雑学本コーナーで足を止め、タイトルに目を這わす。特に買いたくなるようなものはない。続いて、隣の書棚に目をやると、御巣鷹山の四文字が目に飛び込んできた。

「墜落遺体・・・」のほうは、氏が退官後の1998年に講談社から刊行され、2001年に文庫化されたものである。一方、「墜落現場・・・」は2001年の刊行で、2005年に文庫化された。私はハードカバーは殆ど読まないし、良く行く本屋には講談社+α文庫が無いので、これまで目に留まらなかった訳が分かった。
事故当時、私は現地世話役としてご遺族に付き添い、ご遺体の発見に努めていたので、警察や医師、歯科医、看護士などのご苦労はある程度想像はしていた。しかし、「墜落遺体・・・」を読んで、私の想像を何倍も上回る壮絶な状況であったことが分かった。ご遺体の悲惨さはあえてここに書かないが、何と、最初の3日間は皆さん不眠不休、疲労が極限状態になるまで任務を遂行されたのだという。さぞ辛かったと思う。改めて、皆さんに深く感謝の意を捧げるとともに、事故でなくなられた方々のご冥福を祈りたい。
「墜落遺体・・・」を読み終えるのに延べ3日掛かった。実体験とオーバーラップし、時には、涙で活字がぼやけてしまうので、読み続けるのが辛くなるからだ。昨日から「墜落現場・・・」を読み始めたのだが、これも読了に数日掛かることだろう。
この記事へのコメント
ライオネル・貧乏
長さん
私の担当したご被災者の現地墓標は、九ちゃんの墓標のすぐ近くです。山に登ったときは併せてお参りしています。
航空会社が安全に徹しなければならないことを多くの皆さんに知っていただきたいですね。しかし、今のJALは大変不安です。