箱根湿生花園の夏(その7)

 8月10日に訪れた箱根湿生花園で見た花を紹介しています。今回は「高山のお花畑」区の花です。高山といっても箱根湿生花園の標高は650mですから、比較的低い山の植物のようです。

 シラヒゲソウ(白髭草、ユキノシタ科 ウメバチソウ属の多年草)です。初めて見ました。花径は3cmほどでしょうか。花弁の縁から伸びる髭が名前の由来でしょう。花茎に出る葉は丸くて、茎を抱きます。
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 花のアップです。ウメバチソウ(こちら)とはかなり雰囲気が違います。
 左下は、ガイドさんの説明を聞きながらシラヒゲソウを撮ろうとしている私(右端)です(妻撮影)。
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 これも初めて見たエンビセンノウ(燕尾仙翁、ナデシコ科センノウ属の多年草)です。なんと色鮮やかな花なのでしょう。北海道(胆振・日高)と埼玉県・長野県の一部にしか自生していない絶滅危惧種だそうです。名の由来は、花弁の切れ込みがツバメのしっぽのようだから。
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 初めて見る花が続きます。シデシャジン(四手沙参、キキョウ科シデシャジン属の多年草)です。キキョウの仲間とは思えないほど細い花弁で、最初は花が傷んでいるのかと思いました。
 名の由来は、細長い花弁を、しめ縄や玉串から垂らす紙「四手」に見立てたものです。シャジンはツリガネニンジンの漢名。
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 ヒゴタイ(平江帯、キク科)のつぼみ    ヤマハハコ(山母子、キク科)
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 ヤマノイモ(山の芋)とオニドコロ(鬼野老)が絡み合って伸びていました(共に、ヤマノイモ科ヤマノイモ属)。
 左下の白い花がヤマノイモ(雌雄異株で、これは雄花序)、右下の地味な緑色の花がオニドコロ(雌雄同株で、これは雌花)です。指はガイドさんのもの。
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 (続く)

この記事へのコメント

  • hiro

    珍しい花をたくさんご覧になりましたね。
    シラヒゲソウはカラスウリの花のレースを短くしたような。初めて見せていただきました。
    2011年08月25日 23:05
  • 長さん

    hiroさん、コメントありがとうございます。
    ネタ切れ時の植物園ということで、たくさんの花を見てきましたよ。シラヒゲソウ、その名前の通りの花で分かりやすいですね。仔細に観察する時間はなかったのですが、花の構造も面白そうです。
    2011年08月26日 00:07
  • なおさん

    シラヒゲソウはほんとにカラスウリを小さくしたようで面白いですよね。じっくり見るヒマがなかったとは残念なことでしたが、見られてなによりでした。池の平では、仲間のウメバチソウがあちこちで咲いていました。

     エンビセンノウの繊細な切れ込みの花びらも面白いですよね。うちではカッコウセンノウのやはり切れ込みのある花が咲きました。

     シデシャジンの花も面白いですし、トコロやヤマノイモ類もふだんあまり意識してみませんが、面白いですね。
     ガイドさんの指や爪もキレイでイイですねえ。
    2011年08月26日 04:51
  • あいべん

    お早う御座います。
    シラヒゲソウ、エンビセンノウ、花びらが神秘的(?)
    多分私がマクロで対面すれば、朝、昼、夕方と
    この花には食らい付きそうです。
    形が奇抜な花びらと言う事も有りますが
    多分悪戦苦闘しそうな花だからですね。
    2011年08月26日 05:41
  • 目黒のおじいちゃん

    珍しい花にであえてすっかり山野草ファンになりましたね。
    外来種であふれている昨今ですが古来の自生種が自然界から姿を消してきた昨今、こうした園での保護育成もっともっと増やして啓発してもらいたいものですよね。
    2011年08月26日 05:43
  • ケン坊

    シラヒゲソウはどこかで...似ているだけかも知れませんが、野原や沼で何回か見たような気がします。
    エンビセンノウは鮮やかで姿も燕尾のような...名前の由来が何となく判る花ですね。
    2011年08月26日 05:54
  • 無門

    こんにちは

    楽しく写している様子が
    見えますね
    焦点を合わすため
    小さな花に手を当てて
    コンデジの場合写す時があります
    大きさも分かりますよね
    2011年08月26日 06:54
  • 信徳

    「高山区」は私も一番好きなゾーンになってイの一番に行く事でしょう。シラヒゲソウ、エンビセンノウなど珍しい山野草でしょうね。
    2011年08月26日 07:29
  • 菜の花

    シラヒゲソウやウメバチソウは育てた事があります。でも、難しいです。こんなに可愛い花なのに残念な事です。
     エンビセンノウとシデシャジンは今年、うちでも咲いてくれました。苗は頂き物ですが、やはり野に咲く姿も見たいものですね。
     ヒゴタイやヤマハハコは野で咲いていた姿を思い出しながら拝見いたしました。
     ヤマノイモとオニドコロ?・・・指先ばかり見入ってしまいました。(笑)
    2011年08月26日 07:57
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    こういう珍しい花が色々みられるのは植物園ならではでしょうね。ガイドについて次から次への巡らなければならないので、じっくり観察する時間はありませんでしたが、何度も訪れたいところです。
    ヤマノイモとオニドコロは弦が右巻きと左巻きで相性がいいのでしょうね。
    2011年08月26日 08:12
  • 長さん

    あいべんさん、コメントありがとうございます。
    山の上の方に咲く野草は環境に対応するため花弁が細くなるものものもあるのでしょうね。シラヒゲソウやエビセンノウ、色も形も興味深いものがありますから、じっくり写真を撮りたいですね。
    2011年08月26日 08:16
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます。
    ここはおじちゃんの大好きな山野草がいっぱいでしたよ。年に何度も行きたいのですが、日帰りするにはちょっときついものがありますね。
    2011年08月26日 08:21
  • 長さん

    ケン坊さん、コメントありがとうございます。
    シラヒゲソウは山地の谷の少し湿った所に咲くといいますから、ご覧になったことがあるかもしれませんね。
    エンビセンノウ、昔の人はうまい名前をつけました。
    2011年08月26日 08:27
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    小さな花にピントが合いやすいものを添えるのは言い方法ですね。私も、花の大きさを示すために、手の平や指を添えることがありますよ。
    2011年08月26日 08:34
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    普段見られない花たちを見て歩くのは楽しいですね。箱根湿生花園にいらしたら、信徳さんもきっと時間が足りないほど写真を取られることでしょうね。
    2011年08月26日 08:37
  • 長さん

    菜の花さん、コメントありがとうございます。
    山野草は育てやすいものと、そうでないものがあるようですね。やはり自生しているところと同じ環境にしてやる必要があるんですね。この植物園は生態展示ですから、それなりにご苦労があるのだと思います。
    指の方に目が行っちゃいましたか。やはり若い人の指は綺麗です。
    2011年08月26日 08:42
  • ぶたねこ

    初めて見る花ばかりで嬉しいです。
    仙翁の種類もおおいですね
    樺太燕尾仙翁 珍しいです。
    シデシャジン名の由来も楽しいですね。
    山の芋は長いもと葉が同じですね
    皆さん熱心に学習していますね。
    こんなツアーが有ったら良いですね。
    2011年08月26日 13:24
  • tomi

    今日は珍しい花を沢山見せていただきました。
    それにしても 白い花をこんなに鮮明に撮れる 長さんがうらやましいです、お近くだったら習いに行きたい。
    それでも NIKON D50 だと幾らか鮮明になりますが
    CANON SD1000は駄目ですね。
    2011年08月26日 14:41
  • たかようじ

    エンビセンノウの オレンジ色の花、初めてです。
    >花弁の 切れ込みが 燕のシッポのようだから・
    なんて うまい、洒落た ネーミングですね。
    華やかな色合いと名前で、覚えられそうです。(笑)
    2011年08月26日 15:31
  • shuuter

    私には初めての花が続きます。
    箱根湿生花園 いいところですね。もう一度訪ねてみる価値がありそうです。
    エビセンノウの紅い花 印象に残りますね、忘れないでしょう。
    2011年08月26日 16:20
  • 庭花

    全てが個性的な姿の花ですね。
    特に「シラヒゲソウ」と「エンビセンノウ」に目が留まりました。本当に珍しい雰囲気のお花たちです。
    2011年08月26日 16:53
  • nobara

    シラヒゲソウ、綺麗に撮れましたね(*^-゚)⌒☆
    私もタデ原湿原で撮りましたが、かなり遠くて
    ボケボケでした。葉っぱまではとてもとても
    葉の様子がキキョウソウの様な感じですね~
    シデシャジンはお初?でしたか?
    私はこの雰囲気が結構好きです。
    変わっていますが佳い感じですよね。
    2011年08月26日 18:17
  • 長さん

    ぶたねこさん、コメントありがとうございます。
    エンビセンノウは別名カラフトエンビセンノウと言うんですねよ。でもなぜ樺太と付いたのか分からないのだそうです。シデに似ていると言われても、ちょっとねーという感じですが…。
    そうそう、ナガイモもヤマノイモと同属でしたね。
    2011年08月26日 18:26
  • 長さん

    tomiさん、コメントありがとうございます。
    白い花を撮るときは露出がオーバーになってディテールが分からなくなりますね。私の場合は、マイナスの露出補正をします。つまり、わざと露出アンダーに撮るわけですよ。CANONのSD1000にも露出補正の機能がついていますから、お試しください。
    2011年08月26日 18:32
  • 長さん

    たかようじさん、コメントありがとうございます。
    エンビセンノウの派手な色と特徴的な花弁の切れ込み、これは印象が強烈ですから、覚えやすい花ですね。
    2011年08月26日 18:35
  • 長さん

    shuuterさん、コメントありがとうございます。
    ここは保護されている山野草の種類が多く、春から秋までいろいろ楽しめるようです。私も今度は春に行ってみたいですよ。
    2011年08月26日 18:37
  • 長さん

    庭花さん、コメントありがとうございます。
    こうした珍しい花がみられるのも植物園ならではですね。私も初めて見た花がたくさんありましたよ。
    2011年08月26日 18:38
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    こうした生態展示の植物園の場合、通路の近くで咲いているとは限らないので、長い玉のレンズが必要ですが、シラヒゲソウは間近で咲いていたので、比較的きれいに撮れました。キキョウソウの葉も茎を抱くように生えますね。
    シデシャジンも初めてだったんです。よく見ると花弁はつながっていますね。欲を言えば、もう少し状態の良い花に出会いたかったです。
    2011年08月26日 18:44
  • hanasaku

    こんばんは
    長さんに笑われそうですが会いたい!!もう絶対離れられそうにない花ばかり並んでます!左のガイドさんの人差し指が色っぽいです。
    2011年08月26日 19:21
  • 長さん

    hanasakuさん、コメントありがとうございます。
    今回は花好きならずとも写真に収めたい花が並んだでしょう。
    やはり若い女性ですね。指にも色気が出ます。
    2011年08月26日 23:27
  • 小梨

    シラヒゲソウはウメバチソウの仲間なんですね。 ヒゲというか、切れ込みがあるとずいぶん雰囲気が違いますね。
    2011年08月28日 01:39
  • 長さん

    小梨さん、コメントありがとうございます。
    シラヒゲソウがウメバチソウ属だというのは帰宅後知ったのですが、白い髭といい、花弁の付け根が細いことといい、全く違ったイメージですね。
    2011年08月28日 07:52

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