クロアチア第2の都市 スプリット その2

クロアチア旅行記(35) 9月1日(その1)
 旅行6日目の朝です。10時にホテルを出発し、ドブロブニクへ向かいますので、朝8時にロビー集合でスプリットの世界遺産(囲み参照)を見て回ることになりました。
 クロアチア国立劇場(左下)やスプリット中央郵便局(右下)を見て、旧市街(デオクレティアヌス宮殿跡)の金の門(北門)へ向かいます。
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スプリットの世界遺産
 ローマ皇帝デオクレティアヌス(244?ー311年)が引退後の余生を過ごす宮殿をこの地に建てた。その後、ローマ帝国の衰退と共に廃墟と化した。7世紀に、スラブ系民族に襲撃され近郊から逃れてきた人々の避難場所になる。避難民は、宮殿の基礎部分はそのままに、その上に廃墟を建材にして家を建てて、町を築いていったので、古代と中世の建物が複雑に絡み合うような独自の街並みとなった。その特殊な成り立ちと、遺跡の歴史的価値から2000年に世界文化遺産に登録された。

 金の門です。一部が修復中のようでした。足場の囲いに描かれた絵が西部劇というのがミスマッチで面白い。
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 金の門の前に立つグルグール司教像。左足の親指に触ると幸運になるとの言い伝えがあり、ピカピカに輝いていました。
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 下は、金の門の裏側です。菱形とくさび形の石材を組み合わせて、水平の柱を作っているのが興味深い。右下は、金の門の上部ですが、現在も市民が生活しています。
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 金の門の先、細い路地を抜けて、ペリスティルという広場に向かいます。
 ペリスティルから見た大聖堂の鐘楼です(上下2枚を合成)。大聖堂はデオクレティアヌスの霊廟として建てられたが、8世紀にキリスト教の大聖堂として改築された。
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 左下の、正面はデオクレティアヌスの住居の玄関だった部分。右下は、玄関脇のスフィンクス(デオクレティアヌスがエジプト遠征の時に持ち帰ったという)。
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 銀の門(東門)付近から見た八角形の大聖堂です。
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 もう少し、宮殿跡を見学してみましょう。
 (つづく)

この記事へのコメント

  • あいべん

    落ち着いた?静かささえも感じるような
    宮殿跡ですね。
    世界遺産も結構小国には甘い基準で接していますが
    少し多すぎかな?
    日本にも幾つもありすぎでそのうち各県に一つ
    の時代が来そうな勢いで増えてますね。
    近くの醍醐寺三宝院も世界遺産なんです。
    2012年10月26日 19:32
  • 信徳

    いずこの国も・・・だと幸せになれると言われるとピカピカになってしまいます(触っているのは日本人だけかも?)。金の門、銀の門も面白いですね。
    2012年10月26日 20:08
  • eko

    ローマ皇帝の引退後の宮殿跡なんですか。
    金の門、修復された後を見てみたいですね。足場の絵が西部劇のガンマンとは面白い。
    グルグール司教像の左足の親指、幸運をと言われると誰しも触れてみたくなるこれ心情ですね。長さんは触られました?
    エジプトのスフィンクスがあるんですか。さすがローマ皇帝の権力は絶大ですね。
    大聖堂の鐘楼は見事な建築物ですね。
    2012年10月26日 20:35
  • hanasaku

    こんばんは
    不思議な歴史があるんですね!
    そのまま上に造っちゃった。
    掘ったら遺跡がいっぱい出てきそうな気がします。
    親指触られましたか?
    金の門の上にまだ住んでるって凄いです!
    あの窓が好きです。
    2012年10月26日 20:51
  • 長さん

    あいべんさん、コメントありがとうございます。
    早朝で観光客も少ないので、落ち着いた雰囲気と思われるかも知れませんね。
    古代ローマ時代の遺跡に人が住み着いたために、却って埋もれなくて済んだという見方も出来ますね。
    日本で各県に一つは無理でしょう。千葉県には何もないですよ。
    2012年10月26日 21:25
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    親指に触るのはキリスト教徒ですね。この司教は10世紀に教会でのスラブ語の使用禁止に異を唱え、クロアチア語で聖書を書いた人として知られています。
    2012年10月26日 21:31
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    この皇帝はキリスト教を弾圧したことでも知られています。
    司教の親指に触ると幸福になれると言われても、異教徒や無宗教の人には無理かも知れませんよ。
    このスフィンクス、本来はエジプトに返すべきでしょうね。
    2012年10月26日 21:35
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    宮殿跡を掘り返したらもっと前の遺跡が出てくるかも知れませんね。しかし、人が住んでいますから、発掘なんか出来ませんね。
    親指に触りましたが、クリスチャンではないのでねー。
    2012年10月26日 21:37
  • 火龍果

    今晩は~
    世界遺産と言われるものだけに
    うっとりするような建物ばかりですね。

    終活の記念に世界遺産長さん司祭コスプレ姿
    を見てみたかったですわ~・・・笑い

    写真から親指を日々パソコンから磨いて
    差し上げたのに~
    しかし日々丁寧な解説に驚きです。
    ポイントになる部分はメモで残されて
    いたのですか、かなりの量になったでしょう!
    大いなるマメさに脱帽!脱帽!
    2012年10月26日 22:02
  • ポン太

    スプリットの世界遺産って時代によっていろいろな変遷を経ているのですね。
    西部劇の絵ってこんなところに出てきて面白いですね。
    金の門の上部ってこんなところに今も市民が生活しているのですか?大聖堂の鐘楼美しいです。スフィンクスがあったりびりけんさんではないけれど、足を撫ぜるとなんて、、、面白いですね。
    2012年10月26日 22:03
  • 長さん

    火龍果さん、コメントありがとうございます。
    1,700年も前の建物なんて凄いものがありますね。
    私が司祭のコスプレなんかしたら、神を冒涜するものとして罰が当たるかも知れませんねー。
    記録した写真がメモ代わりです。その他はガイドブックとネット情報の受け売りですよ。
    2012年10月26日 23:36
  • 長さん

    ポン太さん、コメントありがとうございます。
    古代ローマ時代の遺跡の中で人々が生活しているなんて、ちょっと考えられないようなことが目の前に展開していました。しかもTVのアンテナが立っていたりして。
    びりけんさん、被災地でも話題になっていますね。
    2012年10月26日 23:40
  • ケン坊

    おはようございます。
    金の門(横柱)を裏側からみると何だか崩れ落ちそうで怖いですね。でも微妙なバランスも計算づくなんでしょうね。
    門の上で市民が生活するとは...まさかアパートでは無いですよね? 
    グルグール司教像も高いですね。人間との比較からすると5~6㍍くらいあるのかな?
    2012年10月27日 05:36
  • なおさん

    足袋?も6日めともなると、くたびれてくる頃でしょうが、環境になれてもくるのでそれほどでもないのでしょうか。あいかわらずあちこちたくさん見ていらっしゃいますね。
     遺跡に生活しているというのも凄いですが、住み心地はどうなのでしょうね。
     撫でると御利益がある、というのは日本でもいろいろありますね。川越でもお寺におびんずるさまの像があり、あちこち撫でられてぴかぴかになってます。
    2012年10月27日 07:06
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    門の横柱はアーチと同じつくり方ですが、1700年も崩れないのですから、力学的に計算しつくされているんでしょうね。
    門のあたりはかなりの厚さがあるので、人が住むには十分な広さだろうと思います。アパートではないと思うのですが…。
    司教像は7、8mはあるでしょうね。
    2012年10月27日 07:43
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    この日は移動距離が長いので、6時半起きでした。たしかに疲れが出てくるころで、写真もピンボケが出てきました。
    石の中に住んでいるんですから、冬は相当冷えると思いますね。
    日本にも撫でられて光っている象がありますね。イノシシの鼻なんてのもありました。
    2012年10月27日 07:48
  • 寿々木

    歴史を感じる建物が並んでますね。
    2012年10月27日 07:58
  • 無門

    こんにちは

    歴史が何層にも積み重なり
    交錯し
    混沌の中に刻まれた
    時の重みを感じますね
    2012年10月27日 08:28
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    1700年前、古代ローマ帝国の遺跡の中に住んでいるなんて、ある意味、うらやましい。
    2012年10月27日 08:57
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    遺跡の上に家を建てるなんて、石造りだからできる話で、日本の木の家では考えられませんよね。
    2012年10月27日 09:00
  • shuuter

    足の親指に触れると幸運が舞い込むなどと言われると触りたくなりますね。
    日本にもこの類 おおい様に思います。
    2012年10月27日 18:55
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    幸運に恵まれるとか、御利益があると聞くと、どこ国民もそれにあやかりたいと、銅像に触りたくなるんですね。
    2012年10月27日 19:22
  • りりい

    なでられて光っていたのは、イタリアのフィレンツェでイノシシの鼻がありました。それと同じくイタリアでヴェネツィアからミラノへ行く途中のヴェローナにある「ロミオとジュリエット」のジュリエットの像の胸です。触ると愛が叶うそうで、私にはその覚えはなかったけれど、つい並んで触らせてもらいました。(そのために、おみやげを買う時間がなくなってしまいました)
    この宮殿に住み着いた人には、古くて安全性にも問題があるので立ち退いてほしいけれど、経済的な理由で行き先がない人々がまだ残っていると聞きました。大半の人は退去されたとのこと。なにしろ世界遺産ですからね。
    2012年10月28日 14:45
  • 長さん

    りりいさん、コメントありがとうございます。
    像をなでのは洋の東西を問わないようですね。ジュリエットの胸に触りましたか。
    宮殿に住んでいる人にとって、世界遺産の指定は青天の霹靂だったかも知れませんね。しかし、ここに人が住み続けてきた歴史も含めての認定ですから、退去は強制できませんね。
    2012年10月28日 15:26

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