くらしの植物苑にて(3) 実生の試作古典菊(伊勢菊、嵯峨菊、肥後菊)

 サザンカの色々を見に行ったくらしの植物苑で実生の伊勢菊や嵯峨菊、肥後菊が展示されていました。  これらの菊は、くらしの植物苑で交配して出来た種を育てた新花で、現在試作中の花です。新しい品種を作るために、この新花の中から良い花を厳選し、性質や花容等を観察して、2年がかりで試作しているものです。銘の付いているものは2年目の品種だろうと思います。さて、どの品種が残るでしょう。 東屋の裏側の展…

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くらしの植物苑にて(2) 肥後菊の色々

 12月16日、佐倉市にあるくらしの植物苑(国立歴史民俗博物館)にサザンカの色々を見に行ってきました。  受付付近に作られたよしず張りの展示スペースを覗くと、肥後菊の色々が展示されていました。先月(11月10日)に行った時は殆ど咲いていなかったので、サザンカの花より肥後菊を先に撮影しました。ところが、これが失敗。逆光気味なので発色が良くありませんでした。 肥後菊の展示の様子です 肥…

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くらしの植物苑にて(1) 特別企画「冬の華サザンカ」展(1) & 苑内の花や紅葉

 12月16日、千葉県佐倉市にある「くらしの植物苑」(国立歴史民俗博物館)にサザンカの色々を見に行ってきました。朝日新聞の12月12日付千葉版に、特別企画「冬の華サザンカ」の紹介記事が載っているのを見たからです。 くらしの植物苑の門前にサザンカの鉢植えが置いてあります 朝日新聞の12月12日付千葉版の記事(画像クリックでPDFが表示されます) 門前やその内側に展示された…

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夢の島熱帯植物館にて(ラスト) きのこの不思議展 & 入口付近の花など

 クリスマスを彩る植物展を見に行った夢の島熱帯植物館の企画展示室では、訪問当日まで「きのこの不思議展」が開催されていました。 企画展示室入口に掲出された「きのこの不思議展」ポスターです カラー写真パネル「きのこの色々」 霊芝 マンネンタケ科。湿気のある山林などに自生。別名:万年茸 梅や楢、椚などの古木10万本中2~3本ほどの確立でしか採取されない希少種 胞子を包んでい…

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夢の島熱帯植物館の温室にて(その2) フリワケサンゴバナ、プルメリア、イビセラなど

 12月13日に訪れた夢の島熱帯植物館の温室で見た花の続きです。 フリワケサンゴバナ(振分珊瑚花) キツネノマゴ科イセハナビ属の常緑小低木。ヒマラヤ地方原産 半透明の筒花が下向きに咲く。2つ同時に、左右に振り分けて咲く グズマニア パイナップル科グズマニア属 木立性ベゴニア シュウカイドウ科ベゴニア属 ベニヒモノキ(紅紐の木) トウダイグサ科エノ…

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夢の島熱帯植物館の温室にて(その1) ベンケイクサギ、ウナヅキヒメフヨウ、ブッソウゲ、ラン、ベニツツバナなど

 夢の島熱帯植物館の温室で咲いていた花を記録しました。残念ながら、初めて出会う花はありませんでしたが、ランが綺麗に咲いていました。 熱帯スイレン クレロデンドルム・ウガンデンセ シソ科クサギ属の常緑つる性低木。原産は熱帯アフリカ 和名はベンケイクサギ(弁慶臭木)。カリガネソウに良く似ている ウナヅキヒメフヨウ(頷き姫芙蓉) アオイ科フヨウ属の常緑低木。原産は熱帯ア…

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ステノカルプス・シヌアツス、トベラ、カミヤツデ、ホソバイヌビワなど・・・夢の島熱帯植物館の周囲で

 「クリスマスを彩る植物展」を見に行った夢の島熱帯植物館ですが、前庭や建物の裏側で咲いている花や実を探してみました。 ギンヨウアカシア (銀葉金合歓) マメ科ネムノキ属の常緑高木。オーストラリア原産 別名:ハナアカシア、ミモザ。花期は3月頃だが、もうすぐ咲きそう キダチアロエ(木立蘆薈) ススキノキ科アロエ属の多年草。南アフリカ原産。別名:キダチロカイ ステノ…

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つくば蘭展にて(17) 蘭愛好団体の出展作品から(その6) カトレアの仲間たち(原種)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  今回はその最終回で、ラン愛好団体が出展したカトレアとその近縁種のうち原種の色々を取り上げました。 カトレア・ワルケリアナ Cattleya walkeriana カトレア・ワルケリアナは1839年、ブラジル北東部のバイーア州で、M.Gardner氏によって発見されました。小種名は、探検に協力した友人のE.Wa…

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つくば蘭展にて(16) 蘭愛好団体の出展作品から(その5) カトレアの仲間たち(交配種)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  今回はラン愛好団体が出展したカトレアとその近縁種のうち、それらの交配種を取り上げました。  カトレアは中南米のコロンビア、ベネズエラ、ブラジル、エクアドルなどに分布し、特にアンデス山脈などの標高100m~1500m程度の森林地帯に着生しています。美しい花を咲かせることからよく栽培される最も有名な洋ランで、洋ランの女…

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クリスマスを彩る植物展 at 夢の島熱帯植物館(その2)

 夢の島熱帯植物館で開催中の「熱帯のクリスマス展~クリスマスを彩る植物展~」を見に行ってきました。今回は前記事の続きです。 エリカ・クリスマスパレード(ツツジ科) 花が筒のように長いのが特徴です。色はピンク、オレンジ、赤、白など様々です。原産地は南アフリカ。エリカは寒さに強いイメージですが、この品種は寒さに弱く、軒下か室内で冬越しさせると長く楽しめます。(説明は展示パネルから。以下同様) …

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クリスマスを彩る植物展 at 夢の島熱帯植物館(その1)

 夢の島熱帯植物館で11月25日から12月25日まで開催中の「熱帯のクリスマス展~クリスマスを彩る植物展~」を見に行ってきました。新型コロナ感染者が多い都内なので、リスクのある公共交通機関は使わず、マイカーにしました。 植物館の入口と花のタペストリー(ハロウィーンのカボチャ?) 1階ホールには大きなクリスマスツリーが。植物展は右奥の通路で開催 ポインセチア(トウ…

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つくば蘭展にて(15) つくば植物園の原種ランコレクションから(その9) 中南米のラン(続)

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介8回目で、中南米に分布する野生ランの続きです。今回も初めて知る属名があり、改めてランの奥の深さを感じました。 ディメランドラ・ステノペタラ Dimerandra stenopetala ジャマイカ、トニにダー土、エクアドルに分布 花径2.5cmと小柄だが、数ヶ月に…

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つくば蘭展にて(14) つくば植物園の原種ランコレクションから(その7) アフリカと中南米のラン

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介7回目で、前半はアフリカ地域に分布する原種ランの色々です。標高が高いケニアや、アングレカムで有名なマダガスカルは野生ランの宝庫です。マダガスカルに生息するラン科の種は全部で860種とされますが、そのうち4分の3がマダガスカルの固有種と言われます。写真を撮ったうち、マダガスカ…

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つくば蘭展にて(13) 蘭愛好団体の出展作品から(その5) デンドロビウムとバルボフィラム

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  先日、つくば植物園が収集しているデンドロビウムの原種を紹介しましたが、今回はラン愛好団体が出展したデンドロビウムです。続いて、バルボフィラムの出展作品を紹介します。 デンドロビウム・トバエンセ ‘ノベンバーエレガンス’ Den. tobaense 'November Elegance'  スマトラ島に分布 唇…

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初冬の新坂川遊歩道を歩く

 先日、どなたかのブログにヌルデの紅葉が載っていたことを思い出し、流鉄流山線に沿って流れる新坂川の遊歩道へ探しに行きました。夕方だったので、明るく写るiPhoneの写真です。 ヌルデ(白膠木)の紅葉 ウルシ科ヌルデ属の落葉小高木。葉の外周と主脈から赤くなっていくのだ 簡易設置通信型水位計 ヌルデの紅葉を見た新松戸に架かる橋に水位計が取り付けられていた この情報は私たちも…

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つくば蘭展にて(12) つくば植物園の原種ランコレクションから(その6) アジア・オセアニア地域の原種ラン

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介6回目で、アジア・オセアニア地域に分布する原種ランの色々です。 アデノンコス・パルヴィフローラ 今年のおすすめ その5 Adenoncos parviflora  花径7mmと小さく、アップの写真は失敗。下は、ネット画像から  花が咲いていることに気付かれ…

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つくば蘭展にて(11) つくば植物園の原種ランコレクションから(その5) デンドロビウムの色々その2

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介5回目で、再びデンドロビウムの色々を取り上げました。この属は実に多彩です。 デンドロビウム・ビオラセウム つくば植物園 今年のおすすめ その4 Dendrobium violaceum 花径3cmほど  ニューギニア島の標高1000~2000m位の苔むした…

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つくば蘭展にて(10) 蘭愛好団体の出展作品から(その4)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  ラン愛好団体の出展作品の続きです。今回も色々な種類のランを紹介します。 ファレノプシス・プルケリマ Phalaenopsis pulcherrima (= Doritis pulcherrima ) ミャンマー~スマトラに自生 濃いピンクの花弁が目を惹きます 小泉邦夫さん(らん友会龍ケ崎) ガレアン…

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つくば蘭展にて(9) 蘭愛好団体の出展作品から(その3)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  今回はラン愛好団体の出展作品の続きを紹介しようと思います。有名な属の品種から、聞き慣れない属の品種までバラエテティに飛んでいます。 ファレノプシス・チャンピオン・オレンジライト(未登録) Phal. Champion Orange Light 台湾で作出された新品種だそうです 斉藤正博さん(つくば洋蘭会) …

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あじさい寺・本土寺の紅葉(その2)

 12月7日、東漸寺の紅葉を見に行ったついでに、本土寺の山門まわりの紅葉はどうなったかと思って見に行きました。本土寺はJR北小金駅を挟んで反対側、直線距離で真北1.3kmに位置します。  11月21日に行った時は、山門回りはほんのちょっと黄色味が感じられる程度でした(こちら)が、今回は程良く紅葉(黄葉)していたので、レンズが明るいiPhoneで撮ってみました。 仁王門がある林を南から(黄…

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東漸寺の紅葉

 12月7日、朝から快晴だったので、JR常磐線・北小金駅の近くにある東漸寺に紅葉を見に行ってきました。  東漸寺は旧水戸街道に面し、540年の歴史がある浄土宗のお寺で、樹齢330年以上と言われる枝垂れ彼岸桜でも有名です。  今年の紅葉は昨年より遅いのに、枯葉が出来始めています。そんなこともあって、色が悪いので、主に透過光で輝く紅葉を、マイナス1段絞りで撮ってみました。 総門前のカエデです …

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つくば蘭展にて(8) つくば植物園の原種ランコレクションから(その4)アジア・オセアニアに分布するランから

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介4回目で、アジア・オセアニア地域に分布する原種ランの続きです。今回も多様なランが並びます。 プレプタンテ・ルベンス・アルバ つくば植物園 今年のおすすめ その3 Preptanthe rubens f. alba  インドシナからマレー半島、ボルネオ島、フィ…

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つくば蘭展にて(7) つくば植物園の原種ランコレクションから(その3) デンドロビウムとデンドロキラムの仲間

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介3回目ですが、皆さんがよくご存じのデンドロビウムと、その近縁種であるデンドロキラムの仲間を取り上げました。  デンドロビウム属はセッコク属とも呼ばれ、主にノビル系やデンファレ(デンドロビウム・ファレノプシス)系、キンギアナム系、フォーミディブル系、カリスタ系に分類されます…

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つくば蘭展にて(6) 蘭愛好団体の出展作品から(その2) パフィオペディラムとフラグミペディウム

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  今回もラン愛好団体の作品ですが、パフィオペディラムとフラグミペディウムの色々です。 パフィオペディラムの展示  パフィオペディラムは「レディース・スリッパー」とも呼ばれ、唇弁が袋状になっているのが大きな特徴です。北は中国・雲南から、南はインドネシアの島々まで、東南アジア一帯に広く自生する地生蘭です。 パフィ…

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つくば蘭展にて(5) 蘭愛好団体の出展作品から(その1)

 11月25日に見に行ったつくば蘭展に出展されていたランを紹介しています。  ラン愛好団体の作品が展示された熱帯資源植物温室の入口には、つくば洋蘭会の斉藤正博さんやらん友会龍ケ崎の藤田美智子さんの作品がウェルカムフラワーとして飾られました。 カトレア・マキシマ ‘メイ’ C. maxima 'Mei' 斉藤正博さん 自然に発芽した個体だそうですが、かなり大株になっていました …

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つくば蘭展にて(4) つくば植物園の原種ランコレクションから(その2)リパリスやパフィオペディルムの仲間など

 つくば植物園の多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して原種ランコレクションの展示がありました。  今回はその紹介2回目で、リパリスの仲間とパフィオペディルムの仲間を取り上げました。 リパリス・ジャバニカ つくば植物園 今年のおすすめ その2 Liparis javanica ジャワ島に分布 残念ながら、ちょっと後ピンでした  リパリス・ジャバニカはクモキリソウやジガバチ…

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つくば蘭展にて(3) つくば植物園の原種ランコレクションから(その1)プテロスティリスの仲間など

 今回のつくば蘭展でも、多目的温室で「世界のめずらしい野生ラン」と題して野生ランコレクションの展示がありました。  つくば植物園では研究と保全のため約3,000種のランを育てており、世界有数のラン科研究施設として知られています。つくば蘭展では、その中から、今の時期に花が咲いているものを選んで、約200点が展示されました。 プテロスティリス・オフィオグロッサ つくば植物園 今年のおすすめ…

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イトラッキョウ、オオミノヤブコウジ、タラノキ、オキナワスズメウリ、ヤハズカズラ、キルタンサスなど & 我が家のシクラメンたち

 ウォーキング中に見た花などです。  我が町内に盆栽好きな方がおられますが、建物とフェンスの間に木製の台を連ね、そこに所狭しと並べられています。その中で、イトラッキョウの花とヤブコウジの赤い実が目立っていました。 イトラッキョウ(糸辣韮) ネギ科ネギ属の多年草。原産は九州西部。花期は10~11月 オオミノヤブコウジ(大実藪柑子) サクラソウ科ヤブコウジ属の常緑小低木。別…

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