安房神社

 私たちが南房総に旅をしたのは1月23、24日でした。23日の夜、休暇村館山のロビーにPC(無線LAN)のサービスがあったので、皆さんのブログを拝見しました。その中で、ケン坊さんのブログに栃木県小山市にある安房神社が投稿されていました(こちら)。これは偶然、とばかりに、24日に本場の安房神社を参拝してきました。
 白く塗られた神明鳥居です。右の石柱に彫られた文字は東郷平八郎元帥の揮毫によるものだそうです。昭和8年建立、鋼鉄製。参道の奥に二の鳥居も見えますが、白く塗られた鳥居は初めて見ました。
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 安房神社の境内図です。上の宮と下の宮があり、上の宮の祭神は日本産業総祖神・天太玉命(あめのふとだまのみこと)とあり、何かすごい神様のようです。ちなみに、ここの住所は千葉県館山市大神宮!!
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 主祭神を祀る上の宮は吾谷山(あづちやま=写真・下の右上)を背にして建てられているようです。
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 手水舎の隣に建てられている由緒書です。
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 以下は由緒書からの抜粋ですが、阿波から移住したので、この地を同じ音の安房と名付けたようです。
 安房開拓の神として当社の下の宮に祀らるゝ天富命(あめのとみのみこと)は、天太玉命(あめのふとだまのみこと)の御孫にあたらせられる。天富命は四国の阿波国忌部(いんべ)族の一部を割いて関東地方に大移動を起し、最初に占拠されたのが房総半島の南端、即ち現在の安房神社の鎮座地であって茲に本拠を定めて祖神天太玉命の社を立てた後、次第に内地の方に進みこの半島に麻穀を播殖しその産業地域を拡められたのである。(穀はかじと読み、神道では神聖な木とされる。梶の木=カジノキのこと。紙などの原料になる)

 石段を登った先が上の宮の拝殿です(昭和52年築。鉄筋コンクリート造り)。庇は平成の大修造(平成21=2009年)の際に新築されたもの。左手前に写っているのは厳島社です。岩を刳り貫いてお祀りしてあるようです。
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 社殿によると、創始は神武天皇の御代だとか(約2600年前?)。その後(717年=奈良時代)、今の地に遷座されたそうです。厳島社はこの境内の中で一番歴史を感じさせる雰囲気でした。
 
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 拝殿(右)と本殿です。本殿は明治14年築、平成21年大修造。
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 拝殿とその内部です。
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 本殿と、その右手にある神饌所(明治41年築)です。
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 下の宮の拝殿です。祭神は天富命(あめのとみのみこと)。
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 下の宮の本殿です。
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 下の宮から下ってきました。石柱に勲一等と彫られており、社格の高さを物語っています。
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 昭和7年、境内に井戸を掘ろうとして偶然海食洞窟を利用した縄文時代の墓地が発見されたそうです。
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この記事へのコメント

  • ekomountain

    白い鳥居の神社、初めて見ました。
    広くてきれいな境内ですね。住所が大神宮、そのままです。
    由緒正しい、歴史のある神社なんですね。
    2012年02月11日 21:37
  • ケン坊

    やはり本場の安房神社は凄いですねというか立派です。境内も広そうで白い鳥居が一際目立ちます。やはり徳島の阿波と関係があったんですね。
    海食洞窟を利用した墓地とは...ビックリです。そんな洞窟が縄文時代からあったんですね。
    さすがに長さんです。神社仏閣も花と同様に写真も説明も手抜き無しのブログに敬服です。
    でも、ケン坊にはとても長さんの真似はできませんので、今までのスタイルで掲載する予定です。悪しからず!>笑<
    2012年02月11日 22:54
  • 長さん

    ekomountainさん、コメントありがとうございます。
    白い鳥居、ここだけとは限らないらしいですが、珍しいですね。
    2600年前の創建とは神話の世界ですが、平安時代からというのは時代を感じますね。
    2012年02月11日 22:59
  • 小梨

    確か鎌倉宮の鳥居が白かったと思いますが、ちょっと感じが違います。真っ白で形がシンプルで珍しい鳥居ですね。
    2012年02月11日 22:59
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    お詣りしたとコメントを残してから、ずいぶんとお待たせしてスミマセン。
    行ってビックリでして、古くて格式もある立派な神社だったんですよ。
    黒潮が流れて暖かい南房総は縄文の昔から住みやすかったんでしょうね。
    説明はネットからの抜書きですから、あまり褒められたものではないのです。
    2012年02月11日 23:05
  • 長さん

    小梨さん、コメントありがとうございます。
    鎌倉宮の鳥居をネットで検索してみました。確かに白塗りですね。一番上の部分が朱色に塗ってあるようですが、白と朱というのは大変珍しいと思いますよ。
    2012年02月11日 23:09
  • sisi

    安房神社の鳥居は、真っ白で素敵ですよ、よく見たら、綺麗を感じ阿んす。
    2012年02月12日 00:17
  • 目黒のおじいちゃん

    昭和8年はまだ生まれていなかった時代。古くは四国阿波の住人が集団で引っ越してきたとは結構興味がありますね。
    和歌山から醤油職人が野田あたりに移ったとか、現在は原発による移動くらいなんでしょうが古人もきっと訳ありだったのでしょうね。
    2012年02月12日 06:36
  • なおさん

    由緒ある、古式ゆかしい神社にお参りされたのですね。真っ白い鳥居というのは、僕も見たことないです。
     阿波と安房のつながりなど、古代史も調べると興味深そうでいいですね。
    2012年02月12日 07:40
  • あいべん

    お早うございます(^^)
    安房神社ですか。
    静かな場所の静かな佇まい(神社は何処でもかも?)
    神社を写真にするの非常に難しいのですが長さんは
    説明写真として綺麗にまとめられています。
    やはり此れも樹木や花の写真の下地が有るから
    なのでしょうね。
    2012年02月12日 07:42
  • 長さん

    sisiさん、コメントありがとうございます。
    真っ白に塗られた鳥居は珍しい部類でしょうね。神道の神聖さを表しているのかもしれません。
    2012年02月12日 08:02
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    高天原降臨伝説に続き、九州から四国、そして、紀伊を経て、黒潮に乗って北上したという、日本民族の広がりを象徴するような神社でした。
    2012年02月12日 08:06
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    2600年前というと日本はまだ神話の世界ですから、史実で阿波神社が現れるのは717年です。それ以前の1300年間はどのような歴史をたどったのか、興味がありますね。
    2012年02月12日 08:09
  • 長さん

    あいべんさん、コメントありがとうございます。
    芸術写真は撮れませんが、説明写真なら任せてください(笑)。神社の写真は難しいですか。時間があれば、風景や建物の一部を切り取ってみたいですね。
    2012年02月12日 08:13
  • 無門

    こんにちは

    神武天皇の時代で驚いていたら
    縄文墳墓まで・・・
    神聖冒すべからざる場所なんだ
    鋼鉄の鳥居が現代人の
    意気込みを感じさせてくれます
    2012年02月12日 09:12
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    房総半島の先端に千葉県最古の神社があるとは思いませんでした。神武天皇の時代は神話の世界ですが、縄文時代の墓は史実ですからね。
    すっきりした白塗りの鳥居、いかにも神道の世界に入る場所を示しているようです。
    2012年02月12日 10:17
  • shizuo

    ♪遠いむかしの物語~
    日本昔話しに出て来るような、
    いやもっともっとかな、「安房神社」旅日記。

    『安房神社の創始は、今から2670年以上も前に遡り…』。
    長さんのブログから、今朝は日本史勉強会。
    いいですよね~、
    のんびりゆっくり南房総を。
    2012年02月12日 11:52
  • 長さん

    shizuoさん、コメントありがとうございます。
    古い神社らしいとは思っていたんですが、伝説とはいえ2670年前とは凄いですね。おまけに、境内から縄文時代の史跡が出るとはね。
    2012年02月12日 21:05

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