21年目の御巣鷹・・・心の交流

 昨日の投稿の続きですが、フジTV 小倉智明の「とくダネ!」では、インサイドウオッチというコーナーで、8月10日、11日の2回シリーズの「21年目の御巣鷹」を放送した。これはフジTVが昨年8月から取材を続けてきたものだ。
 シリーズ1回目は、事故で息子夫婦と孫を失ったご遺族・吉田とみ子さんを支え続けた元日航社員・大島文雄君との20年間の心の交流を描いた。
画像 息子さん一家は吉田さんの誕生日を祝うために日航機に乗り、事故にあった。以降20年、吉田さんは、事故を思い出すので自分の誕生日を祝う気持ちになれなかったと言うが、大島君の20年ぶりに誕生会をという申し出を受け入れる心境になったと言う。毎年何度かの慰霊登山や500通に登る手紙のやり取りを通して、吉田さんの心をそこまで和ませた大島君の努力を称えたい。(写真は、足の痛くなった吉田さんを背負って下山する大島君。後ろで支援するのは日航社員のY・Kさん。テレビ画面より)
 シリーズ2回目は、吉田さんと大島君、そして、20年間御巣鷹の尾根の管理人をしてこられた仲澤勝美さん、3人の心の交流を描いた。
画像 番組の中で吉田さんは、仲澤さんについて「今までは自分中心に生きてき来られたのでしょうが、事故のことで相手を思いやると言う気持ちができ、気持ちが変わったからやさしくなった」と言う。仲澤さんも「被害者遺族と接するうちに、山は俺が守らなきゃと言う気持ちになった」と言う。また、「これが生き甲斐です」とも。(写真は、吉田さんと在りし日の仲澤さん。テレビ画面より)
 しかし、仲澤さんは今年1月お亡くなりになった。私も慰霊登山の折に、仲澤さんに2度ほどお会いしたが、ご冥福を祈りたい。
 大島君は、そんな仲澤さんの生き方にも影響を受け、彼の遺志を継いで今年から御巣鷹の尾根の管理をボランティアで引き受けたという。同じ元日航社員として頭の下がる思いだ。
 2回のシリーズが終わり、キャスターの小倉氏は「日本航空の体質というものはなかなか改善されないような気がする」と発言する。そして、コメンテーターが「(日航は事故の)原点を振り返って安全のために細心の注意を払って何をするべきか、(社内の)和を大事にして、もう一度原点を考えてやり直してもらいたい」と言っていたが、私も同感だ。

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