日航労組OB・OG会主催による表題のツアーに参加しました。主目的は勿論、御巣鷹山慰霊登山です。私にとって、慰霊登山は多分18回目ではないかと思います。昨年はがけ崩れのため一般登山者の入山が出来なかったので、1年半ぶりとなります。
JR高崎駅に集合したのは14名(今回の参加者は、現地集合4名を加えて、18名=会員の友人を含む)。10時半に民宿不二野家さんのマイクロバスに乗って出発しました。
現地駐車場までは下仁田町、県道45号線を経由して、1時間45分程度です。県道45号線には、2004年3月に湯の沢トンネルが開通したお陰で、大幅に時間が短縮されました(自家用車の場合は、上信越自動車道下仁田ICからが便利です)。
御巣鷹の尾根駐車場から登山道になります。案内は、在職中長年にわたって、ご遺族のお世話と御巣鷹の尾根の整備を担当、現在もボランティアで尾根の整備に協力している大島さん(花束を持っている人物)が担当しました。時折、霧雨が降る中、登山道を進みます。
間もなく、「すげの沢のささやき」碑が見えてきます。碑に刻まれた文章はジム・バーネット氏(NTSB=米国・国家運輸安全委員会)委員長(当時)によるものです。
碑の左側には「御巣鷹の尾根案内図」が用意されています。左手が御巣鷹の尾根、右手前が生存者が発見されたスゲノ沢になります。数字と文字の組み合わせは、X岩(一番高い地点)を起点として県警が捜索用に付けた位置表示で、この図は左右約150m、上下約150mの範囲が書かれています。クリックしてご覧ください。
登山道には階段が多く作られ、危険個所や急こう配には手すりもついて、登り易くなりました。

登山開始20分ほどで山小屋に到着です。左下の写真で、手前の山小屋がご遺族専用、上の山小屋が一般用です。今回は特別にご遺族用の山小屋を使わせていただき、昼食休憩です。
山小屋を出発すると直ぐに案内板が建てられており、右に行くとスゲノ沢、左に昇ると昇魂之碑や尾根の祭壇に至ります。
山小屋から10分ほどで昇魂之碑に至ります。碑の前の広場は、事故当時ヘリポートとなった場所です。
OB・OG会のH会長が代表して献花(写真左下)、全員でお線香を手向けた後、黙とうを行いました。写真右下はお祈りを捧げる大島さん(手前)とIさん。
黙とうの後、全員で記念撮影(私は撮影者なので写っていません)。
< 続く >
この記事へのコメント
ミュウ
御鷹巣山と聞くだけで当時の救出シーンが甦りますが、
長さんは毎年皆さんとお花を手向けに行かれているのですね。こうやって改めて現場を拝見すると手を合わせずには居られません。ご冥福をお祈りします。
長さん
私は現地でご遺族のお世話を担当していたこともあって、毎年のように慰霊登山をしてきました。いつもは妻と二人ですが、今回は団体にジョインして、ご冥福をお祈りし、安全祈願をしてきました。
nobara
こうやって見ますと、やはり相当に険しいですね。
お参りしやすいように配慮もされているんですね~相当のお心遣いだと思います。長さんのようなお姿をみますと・・・・いま、とかく云われてるいろんな事・・
原点に立って見つめたいですね。あの時、ご遺族のいろんなドラマをみて涙した事を忘れてはいけないと思います。
改めて多くの皆さまの…ご冥福をお祈りします。
長さんも有り難うございました m(_ _)m
まねき猫
日航労組OB・OG会主催の方々の「風化させてはいけない」という思いが伝わります。
現在もボランティアをされている大島さんには、「頭が下がります」なんて言葉も軽い感じがしてしまいます。
皆様の慰霊登山は、亡くなられた御霊に届いていると思います。
長さん
優しいお気づかいをいただき、ありがとうございます。
J社は今経営の失敗により資金不足で「迷走」しています。人件費削減を目的として、昨日、整備を全面下請けにする子会社が発足しましたが、安全が低下するのではと危惧しています。
目黒のおじいちゃん
長さん
伊藤会長が「絶対安全」を掲げ、機付整備士制度など、色々な改善策を実行しましたが、その殆どが顧みられなくなってしまいました。安全は航空会社の原点です。J社が、失敗を繰り返す素人経営から脱して、安全で快適な空の旅を提供できるようにと願うものです。
長さん
九ちゃんのご近所にお住まいでしたか。彼に限らず、多くの人命が失われ、とても悲しい出来事でした。私の担当した遭難者の名標(墓標)の近くに九ちゃんの名標があるので、登山の時はいつもお参りしています。
peko^^*
鮮明に記憶に残っていますね~。。
あの事故の日のあとすぐに海外へ発つ予定があり、
恐かったのを覚えています。
慰霊登山は脈々と続いているのですね。。
みなさんのお気持ちが御霊に届くことを祈っております。お疲れ様でした。。
長さん
事故の事実を風化させないために、これからも慰霊登山を続けようと思っています。
OSAMI
長さん
以前は駐車場から山小屋まで50分程度、更に昇魂之碑まで10分程度かかりましたが、現在は峠を越したところに駐車場ができたので、かなり楽になりました。昇魂之碑からX岩へは、祭壇や観音にお参りしながらでも10分とはかかりません。
ケン坊
上野村、御巣鷹山、ダッチロール・・・昔のことが鮮明に蘇ります。当時に比べると比較的楽に登れるとのことですが、登山口までがちょっと遠いかな?
高崎から1時間45分か。宇都宮からだとやっぱり結構な時間がかかりますね。もっとも軽井沢へ行く気になれば・・・
長さん
そうですね、宇都宮からだとちょっと時間がかかりますね。西方町にでて国道293、北関東自動車道、関越道、上信越道の下仁田IC経由が一番早いかもしれませんね。
なおさん
道も年々整備され、登りやすくなったとはいえ、山ですし、大変なことでしょうね。
長さん
ご被災者の慰霊と安全祈願のために、これからも登り続けようと思っています。山と言っても、昔よりは楽になりましたので、歳をとっても登山は可能でしょう。