箱根湿生花園の夏(その9)

 8月10日に訪れた箱根湿生花園で見た花を紹介しています。

 仙石原湿原植生復元区では色々な花がみられます。キキョウ、チダケサシ、サワギキョウ、オミナエシ、ヒメトラノオ、タムラソウ、カワラナデシコ、オカトラノオ、ヌマトラノオ、キンミズヒキ、コバノギボウシなどなど。
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 オミナエシ(女郎花、オミナエシ科オミナエシ属)です。その左後ろはヒメトラノオ(姫虎の尾、ゴマノハグサ科ルリトラノオ属)のようです。
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 一輪だけアギナシ(顎無、オモダカ科オモダカ属の水生植物)が咲いていました。
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 左下は、矢じり型をしたアギナシの葉です。右下は、アギナシの葉の説明を聞く一行です。
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 湿生林区へやってきました。ここでは、2種類の珍しいコウホネ(スイレン科 コウホネ属)の仲間に会いました。
 左下は、サイジョウコウホネ(西条河骨)です。「本州(広島)の低地の池沼に特産する」と書かれており、絶滅危惧種です。右下のコウホネ(同日、低層湿原区で撮影)と比べると分かりますが、柱頭盤が赤いのが特徴。名前は広島県西条盆地にちなむ。
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 かなりトリミングしましたので、画像が荒いですが、柱頭盤の色と形が分かりますね。
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 こちらはベニコウホネ(紅河骨)です。コウホネの変種で、黄色い萼が次第に赤くなるのだそうです。
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(続く)

この記事へのコメント

  • 小梨

    コウホネにもいろいろ種類があるんですね。
    2011年08月28日 01:47
  • なおさん

    いいですねえ。叢のお花畑にいろいろな花が咲き乱れるのですね。初めの画像にキキョウやコオニユリやギボウシなどいろいろ咲いているのがわかりますね。

     ウリカワはうちの方の田んぼにもありますが、オモダカやアギナシはないですね。アギナシの葉の形も楽しいです。

     コウホネもいろいろなものがありますね。尾瀬の池塘でオゼコウホネ見たことがあります。
    2011年08月28日 05:42
  • 無門

    こんにちは

    どこにでもあるイメージの
    コウホネですが
    サイジョウだけでなく
    沼が少なくなってきている現在
    そのこと自体が
    絶滅危惧種の要因のですね
    2011年08月28日 05:56
  • 信徳

    復元区ってのも有るのですか。ここでは山野草を復元させている区域なんですね。赤いコウホネなど初めて見ました。
    2011年08月28日 06:34
  • 目黒のおじいちゃん

    このあたりの湿原は普通に立ち入りできるのでしょうか?
    アギナシは初見の花です。先日オモダカをUPしましたが、
    葉で同定すると聞いています。ぜひ確認をお願いします。
    2011年08月28日 07:54
  • 長さん

    小梨さん、コメントありがとうございます。
    日本のコウホネは4種類あって、その変種もいくつかあるようです。
    2011年08月28日 07:57
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    木道を外れるわけには行かないのですが、復元区にはいろいろな花が咲いていました。
    アギナシのような変わった葉の形に初めて出会いました。
    コウホネは変種を含めるといくつかの種類があるそうですね。尾瀬コウホネは若い頃に見た記憶があるのですが、ネットで確認したら柱頭盤が赤いようです。
    2011年08月28日 08:05
  • 寿々木

    湿原の植物は近寄れませんから、手近にないと撮るのが大変ですね。サイジョウコウホネ、綺麗にトリミングできましたね。
    2011年08月28日 08:06
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    池沼の管理ができないと、どんどん乾燥地帯になってしまいますので、特別種の保存は難しいでしょうね。
    2011年08月28日 08:08
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    この復元区は、昔の仙石原はこうであったという状態を維持しようという試みですね。放っておくと、どんどん乾燥状態になって、1枚目の写真の右上(緑が濃い部分)のように、木本の植物の領域が増えてくるのだそうです。
    2011年08月28日 08:11
  • 庭花

    サイジョウコウホネの黄色い花が可愛らしいです。赤いベニコウホネもいい感じですね。
    2011年08月28日 08:13
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    湿生花園の囲いの外に出る木道があり、その部分は歩けるようになっています。
    アギナシの同定は、ガイドの説明によると、矢じり型の葉の末端がとがっていないことだそうです。
    2011年08月28日 08:15
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    湿原に立ち入るとどんどん植生が失われるので、木道から外れるわけには行きませんね。
    サイジョウコウホネの花も通路から遠かったので、トリミングして、シャープ処理を施しました。
    2011年08月28日 08:17
  • 長さん

    庭花さん、コメントありがとうございます。
    コウホネの中心部(柱頭盤というそうです)を鮮明に撮りたかったのですが、花が遠くて難しかったですよ。
    2011年08月28日 08:20
  • たかようじ

    秋を告げる 黄色のオミナエシ、ヒメトラノオは
    青紫色の尾っぽを 誇らしげにかかげ、一輪の
    アギナシの 清楚な美しさが 際立っています。
    サイジョウコウホネ、ベニコウホネ、共に初見で
    嬉しいですね。 画像より、 爽やかな 風を
    送って戴いている 心地が しています。
    2011年08月28日 10:21
  • あいべん

    こうしてシリーズで見せて貰いましたが
    かなりの種類、説明を聞きつつの撮影は
    大変でしたでしょう。
    この努力が無ければ永くブログ続けるのは
    困難なのでしょうね。
    今更ながら毎日のUPの大変さを感じて居ます。
    2011年08月28日 11:34
  • 長さん

    たかようじさん、コメントありがとうございます。
    この花たちを見に行ったのはまだ夏の暑い盛りでしたが、秋の花たちが咲き始めていました。ガイドの町職員が今年は秋の花が早いと言っていましたよ。
    2011年08月28日 18:09
  • 長さん

    あいべんさん、コメントありがとうございます。
    大変なのは2時間ほどですから、どうと言うこともないのですが、時間があれば撮り直しのためにもう一回回った方が良いと思いました。後は、何回も引っ張れるので、毎日撮った写真をブログにアップされているあいべんさんより手抜きでしょうね。
    2011年08月28日 18:11
  • 海遊

    姿色形は地味でも
    めずらしい植物が沢山生息しているのを
    見ると、この美しい自然をいつまでも…と
    願わずにはいられませんね
    2011年08月28日 18:43
  • shuuter

    箱根湿生花園 流石に多くの水生植物がみられますね。

    サイジョウコウホネ 珍しいものがあるのですね。
    2011年08月28日 19:23
  • 長さん

    海遊さん、コメントありがとうございます。
    この植物園は、日本の山野草1300種類ほどが保護・展示されていますから貴重な場所ですね。湿地を維持していくのは大変な労力を伴うようです。
    2011年08月28日 21:27
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    この植物園は「湿生花園」と名乗るだけあって、湿生や水生の植物は約200種類と、流石です。
    2011年08月28日 21:29
  • hanasaku

    こんばんは
    山と湿原と花々!大きく深呼吸です。羨ましい!!
    2011年08月28日 23:48
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    たまにはこうした広々としたところで草花を楽しみたいですね。爽快です。
    2011年08月29日 07:32

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