは1711年。オベリスクはエジプトからの戦利品です。
 噴水の奥にある列柱式の建物が有名なパンテオンです。
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 パンテオンは古代ローマ時代のすべての神々を祭る神殿で、皇帝アウグトゥスの腹心アグリッパによって紀元前27年に建てられたもの。ハドリアヌス帝によって紀元123年に改修されていますが、2000年も前のものが完全な形で残っています。

 パンテオンの内部です。2枚とも3枚の写真を合成。
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 入口方向です。
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 窓はなく、ドームの頂上に穴が空いているだけ。
 この日は雨なので、穴の真下は雨に濡れ、立ち入り禁止でした。

 床からドーム頂上まで43.3m、ドームの直径も43.3m。

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 左下、多くの聖母子像を描いたラファエロ・サンティ(1483~1520)の墓。右下、全イタリアを統一した初代国王ヴィットリオ・エマヌエーレ2世(1820~1878)の墓。
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 (つづく)

この記事へのコメント

  • なおさん

    紀元前からの建て物が、修復をされながらもいまでも立派に建っているというのが凄いですよねえ。日本のように地震や火事や戦争など多かったところでは、なかなか残りませんよね。

     パンテオンの内部の様子も素晴らしいですが、ドームに屋根がないのですか。雨の日は床が水浸しになるというのも凄いですねえ。「古屋の漏り」なんてものではないですね。
    2013年03月28日 05:27
  • 寿々木

    パンテオンの名は私も聞いたことがありますが、宮殿だろうと思っていました。宮殿なのですね。興味深く拝見しました。
    2013年03月28日 07:40
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    イタリアも火山国ですから地震はあったのですが、ドーム天井の強さが証明されたということなのでしょうね。
    窓を作らず、ドームの穴を天窓としたのですね。現代なら透明のカバーでもするのでしょうが、紀元前の建築ですからね。
    2013年03月28日 08:19
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    宮殿ではなく、神殿だったのですよ。ローマ時代は、色々なものを神とした多神教だったので、その神々を祀るための建物なんです。
    2013年03月28日 08:23
  • eko

    パンテノン神殿も有名な場所ですね。どこへ行っても見所満載で、建物が素晴らしいです。窓がなくて天井に穴が開いているだけとは驚きました。
    イタリアも地震国なのに古い時代の建造物がたくさん残って維持管理されていますね。
    2013年03月28日 08:56
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    内部は窓がなく、ドームに空いた天窓だけで神秘的な雰囲気を出そうとの設計思想なのでしょうね。これが、ドーム構造と相まって耐震構造となったのですね。
    2013年03月28日 09:51
  • nobara

    パンテノン、オベリスク越しが新鮮でした。
    これの前はなぁんにもないのだと思ってましたから
    天窓がそのままというのも
    なんだかおおらかな感じがしますが?
    いい方法があると思いますが
    そこがまたいいのでしょうか・・・・
    2013年03月28日 11:10
  • shuuter

    バンテオン神殿 真ん中の穴から灯りがとりこめますが、内部の灯りはどのようになっているのですか。
    建てられた当時の状態がわかれば知りたいですね。
    2013年03月28日 12:01
  • あいべん

    次にイタリア旅行する人のガイドブックに
    なりますね。(^^)。
    長さんらしく資料細かく分析してますね。
    2013年03月28日 13:07
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    ここのオベリスクは小さいものでしたから、記憶に残らないかも知れません。というか、パンテオンの記憶の方が強いです。
    雨が入るからドームの穴を何とかしたい、というのは現代人の発想なのかも知れませんね。
    2013年03月28日 14:41
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    パンテオンはドームの穴からの太陽光だけだったのでしょう。ですから、天気が悪ければ暗かったのです。現在は各所に間接照明が用いられていました。
    2013年03月28日 14:44
  • 長さん

    あいべんさん、コメントありがとうございます。
    写真だけで説明は簡単にした方が良いのですが、少々付け加えたくなるのは悪い癖かも。
    2013年03月28日 14:46
  • ポン太

    パンテオン神殿、2000年以上も前に建てられて今こうしてそのままの姿で残っているのはすごいですね、
    教科書(高校?中学?)のこの写真が載っていたのを覚えています。パルテノン宮殿って覚えたような?定かではありません。
    内部がまた素晴らしいですね。長さんが苦労して合成写真にしてくれたのでよくわかります。
    ドームの頂上に穴があいているってびっくりしました。
    真下は雨にぬれ、、なんて、もっともっと降ったらどうなるんでしょう?
    2013年03月28日 17:02
  • 長さん

    ポン太さん、コメントありがとうございます。
    パンテオンは壁が非常に厚く、ドームの下部で6mあるそうですから、かなり頑丈な建物なんだそうです。
    パルテノン神殿とにていますが、それはギリシャのアクロポリスの丘に建つ列柱式神殿の方ですね。
    雨が止んだら水たまりを拭き取るらしいですよ。
    2013年03月28日 17:42
  • 無門

    こんにちは

    権謀術数
    激しい攻防の末
    やっと統一したイタリア
    建築技術の進歩も
    促したのでしょうね
    2013年03月28日 18:04
  • 信徳

    ドームの直径433m、天井の穴43.3mチャンと計算して設計されているのですね。昔から凄い建築設計されていたのでしょう。窓が無いのは不思議です。43mもの大きな耐震ガラスがなかったのでしょうか?
    2013年03月28日 18:33
  • ケン坊

    こんばんは。
    凄いですね~ 2千年前の建築物が多少の修理はしたとは言いながらも現代も見られるのは感激です。
    地震の少ない国なんでしょうか? それとも耐震技術が優れているとか...いずれにしても素晴しい建築技法ですよね。
    天井の穴? そうか~雨が漏るんですよね>笑< 言われれば当り前ですが、コレだけのドームなので採光のためかと思っちゃいました。
    2013年03月28日 19:19
  • hanasaku

    こんばんは
    2000年前のままですか!
    良くこんなに豪華な建物が造れたってびっくりしてます。
    2000年前の日本は・・・
    ひゃ~凄いです。
    雨でも傷まずにいるのも凄いです!
    2013年03月28日 19:51
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    2000年後もしっかり残っているものを造る建築技術って凄いですね。
    2013年03月28日 21:07
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    壁の厚さで支えると共に、上の方には下より軽い石を積み上げているのだそうです。ドーム部分は上に行くほど薄くしているとも。43mの耐震ガラス、作れたとしても重くてつぶれるでしょう。
    2013年03月28日 21:14
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    計算し尽くして作った構造だから何度かの地震にも耐えたんでしょうね。一方、コロッセオの方は地震で4階部分か崩れてしまったそうです。
    天窓は、普通の窓に比べ、3倍の採光効果があるといいますから、横窓が全くなくてもOKということなのですね。しかし、観光するには暗すぎるので、要所に照明がありますけれど。
    2013年03月28日 21:26
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    直径43mの空間を石造りで、かつ、柱なしで作れと言われたら、現代の建築家でも考え込んでしまうのではないでしょうか。それが2000年前にできたなんて、凄いですね。
    2013年03月28日 21:33
  • コスモス

    2000年も前の建物が残っているのはすごいことですね。
    何よりもパンテオンの中にラファエロのお墓があることに驚きです。先日TVで37歳の生涯と知ったばかりなので。
    2013年03月29日 07:53
  • 長さん

    コスモスさん、コメントありがとうございます。
    今、国立西洋美術館で日本初のラファエロ展をやっています。その一部を紹介したTV番組「ぶらぶら美術・博物館」を妻の録画で見ましたが、同じ番組だったかな。
    2013年03月29日 09:33
  • TOSSY

    いつも花日記にコメントありがとうございます
    イタリア紀行 懐かしく読ませていただいています
    若いころに行ったことがあるのです 天井に丸い窓で雨が降ったらどうなるのかなぁと不思議でしたが 雨は当然振り込むのですね
    ここで確か オルガン演奏を聞いたように覚えています お金は要求されましたが・・
    フィルムのオリンパス・ペンを持っていった遠い昔です
    内部ISO100では写りませんでした
    2013年04月15日 15:56
  • 長さん

    TOSSYさん、コメントありがとうございます。
    イタリアへお若い頃旅行されましたか。私も49年前に訪れているのですが、あまり変わっていませんでした。
    パンテオンの中で女性が歌を歌ってくれましたが、スピーカーを使わなくても大きく聞こえました。ドームが音響効果を高めているようです。
    オリンパス・ペン、懐かしいです。私も使っていました。
    2013年04月15日 23:36

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