キンヨウボク、ヘリコニア・ロストラータ

 8月2日に訪れた都立夢の島熱帯植物館の花を紹介しています。

 Aドームに入って右手奥に、大きな竹が植えられています。その名はゾウタケ(象竹、イネ科マダケ属)。高さ30m、直径30cmにもなる世界最大の竹で、中国名は巨竹。ガイドさんの説明がなければ、これまでとおり素通りしていました。
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 左下の写真の中央奥の竹にご注目。何か扇型や四角いものが見えますか? 右下の写真が、その一番上のものですが、これ、実はタケノコの皮。成長が速いので、皮が落ちる前にこんな高さになってしまいます。
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 こちらはキンヨウボク(金葉木、キツネノマゴ科サンケジア属の熱帯性常緑低木)です。長い筒型の花の先からしべが飛び出す、ユニークな形の花です。太い葉脈が黄色なので、この名がついたそうです。別名サンケジア・スペキオサ。
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 サガリバナ(下がり花、サガリバナ科サガリバナ属の常緑高木)に長い花序が下がっています。左下はつぼみ、右下は今夜にも咲きそうな蕾で、赤い雌しべが1本飛び出しています。
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 夜咲いて、朝には散ってしまうので、通常の開園時間には花を見ることができません。7月と8月の数日は夜間にも開園するので、見ることができるそうです。
 右下の花は、この日の朝、落下したものです。大きな鉢皿のようなものに7、8個入れてありましたが、容器がちょっと汚いので、葉の上に置いて撮ってみました。
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 真夜中鳥さんのブログに、この植物館で今年の夜撮影したサガリバナが投稿されています(こちら)。

 ヘリコニア・ロストラータ(バショウ科ヘリコニア属の常緑多年草)で、温室植物園の定番と言ってもよい植物です。英名はLobster claw(ザリガニのはさみ)で、うまい名前を付けたものです。花は苞の先端から少し飛び出した黄色いものです。
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 (続く)

この記事へのコメント

  • なおさん

    温室は普段見慣れないものがいろいろ見られますから、珍しい植物に出会えると楽しいですよね。タケなどもあまり関心がないと素通りしてしまいがちです。
     キンヨウボクは観葉としても良いのでしょうが、筒形の花も面白いですね。

     サガリバナは神代の温室にもありましたが、昼間に行ったのではいいものが見られませんね。丸い蕾も面白いです。

     ザリガニのハサミというのも、なるほどなあという名前のヘリコニアも温室では良く見ますが、彩りが鮮やかですね。
    2011年08月06日 05:19
  • ケン坊

    ゾウダケ...見るからに竹ですが30㍍とは恐れ入りますね。しかも30㌢の太さなんて!
    キンヨウボクの花も変わった形ですね。ザリガニのハサミも、サガリバナも...ケン坊は温室に行かないで長さんのチョイスしてくれた花を家に居ながら楽しんでます。
    2011年08月06日 05:33
  • 寿々木

    ゾウタケのパンツに見えますね。
    ヘリコニアはいつ見ても綺麗で、写真写りの良い花です。
    2011年08月06日 07:55
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    熱帯植物館では家庭で育てているポトスやモンステラがじつは巨大な植物であることを思い知らされます。ヘリコニアもこんなに大きくても多年草ですからね。
    サガリバナは夜にしか開花しませんから花が咲いているところは無理ですが、開花前の雌しべだけが飛び出した形も面白いですね。
    ヘリコニアもそうですが、熱帯の植物は色鮮やかなものが多いです。
    2011年08月06日 07:58
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    ゾウタケは東南アジアでは建築材料などにも利用される重宝な竹なんです。ベトナム人しか食べないという筍も食べでがありそうです。
    日常では見ることができない熱帯植物館の花たち、楽しいですよ。
    2011年08月06日 08:03
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    ゾウタケの筍の皮がパンツに見えましたか、それは面白い。
    ヘリコニアは写真向きの花ですね。でも、花後の苞の中を覗いたら幻滅でしたよ。
    2011年08月06日 08:07
  • 庭花

    ビックリするような巨大な竹ですね。
    きっと想像を超える成長のスピードなのでしょう。直径30cmですか。驚きの大きさです。
    ザリガニのはさみが面白いです(笑)。うまいネーミングですね。
    2011年08月06日 11:17
  • shuuter

    サガリバナ 開花の様子も見せてもらいました。
    ヘニコニア・ロストラータ ザリガニのはさみとは ズバリですね。
    熱帯植物館でしか見れないものがありますね。
    2011年08月06日 15:37
  • たかようじ

    ゾウタケ>高さ30m、直径30㎝・ こうなると
    いわゆる 竹の情緒とかは 全く別物ですね。
    ヘリコニア・ロストラータ ザリガニのはさみと
    聞いて ゴクラクチョウの花を 思い出しました。
    熱帯地方は 花に限らず、いきものも派手なのだ
    と 感じますね。(笑)
    2011年08月06日 16:37
  • あいべん

    今晩は
    ゾウタケ直径30センチの竹何に使うのでしょうね。
    日本にもモウソウダケが有りますが、
    せいぜい直径20センチ程度ですしそれから
    しても随分大きな竹ですね。

    ヘリコニア・ロストラーダ、面白い形で花は先の黄色い
    部分とは・・。
    昆虫蜜を吸いに行く時迷いそうですね。
    不思議世界発見ですね。
    2011年08月06日 18:40
  • 長さん

    庭花さん、コメントありがとうございます。
    日本の温室でもこんなに大きいのですから、熱帯地域で見たらすごいでしょうね。現地ではバケツとしても使うとのことです。
    ザリガニのハサミとは、よくつけたものです。
    2011年08月06日 19:06
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    サガリバナ、開花の様子はパネルの写真ですが、沖縄などでは幻想的な眺めらしいですよ。
    この植物館では、もう一種類のヘリコニアがあるのですが、今回は咲いていませんでした。
    2011年08月06日 19:08
  • 長さん

    たかようじさん、コメントありがとうございます。
    象竹というより象木ですか(笑)。こんなに大きくなるものがイネ科というのも不思議ですね。
    ゴクラクチョウカも派手な色合いですよね。ハサミというか、鳥のくちばしみたいな形をしていますね。
    2011年08月06日 19:13
  • 長さん

    あいべんさん、コメントありがとうございます。
    ゾウタケは、生活用品や、水のパイプ、建築材料として使われるそうです。ベトナムを旅した時、家を作る時の足場にも竹が使われていました。
    ヘリコニアは派手な色合いで虫をおびき寄せるのでしょうね。虫のほうも慣れたもので(笑)、本物の花を間違えないのでしょう。
    2011年08月06日 19:18
  • hanasaku

    こんばんは
    目がくっついちゃいました。竹の皮は最初チリトリ?って思いました。サガリバナの香りってどんな香りがするんでしょうか?落ちちゃうともう香りは無いのですか?不思議な花のパレードですね。
    2011年08月06日 19:27
  • 菜の花

    ゾウタケは普通は通り過ぎてしまうのですか?・・・初めて行った時の画像にゾウタケが入ってました~・・・竹はモウソウチクが庭に何本かあってプチ興味の対象です。
    2011年08月06日 20:10
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    この筍の皮、大きすぎてチリトリかスッコプに見えちゃいますね。
    サガリバナの匂いは、説明版によると「甘い芳香」としてありました。トロピカルフルーツのような香りと表現する人もいるらしいです。落ちた花はあまり匂いませんでしたよ。
    2011年08月06日 21:10
  • 長さん

    菜の花さん、コメントありがとうございます。
    太い竹だなーと思って通り過ぎ、説明版を読んだのは今回が初めてでした。
    お庭に孟宗竹ですか。じゃ、毎年タケノコ掘りができるのですね。
    2011年08月06日 21:13
  • 花咲か爺

    竹の成長の早さは分かりますが、それにしても、ビックリしますね。夜に咲く花、機会が有れば見たい思いです。
    2011年08月07日 12:35
  • 長さん

    花咲か爺さん、コメントありがとうございます。
    この竹の大きさにはびっくりさせられますね。
    サガリバナが咲いたところは、甘い匂いが漂い、とても幻想的だとか。
    2011年08月07日 17:17

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