日本橋小網町の名のもとになったという小網神社を後にして、弐番目の茶ノ木神社(布袋尊)に向かいます。
小網神社もそうですが、東京大空襲で焼け残った地域ですから、昔の面影があるかと思いきや、周りはビルばかりです。わずかに、こんな木造家屋を目にしました。戦前からと言う訳ではなさそうですが、かなり古そうです。右下は、中央区が設置した街路樹下の花壇です。
茶ノ木神社は間もなく水天宮交差点というあたりの細い路地を入った一角にありました(日本橋人形町1-12-10)。現在の社殿は平成20(2008)年の再建です。
神社の由来書です。江戸時代、大老堀田家の中屋敷にあった稲荷社が起源だそうですが、堀田家の中屋敷がこの地にあった記録はなく、事実を裏付ける資料はないようです。
堀田家及びその周囲には火災がなく、この稲荷社が火伏の神としてあがめらるようになったので、堀田家では毎年、初午の日だけ一般の参拝を許したそうな。その社の周囲にぐるりとチャノキが植え込まれていたことから、茶ノ木神社と呼ばれるようになったとのことです。現在も両側にチャノキが植えられています。
昭和60(1985)年に、布袋尊を遷座合祀したことで、日本橋七福神めぐりが成立することになったようです。
普段は無人。社殿の中は真っ暗で様子が分かりません。賽銭箱に何やら張り紙が。
テント張りの御朱印所が設けられるのは7日までのようで、それ以外は水天宮に委託されているそうです。
茶ノ木神社ご案内のHPはこちらです。
次は、参番目の弁財天(水天宮内)に向かいます。
(続く)
この記事へのコメント
目黒のおじいちゃん
信徳
shuuter
茶ノ木神社 堀田家老ゆかりの火伏せの神様ですね。
史実を思い起こしながら歩くのもいいものですね。
あいべん
戦災を免れた町の面影は現場に行かなければ
解らないと思いますが神主不在の張り紙
京都の神社と同じですね。
時代の流れなのか京都でもお寺では檀家が
減り神社では氏子が減り神社仏閣の維持に
困っています。
長さん
中央区の調査によれば、堀田家の中屋敷は鉄砲洲にあったとのことだし、明治期にここに神社があったという記録もなしで、この神社と堀田家のかかわりははっきりしていないのです。
長さん
みんなでわいわい言いながら七福神を回るのは、確かに健康的ですね、私にはちょっと遅い速度でしたが…。
都内は暖かいのか、黄葉がまだ残っていました。
長さん
写真になりそうな古い民家を探したのですが、あまり見つかりませんでした。ビル化の波は下町を覆い尽くしている感があります。
言い伝えだけなので、史実との関係はどうなんでしょうね。
長さん
京都でも神主不在が多いですか。年々、寺社の檀家や氏子は減る一方です。氏子が財政的に保障してやらない限り、神主さんを常駐させるのは無理でしょうね。
nobara
茶ノ木神社ですか・・・
ビル群の中に昔ながらの佇まいがあるのにビックリ!
ヤネセン辺りならまだ古い民家は見られるでしょうが、それだけ残ってるのにもびっくりしますね~
長さん
茶ノ木があったから茶ノ木神社、安易な名前の付け方ですが、昔の愛称の付け方はそんなものだったのでしょうね。
神社の再建には近所の氏子さんたちがかなり熱を入れたような感じがあります。
ヤネセン、いつかゆっくり歩いてみたいと思っているのですが…。
ekomountain
長さん
こんな木造家屋が残っているのはもはや珍しいことになったようです。都心近くの一等地ですから、ビル化はやむを得ないことですね。
岐阜市にも七福神めぐりがありますよ(大黒天のみ、各務原市)。他に、美濃七福神というのもあるそうですから、検索してみてください。。
kaze・・・
歌舞伎の好きな人なら「こいつぁ、
春から縁起がいいわいなぁ」なん
て台詞も出てきそうです。
なおさん
ケン坊
最近は普段は留守にする所も多いようですよ。
連絡先の電話番号を貼っておいて...
ただ歩くのは大変ですが、七福神めぐりなどの目的を持ってあるくと苦になりませんよね。
長さんのブログは詳細な説明付きなので判りやすくて勉強になります。
無門
各地の城下町にポツポツとある
稲荷神社は元もお屋敷あなったものが
多いですね
浜松近辺でよく見かけます
長さん
日本橋七福神めぐりは、近年にできたものですが、七福神めぐりは正月の行事として江戸町民に好まれたようです。
長さん
日本橋の下町情緒はかなり薄れてしまいましたが、裏通りなんかを探せばまだいろいろ面白いものに出会えそうな気がします。
長さん
小さな神社に神主さんが常駐なんて、最近ではありえない話ですね。ここも正月だけ、氏子の代表が詰めているだけのようです。
歩くといってもケン坊さんが山歩きするのに比べれば、大した距離ではありません。
長さん
大きなお屋敷も代替わりすると規模を小さくせざるを得なくなったりしますね。そんな敷地の中にあったお社を移すなんてことがあちこちであったのでしょうね。
hiro
茶ノ木神社の後ろのビルの壁に派手な原色のイタリアレストランの看板がかかっていませんでしたか?神社とのアンバランスさにシャッターを切っていました。ビルの立ち並ぶ中に押し込められたような神社、でも道行く人は立ち寄ってお参りされていますね。
長さん
イタリアレストランの看板ですか。見当たらなかったですね。この社殿は平成20年に新築されたもので、それ以前の位置とは少し違うとのことです。想像ですが、隣地のビルの建て替えがあったのではないでしょうか。
ぶたねこ
気の合う仲間とおしゃべりしながら
楽しそうですね。声が聞こえて来そうです。
稲荷神社もこちらにも有りますが、由来も
勉強させて貰いました。
信州には道祖神と言うものが沢山
ありますので道祖神巡りなんてのも
やって見たいと思うこの頃ですが
実現出来ません。
下町の情緒良いですね。
長さん
OBOG会の企画の中でも人気の企画なんです。
お稲荷さんでも色々な系統があって、由来を調べるのは面白いですね。
道祖神めぐりも面白そうですね。そんな名前の旅行社もあるのですが、残念ながらアフリカ旅行専門なんです。